関西六大学リーグの大経大が8月7日、大経大・茨木グラウンドで、昨年12月に亡くなった高代延博前監督の追悼試合を行った。母校である法大(東京六大学)を招いて実施された一戦で、最速149キロのプロ注目左腕、大経大の常深颯大投手(4年=明石商)が先発マウンドに上がった。恩師に捧げる登板は2回まで無失点も3回に5失点と苦い内容となり、「法政のようなチームを抑えられないとプロでもやっていけない」と気を引き締めた。
恩師ゆかりの両校が対戦、献花と黙とうで追悼
この日行われたのは、昨年12月に亡くなった高代延博前監督の追悼試合だった。毎年練習試合を重ねてきた高代さんの母校・法大を招いて実施され、試合は法大が10―3で勝利した。試合前には献花と黙とうが行われ、高代さんの娘・梶野千夏さん(44)による始球式も執り行われた。
WBCで高代さんが着用した侍ジャパンのユニホームに袖を通した梶野さんは「両校のご配慮に感謝です。父も喜んでいると思います」と笑顔を見せた。一方で「ずっと(涙を)こらえていました。(父はどんなにつらい時でも)泣かなかったですから。どこかで見ていると思います」と、亡き父への思いを語った。
高代さんの後任となった平川隆亮監督(43)は、亡くなる2週間ほど前に病床を見舞った際、高代さんが「優勝できなくて悔しい。病に負けるのは悔しい」と語っていたことを明かした。「みんなをかわいがっていた。私が監督を引き受けることを伝えたら、うれしそうな顔をしていました」と思い出をたどり、秋季リーグ戦へ向けて「実戦を経験させて仕上げていきたい」と話した。
2回まで無失点も3回に5失点、久々の登板で最速145キロ
恩師に捧げるマウンドには、高代監督から指導を受けたプロ注目左腕・常深颯大投手が登板した。2回まで無失点と好スタートを切ったものの、3回に法大打線につかまって5失点。前日から全体練習が始まったばかりで久々の登板となり、この日の最速は自己最速の149キロには届かない145キロにとどまった。
常深投手は「ばらつきが多かった。始めにしては良かったと思うけれど、法政のようなチームを抑えられないとプロでもやっていけないと思う」と話し、打ち込まれた悔しさを、秋のドラフト会議に向けた糧としていく。
恩師の教えを胸に、プロ入りへの覚悟
常深投手にとって高代前監督は、技術を授けてくれた恩師でもあった。「投球の間の使い方やけん制のタイミングを教わりました」と、直接受けた教えを振り返る。その教えを自らの投球に生かし、プロ入りを目指す覚悟をあらためて口にした。
この日、三塁コーチャーズボックスに立ったのは、法大の大島公一監督(59)だった。オリックスで2011年から2年間、高代さんとともにコーチを務めた間柄で、「野球を勉強させていただきました。名ノッカーであり、名ベースコーチャーでした」と思い出を語り、「(高代さんに)あやかって立たせてもらいました。野球は生もので偶然性が高いですね」と恩師と同じ目線に立って追悼した。春季リーグ戦は大経大が3位、法大が4位に終わっており、両校は高代さんにV奪回を報告すべく、秋の飛躍を誓った。
【常深 颯大】 プロフィール
- 氏名:常深颯大(つねみ・そうた)
- 所属:大阪経済大学(4年・明石商出身)
- ポジション:投手
- 投打:左投左打
- 主な特徴や実績:自己最速149キロを誇る大経大のプロ注目左腕。明石商から進み、関西六大学リーグで存在感を放つ。8月7日に行われた恩師・高代延博前監督の追悼試合では法大を相手に先発し、2回まで無失点も3回に5失点。前日から全体練習が始まったばかりの久々の登板で、この日の最速は145キロだった。「法政のようなチームを抑えられないとプロでもやっていけない」と課題を見つめ、高代さんから教わった投球の間やけん制のタイミングを生かしながら、今秋ドラフトでの指名を目指す。







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