沖縄尚学2年・末吉良丞投手が14奪三振無四球完封、松井裕樹参考のスライダーで怪物が進化

2026年ドラフトニュース高校野球ドラフトニュース

全国高校野球選手権の甲子園2日目では、沖縄尚学が金足農業(秋田)に1-0で勝利し、初戦を突破した。最速150キロを誇る2年生エース左腕・末吉良丞投手が、3安打14奪三振で無四死球という圧巻の投球で完封勝利、1年で150キロを投げた怪物が進化した姿を見せた。

スポンサーリンク

2年生左腕が14奪三振ショーも「三振の数より無四球がうれしい」

末吉良丞投手はこの日、最速146キロのストレートと、パドレス・松井裕樹投手を参考にしたという大きく曲がるスライダーを武器に、金足農業打線を圧倒。初回から2者連続三振を奪うと、4回には3者連続三振。その後、試合終盤も140キロ台のストレートとスライダーの鋭さは変わらず、終わってみれば毎回の14奪三振を記録した。「スライダーが全国でも通用することは分かっていました」と話した。

高い制球力も見せた。115球を投げて四死球はゼロ。とにかくストレートとスライダーで早いカウントで追い込んだ。「自分の中では無四球の方がうれしい。投手が四球を出すことによって守備に悪い流れを持ってきてしまう」と、2年生ながらエースとしての高い意識をのぞかせた。

センバツの悔しさをバネに…下半身強化で進化

175cmの身長だが、入学時には体重が100kg近くあった。まずは体を絞りながら体力をつけていくと、1年秋には150キロを記録して注目された。冬場は下半身強化に徹底的に取り組み、太もも周りは春から3センチ太くなり71センチに。「終わったら筋肉痛で、歩くのがやっとです」という過酷なトレーニングが、強じんな下半身と抜群の制球力を生み出した。

今春のセンバツでは、1回戦の青森山田戦で9回3失点で完投勝利を挙げると、続く2回戦では優勝した横浜と対戦し、2回からリリーフで7イニングを投げてたものの5失点し、7−8で敗れている。「自分が点を取られなければ負けない」と、聖地で味わった悔しさにより、この夏の沖縄大会でも変化球の鋭さとともに、マウンドで動じない落ち着きが圧倒的で、たとえ失点をしたとしても負けることは無いだろうという雰囲気を持つエースとなっていた。甲子園でも打たれないピッチングをする予想は容易に想像できた。

この日も味方打線が相手エース・吉田大輝投手の前に6回まで無安打と苦しむ中、「点を取られなければ負けない」と、スコアボードにゼロを並べ続けた。その粘りが、7回の決勝点を呼び込んだ。

「金農旋風」の大応援団も「自分への応援と勘違いするタイプ」

相手は「金農旋風」で知られており、今年も2018年の再来と言われ注目されていた。しかし、相手の大応援団にも、「自分に、と勘違いするタイプなんです」と話す。関西入りしてからも比嘉公也監督に「沖縄より涼しくないですか?」と話して驚かせるなど、大物ぶりを発揮している。

圧倒的に成長したサウスポーが、この夏は大きなことをやってくれそうだが、この大会に出場する2年生の横浜・織田翔希投手や山梨学院の菰田陽生選手、聖隷クリストファーの高部陸投手、高知中央の堅田徠可投手などに大きな刺激を与えたことに間違いない。お互いが刺激をし合って、来年のドラフト候補達はこの夏も大きく成長する。

末吉良丞投手 プロフィール

  • 氏名:末吉 良丞(すえよし りょうすけ)
  • 生年月日:2008年11月18日
  • 出身地:沖縄県浦添市
  • 経歴:仲西ヴィクトリーBBC(仲西小2年) – 仲西中学校(軟式野球部) – 沖縄尚学高校(2年)
  • 投打:左投左打
  • 身長・体重:175cm・89kg
  • ポジション:投手
  • 主な特徴や実績:最速150キロを誇る2年生左腕。2025年夏の甲子園1回戦で3安打14奪三振無四死球の完封勝利。沖縄県勢として夏の甲子園での2桁奪三振&1-0完封は史上初。パドレス・松井裕樹投手を参考にしたスライダーが武器。沖縄尚学では1年夏からベンチ入りし、秋からエースナンバー。
【夏の甲子園2025】今大会の注目の1年生、2年生の選手
2025年の夏の甲子園には、上級生顔負けのプレーを見せる1、2年生も多数出場します。すでにチームの主力を担う選手や、来年のドラフト候補として注目される逸材など、将来が楽しみなスター候補生たちを紹介します。
2026年度-高校生のドラフト候補とみんなの評価
ドラフト候補の評価や動画、みなさまのコメントを紹介します
【甲子園】14K完封の沖縄尚学2年・末吉良丞が「参考にした」甲子園で2戦41Kメジャーリーガーのスライダー - スポーツ報知
午前と夕方の2部制で実施され、沖縄尚学の最速150キロ左腕・末吉良丞(2年)が、プロ注目のエース・吉田大輝(3年)を擁する金足農(秋田)を3安打で1―0完封。14三振を奪う快投で2回戦に進出した。右
【甲子園】沖縄尚学・末吉 県勢初“2桁奪三振&1―0完封”で初戦突破「自分の中では無四球がうれしい」 - スポニチ Sponichi Annex 野球
世代No・1左腕の呼び声は本物だ。末吉が最高の舞台で証明した。1点リードの9回2死。115球目をこの日14個目の三振で締めた。沖縄勢の2桁奪三振&1―0勝利…
沖縄尚学が初戦突破 2年生左腕エース・末吉14K無四球完封 金足農・吉田との好投手対決制した/デイリースポーツ online
「全国高校野球選手権・1回戦、沖縄尚学1-0金足農」(6日、甲子園球場) 1回戦4試合が行われ、沖縄尚学が金足農(秋田)を1-0で下して2年ぶりの夏初戦突破を果たした。来秋ドラフト候補の最速150キロ左腕・末吉良丞投手(2年)が9回3安打無...
【甲子園データ】沖縄尚学2年末吉良丞が完封、2年以下で1-0&2桁Kはダルビッシュら10人 - 高校野球夏の甲子園 : 日刊スポーツ
沖縄尚学の2年生エースで最速150キロ左腕、末吉良丞投手が完封勝ちした。1-0の9回2死。最後は金足農の3番打者を真ん中低めのスライダーで空振り三振に打ち取っ… - 日刊スポーツ新聞社のニュースサイト、ニッカンスポーツ・コム(nikkans...
【夏の甲子園】沖縄尚学・末吉良丞、無四球14K完封「四球ゼロで終わることができた。とてもいい内容」:中日スポーツ・東京中日スポーツ
◇6日 全国高校野球選手権大会1回戦 沖縄尚学1―0金足農(甲子園) 沖縄尚学の2年生左腕・末吉良丞投手が無四球完封で初戦を突破した。...
【甲子園】沖縄尚学 エース・末吉良丞が圧巻の14奪三振完封! 金足農に1―0で競り勝ち初戦突破 - スポニチ Sponichi Annex 野球
沖縄尚学が金足農(秋田)に1―0で競り勝ち初戦突破。春夏通算28勝目を飾った。先発の末吉良丞投手(2年)が14三振を奪う完封劇を見せた。
【甲子園】沖縄尚学が金足農に勝利 2年生の最速150キロエース左腕・末吉良丞が14K完封 - スポーツ報知
沖縄尚学がエース・吉田大輝(3年)を擁する金足農との投手戦を制し、甲子園初戦を突破した。
【甲子園】沖縄尚学の末吉良丞 打者15人で10奪三振の三振ショー続く 記録は松井裕樹の「22」  - スポニチ Sponichi Annex 野球
沖縄尚学・末吉良丞投手(2年)の奪三振ショーが止まらない。
【甲子園】沖縄尚学の2年生エース左腕・末吉良丞が奪三振連発 5回までに10K - スポーツ報知
沖縄尚学の最速150キロ左腕・末吉良丞(2年)が奪三振を連発している。初回から2者連続の空振り三振を奪うと、5回まで打者16人に対し10K。4回には3者連続Kを記録した。この日最速146キロの直球と
【甲子園】沖縄尚学が登場でスタンドの“指笛”がとんでもないことに「鳥の大群…」「凄い」 - スポニチ Sponichi Annex 野球
沖縄尚学(沖縄)が登場するとスタンドから沖縄特有の応援“指笛”が鳴りだした。
この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

yukiをフォローする
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする

コメント