31年ぶりの夏1勝を目指した享栄(愛知)は、履正社(大阪)に2―6で敗れ、甲子園での戦いを終えた。背番号1を背負う投打二刀流の右腕・坂本亮太投手(3年)は「4番・指名打者」で先発出場し投打の両方で力を尽くしたものの、大阪勢に夏3戦3敗を喫したチームを勝利には導けなかった。これで高校野球が終わるが涙を見せることなく前を向き、大学でも二刀流に挑戦する意気込みを示した。
9回に救援登板、最速145キロも力及ばず
1―4と劣勢の9回1死二塁の場面で、坂本投手は指名打者を解除してマウンドへ上がった。この日は近藤優投手、上江滝拓未投手に続く3番手での登板となったが、最速145キロを計測するなど力投を見せたものの、2死満塁から2点適時打を浴び、2/3回を2安打1失点。「一番良かった春と比べると、最後に自分の力が出せなかったかなと思う」と淡々と振り返った。
投手陣は3人合わせて11被安打6失点と、履正社の強力打線を抑えることはできなかった。それでも、愛知大会からチームを聖地へ導いたのは、坂本投手を含む3年生の投手陣だった。「履正社の方が僕たちより上回ってこの結果になったので。出すものは出したので悔いはないです」。力を出し切ったからこそ、敗戦を潔く受け止めた。
最後の打席で意地の初安打、二刀流継続へ意欲
打者としても意地を見せた。2―6で迎えた9回2死無走者の第5打席。坂本亮太投手は、履正社・木村颯投手(3年)のインコース高めの直球を右前へ運び、この日初めてのヒットを放った。「結果は最悪ですけど、最後打ててやることはやりました」と、最後まで執念を示した。
進路については、大学で野球を続けると明言した。「この経験を生かして4年後に指名されたい。ピッチャーとして球速と変化の精度を上げ、バッターとしては長距離砲になりたい」と、プロ入りへの決意を口にした。大学でも「どっちもやりたい」と二刀流の継続に意欲を見せ、「この先も野球をするので、ここで落ち込んでいたら次の道を切り開けない」と気丈に話した。
チームを率いた大藤敏行監督(64)は「31年という重い扉を開いてくれたのが彼らピッチャーだと思う。本当によくやってくれた、ありがとうという言葉をかけたい」と、教え子たちの戦いぶりに感謝した。序盤の逸機について「前半の得点機で取れていれば、また違った結果になったかな」と悔やんだが、二刀流でチームをけん引した右腕は、4年後の飛躍を誓って聖地を後にした。
【坂本 亮太】 プロフィール
- 氏名:坂本亮太
- 所属:享栄高校(3年)
- ポジション:投手兼打者
- 主な特徴や実績:背番号1を背負う投打二刀流の右腕。投手として最速145キロの直球を武器とし、打者としても「4番」を務める。31年ぶりの夏の甲子園出場を果たしたチームの中心として、投打の両面で聖地の舞台に立った。大学進学後も二刀流を継続する意欲を示し、球速と変化の精度向上、そして打者としての長打力を磨き、4年後のプロ入りを目指す。










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