沖縄尚学で1年時に最速150キロを記録し、2年夏の甲子園で全国制覇を果たしたエース左腕・末吉良丞投手(3年)が、進路をプロ一本に絞ったことがスポーツ報知の調べで分かった。今年は左肘痛があり、今夏の甲子園1回戦の横浜(神奈川)戦に敗れた後、進路について「未定です」と話し決断が注目されていたが、プロ志望届を提出する意向を固めた。
「未定」からの熟考、プロの世界で勝負する決断
プロ注目左腕が決断を下した。この日、沖縄尚学の比嘉公也監督(45)は「末吉はプロ志望届を提出することになりました」と明かした。
今春センバツ時には「今はプロ一本。国内です」と話していた末吉良丞投手だったが、4月に左肘の靱帯を痛め、進路についても再考していたという。今夏の甲子園1回戦の敗戦後にも進路は「未定です」と話し、進学も視野に入れていることを明かした。そしてその理由について「けがです」と語っていた。
それでも沖縄に戻った後、熟考を重ねて最終決断。当初の志望通り、プロの世界で勝負することに決めた。
2年生で全国制覇の原動力、U―18でも侍のエースに
MAX150キロを誇るサウスポーは、昨夏の甲子園で2年生エースとして全6試合に登板し、1完封を含む2完投とフル稼働した。同じ2年生右腕の新垣有絃投手とともに日本一に貢献し、その力を十分に見せつけた。そして9月には、地元・沖縄開催となったU―18ワールドカップで2年生ながら唯一、侍ジャパン高校日本代表に選出。エースとして決勝の米国戦でも先発を任されるなど、準優勝の立役者となった。
その負担が左肘に蓄積されたのか、今年春には左肘を故障、その後、懸命なリハビリを経て復活を果たした。夏の沖縄大会は背番号10だったが、準決勝の名護戦ではスカウト陣が見守る中で先発復帰し、6回無失点。決勝のエナジックスポーツ戦では救援に回り、最速147キロを計測した。背番号1を奪回して臨んだ今夏の甲子園1回戦では、横浜の157キロ右腕・織田翔希投手(3年)と投げ合い、3回6安打3失点で本領を発揮できず敗戦投手となったが、2年連続夏の甲子園に出場し、この世代の左腕投手のトップランナーとしての存在感を見せた。
アジア選手権で織田と共闘、上位指名の期待
9月7日に台湾・台北で開幕する「第14回BFA U18アジア野球選手権」の侍ジャパンU18代表にも、横浜の織田翔希投手とともに選出が有力視されているという。昨年を唯一経験しているだけに、選出は織り込み済みではあるが、肘の状態は気になるところだ。それでも選出されれば、NPBやMLBのスカウトも海を渡って視察に訪れるのは間違いないと見られ、プロ志望を決断したあとの投球が注目される。
末吉投手は甲子園で、「同じ沖縄県出身の宮城大弥投手のような、勝てる投手になっていきたい」と語った。まずは肘の故障のためにもしかすると手術を含め、1,2年はその修復の必要があるかもしれない。しかし、末吉投手には球速だけではない投球の深さのようなものがあり、強靭な下半身や体で腕を振ることができる。変化球も一級品で、またポーカーフェイスから淡々と投げる精神的な部分も素晴らしい。
どんな左腕が出てきてもナンバーワンは末吉。そう思える投手だ。2年ほど待っても毎年2桁勝利を挙げるような投手が欲しいと思う球団が、1位で指名すると予想する。
【末吉 良丞】 プロフィール
- 氏名:末吉良丞(すえよし・りょうすけ)
- 所属:沖縄尚学高校(3年)
- 出身:沖縄・浦添市(仲西小2年時に仲西VBCで野球を始め、仲西中では軟式野球部)
- ポジション:投手
- 投打:左投左打
- 身長・体重:176cm、94kg
- 主な特徴や実績:最速150キロの直球を武器とするサウスポー。高校1年夏に背番号20でベンチ入りし、同秋からエースを務める。昨夏の甲子園では2年生エースとして全国制覇の原動力となり「大会No.1投手」と称された。昨年9月のU―18ワールドカップでは高校日本代表のエースとして準優勝に貢献。甲子園は昨春から4季連続で出場している。プロの舞台での飛躍が期待される。








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