第108回全国高校野球選手権大会は20日、甲子園で準決勝2試合が行われる。90年の優勝以来36年ぶりの決勝進出を目指す天理(奈良)は、主将で4番の金本相有選手(3年)が20日の準決勝で健大高崎(群馬)を迎え撃つ。今大会は初戦の福山(広島)、準々決勝の三重といずれも決勝打となる先制ソロを放ち、藤原忠理監督が「彼のひと振りで雰囲気が変わる」とキーマンに指名する。
今大会2本塁打の主砲、狙うは同校史上初の大会3号
金本相有選手は今大会、2回戦と準々決勝でいずれも決勝打となる先制弾を放ち、低反発バットが導入された24年以降で2人目となる甲子園大会での1大会複数本塁打をマークした。今大会に生まれた6本塁打のうち2本を放っている主砲だ。
春夏通算58度目の出場を誇る伝統校だが、個人通算3本塁打の選手はまだ出ていない。準決勝で一発が飛び出せば、同校史上初の快挙となる。「長打を意識しすぎて(打撃が)崩れるパターンもある」と自らを戒めつつ、健大高崎との一戦へ「甲子園で少しずつ打撃がよくなっている」と手応えを口にした。今大会打率・538と絶好調の右打者は「相手のバッテリーはボール球を投げてくる」と球の見極めに重きを置き、外角の打ち方も入念にチェックした。
藤原監督が絶大な信頼、キーマンは4番主将
藤原忠理監督は準決勝のキーマンに、迷わず金本選手の名を挙げた。「彼のひと振りで雰囲気が変わる。絶対に苦しい試合になるが、彼が変えてくれると信じている」と全幅の信頼を寄せる。福山との初戦、三重との準々決勝ともに先制ソロでチームを勢い付けた主将への期待は絶大だ。勝てば指揮官にとって61歳のバースデーを白星で飾ることになり、「ピッチャー全員使ってでも次の1勝は勝ち取りたい」と一戦必勝で臨む。
金本選手は指揮官の期待に「そんなにすごい選手はいない」と淡々と語る。だからこそ「個人で試合するというより、全員で一つになって戦う」と力を込めた。今大会初戦で夏50勝(単独4位)、春夏通算80勝(6位タイ)を達成した名門校だが、指揮官は「我々は挑戦者。先を見ずに一戦一戦」と気を引き締める。
鉄壁の相手投手陣、エース長尾亮大が中4日で待つ
準決勝で対する健大高崎は、24年センバツ優勝校で、夏は初の4強入りを果たした。4試合でわずか2失点と圧倒的な投手力で勝ち上がってきた強敵だ。天理もエース長尾亮大投手(3年)が安定しており、2回戦、3回戦と連続完投したが、準々決勝は左腕・橋本桜佑投手(3年)が完封したため、中4日での起用が可能となった。長尾投手は前日にブルペンで約30球を投げ、「少し間隔が空いているので仕上げきれてない。明日十分100%には持っていける」とコンディションを整えた。相手は右打者が多いが、「クロスボールを武器にしている」と左打者を打席に立たせて内角への投げ込みも確認した。
両校は甲子園大会で過去3度対戦し、天理の1勝2敗。伝統校が90年以来の頂上決戦へ、主将の一打で流れを呼び込む算段だ。金本選手は「全員で一つになって戦う」というチームを先頭で引っ張り、36年ぶりの決勝進出へ挑む。
【金本 相有】 プロフィール
- 氏名:金本相有(さんゆ)
- 所属:天理高校(3年)
- ポジション:内野手
- 主な特徴や実績:チームの主将で「4番・遊撃」を担う中軸打者。第108回全国高校野球選手権では初戦の福山戦、準々決勝の三重戦でいずれも決勝打となる先制ソロを放ち、低反発バット導入以降で2人目となる甲子園大会での1大会複数本塁打をマークした。今大会打率・538と絶好調の右打者で、藤原忠理監督が「彼のひと振りで雰囲気が変わる」とキーマンに指名する頼れる主砲。準決勝でも一発が出れば、春夏通算58度出場を誇る同校で初の個人通算3本塁打となる。36年ぶりの決勝進出を目指し、チームを先頭で引っ張る活躍が期待される。













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