夏の甲子園が終わり、秋のドラフト会議に向けた動きが注目される横浜高の最速157キロ右腕・織田翔希投手(3年)、MLB球団のスカウトも頻繁に姿を見せる日米球界の争奪戦が行われている。夏の高校野球選手権準決勝で智弁和歌山に敗れて、28年ぶりの決勝進出を逃した一夜明けの21日、大阪市内の宿舎で報道陣に応じた織田投手は、人生の岐路になり得る進路決定で何を大切にするか問われると「直感ですかね!」と明るく言い切った。
一夜明けても晴れやか、決断の鍵は「直感です」
一発を浴びるなど痛烈なパンチを浴びた悔しい敗戦から一夜明け、織田翔希投手の表情は晴れやかだった。マウンドでのユニホーム姿から一転、眼鏡をかけた制服姿で報道陣に対応し、「楽しかった」と甲子園での激闘を回顧。「感謝を伝えることをしようかなと思います」と気持ちを切り替えた。
気になる進路を決めるうえで大事なことを聞かれると、引き締まった表情で口を開いた。「直感ですかね」。日米から注目が集まる状況が報じられる中、「自分の口からは何も言ってないので、自分の事としては見てないです」と話し、これから熟考していく姿勢を改めて示し、「友達を大切にしながら残りの学校生活を送っていきたい」と、今後について語った。
「高校時代の佐々木朗希より上」、日米16球団が集結した剛腕
織田投手はこの夏の甲子園で、初戦となった10日の沖縄尚学戦では先発して9回途中2失点。世代最強右腕を視察するため、NPB全12球団に加え、メジャーではドジャース、ヤンキース、メッツ、パドレスの日米16球団のスカウトが集結した。2回戦以降も大リーグスカウトはバックネット裏に“常駐”し、その本気度は疑いようがない。この注目は甲子園だけでなく、4月の春季神奈川大会でも、大リーグスカウトが練習を視察するため横浜市内のグラウンドまで足を運んでおり、常にMLBのスカウトの姿があるという感じでもあった。
準決勝の投球を視察したMLBスカウトは高卒でのメジャー挑戦の場合、「契約金は200万ドル(約3億1600万円)から250万ドル(約4億円)を用意する球団もある」と語った。大リーグ挑戦の道を選べば、まずはマイナーで腕を磨き、実績を積んでメジャー契約を勝ち取る道筋が一般的となるが、ただでさえ、高校野球と大学野球には、体格、スピード、力強さなどに大きな差があるが、アメリカ挑戦となると言語や文化の違い、過酷なマイナー環境への適応など障壁が多いのは間違いない。
まずはU18代表で日の丸を付け
織田投手は、U18高校日本代表に横浜高の遊撃手・池田聖摩投手(3年)とともに選出が濃厚となっている。初めて日の丸を背負う国際大会に向けて調整に励む。この代表は、日の丸をつけて戦うため、日本というもの意識する事になる。
また重要なのは、この世代のトップレベルの選手が集まって時間を過ごすことだ。プロを決断した選手、進学を決断した選手がいろいろな情報交換をすることで、これまでも選手の進路の意思決定に大きな役割をしてきた。プロ志望を決めた末吉投手や池田選手、大学進学を決めた選手などと話をする中で、織田投手のどんな思いが芽生えるのかが、進路の決断に大きな影響を与えるものと思われる。
今年のドラフトは10月22日。日本か、米国か。超高校級右腕の一挙手一投足に視線が注がれる。
【織田 翔希】 プロフィール
- 氏名:織田翔希(おだ・しょうき)
- 所属:横浜高校(3年)
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:最速157キロを誇り、今夏の甲子園では球場表示で春夏通じて史上最速となる156キロをマークした超高校級右腕。今秋ドラフト1位候補に挙がり、視察したメジャー球団のスカウトから「高い出力で連投できる点で高校時代の佐々木朗希より上」と評価されるなど、日米球団の争奪戦の様相を呈している。今夏の甲子園では準決勝で智弁和歌山に敗れたが、初戦の沖縄尚学戦では9回途中2失点と力投。U18高校日本代表にも選出が濃厚で、初の国際舞台での飛躍が期待される。












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