夏の高校野球選手権大会第11日の3回戦、履正社(大阪)が三重に2―5で敗れ、全国制覇した2019年以来の8強入りを逃した。3回途中から救援したエースの木村颯投手(3年)が相手打線を5安打無失点に抑えたが、序盤に喫した5点が最後まで重くのしかかった。木村投手は大学に進学することを明言し、今度は神宮を目指す。
先発が序盤につまずき5失点、追いかける展開に
この日、先発したのは背番号11の2年生左腕・上山篤慶投手(2年)だった。初回、1安打と2四球で無死満塁のピンチを招くと、味方の失策も絡んで3点を失う。立ち上がりの制球難が野手にも連鎖し、続く2回にもさらに2点を奪われ、序盤で5点のビハインドを背負う苦しい展開となった。
その流れを止めたのは、11日の2回戦・享栄戦で今大会最多の167球を投げ抜いて2失点完投したエースの木村颯投手だった。3回2死一、二塁の場面で3番手としてマウンドに上がると、そこから相手打線を5安打無失点に封じ込め、最後まで投げ抜いた。
7回に代打の一打で2点を返すも及ばず
木村投手が相手の流れを止めて反撃の糸口をつくろうと粘りの投球を続けると、打線は終盤に意地を見せた。7回、代打・大山田清誠選手(3年)の中前適時打などで2点を返し、2―5と追い上げた。しかし、それ以上の得点は奪えず、7年ぶりとなる8強入りは、ならなかった。
多田晃監督(48)は「前半の失点が響いた。警戒していたビッグイニングをつくられてしまった」と序盤の失点を悔やんだ。相手をたたえ、「三重高校さんは本当に守備とかも落ち着いてプレーされていた。見習う点も多いゲームでした」とも語った。3番手で登板し試合を立て直した木村投手については「エースのピッチングをやってくれた」とねぎらった。
「まだ終わりとは考えられない」、エースは大学で神宮を目指す
味方の失策も絡んだ序盤の失点を、自らの力投で最小限に食い止めた木村投手。それでも試合が終わると、呆然とした表情を浮かべた。「これで高校野球が終わりとは考えられないです、まだ」と話し、無失点で抑えたことに「全てゼロで抑えて、自分のできることはできた」としつつも、「チームを勝たせるピッチングを目標にしてきた。いいピッチングではあったと思うんですけど、もう1つ流れを呼び込めるようなピッチングができたら」(スポーツ報知)と、勝利に導けなかった悔しさをにじませた。
高校卒業後は大学進学を明言しており、この日も将来について「甲子園に出た経験を生かして、大学でも神宮に行けるように頑張っていきたい」と話した。甲子園で追えた高校野球、今度は大学で神宮へ、木村投手の投球はまた全国で見られると思う。
【木村 颯】 プロフィール
- 氏名:木村颯(きむら・はやと)
- 所属:履正社高校(3年)
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:履正社のエースを担う右腕。第108回全国高校野球選手権2回戦の享栄戦では今大会最多の167球を投げ抜き、2失点完投でチームを初戦突破に導いた。続く3回戦の三重戦では3回途中から救援し、5安打無失点の力投で最後までマウンドを守った。高校卒業後は大学進学を明言し、「大学でも神宮に行けるように」と、さらなる成長を目指す。








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