中日がドラフト1位・聖隷クリストファー・鈴木翔太投手に、東京ヤクルトも国学大・杉浦稔大投手に指名あいさつ

国学大, 鈴木翔太, 聖隷クリストファー, 杉浦稔大

 各球団のスカウトがドラフト1位指名選手に指名挨拶をした。

谷繁監督、落合GMが惚れこむ

 中日は中田スカウト部長と担当スカウトの佐藤充スカウトが、ドラフト1位指名した聖隷クリストファーの鈴木翔太投手に指名挨拶を行った。中田スカウト部長は「思ったよりごつかった。いいところに筋肉がついていて、力強さを感じた」と話し、ドラフト前日の会議で映像で谷繁監督、落合GMに紹介をしたところ、「ひと目見て素晴らしいフォームだと分かった」「これはいい投手だ」と、1位の次候補に決めたという。

12球団が注目、複数球団が1位候補に

 鈴木翔太投手は甲子園には出場しておらず無名ではあったが、高校2年生の夏の大会で伸びのあるストレートと素晴らしいフォームに注目が集まり、プロ12球団が視察する選手となった。3年春に右肘を痛め夏は本調子ではなかったもののそれでも10球団以上のスカウトが通い続け評価は変わらなかった。

 最終的に、オリックスや広島、横浜DeNAなどが抽選で外したときのドラフト1位候補として残していたと見られる。素質十分の鈴木翔太投手の名前を聞く日はそう遠くはないだろう。

神宮のエース、背番号18が決定

 神宮球場でリーグ戦を行う東京六大学と東都大学リーグ、例年ドラフト1位を複数人出すリーグだが、今年は東京六大学、東都共に目立った活躍をする選手が現れず、昨年秋の明治神宮大会では桐蔭横浜大、そして今年の大学選手権では上武大と地方の大学リーグに優勝を奪われる屈辱的なシーズンだった。

 昨年のドラフトでは東浜巨投手が4球団の競合となったが、今年のドラフトは九共大の大瀬良大地投手が中心となっていた。その中で国学院大の杉浦稔大投手が東京ヤクルトから1位指名を受け、かろうじて面目を保った。

 その杉浦稔大投手はこの日、東京ヤクルトの鳥原チーフスカウト、担当の斉藤宜之スカウトから指名挨拶を受け、鳥原チーフスカウトは「体も大きいし、18が似合う。ローテに入って新人王を目指してもらいたい」と背番号18を提示した。

 背番号18というとエース番号という球団も多いが、東京ヤクルトは2010年から空き番号となっていた。国学院大でも背番号18をつける杉浦投手にいちばんあう番号だろう。

 188cmから140km/h後半のストレートを低めに投げられる投手で、昨年秋から頭角を現した。今年春のリーグ戦でも序盤はエースとして活躍したが、練習中に右足を捻挫してからはフォームを崩し、日米大学野球では2試合に登板するも失点を重ねて短いイニングで降板している。

 秋季リーグ戦では好投をみせた試合もあるが、まだまだ昨年秋や今春の良い時の球ではなく、まずは良い時のフォームを取り戻す事が重要だ。プロでは不調になった時に自分のフォームに戻す力が必要となる。この試練を乗り越えて自分のフォームを体に叩き込む事ができれば、長い間勝てる投手となるだろう。

 ヤクルト1位指名の国学院大の杉浦が、背番号18を提示された。同大キャンパス内で、鳥原公二チーフスカウト、斉藤宜之スカウトから指名あいさつを受け「正直(18番は)びっくりした。球団を代表する投手の番号だと思うので、それに恥じない成績を残せれば」と笑顔。鳥原チーフスカウトも「体も大きいし、18が似合う。ローテに入って新人王を目指してもらいたい」と期待した。

 ヤクルトでは86年から98年まで伊東昭光(現2軍監督)が背負ったが、10年から4年間は空き番号となっていた。大学2年春から背負っている18番を贈られた149キロ右腕は、年明けに行われる新人合同自主トレに向け「合宿所に残って、練習していきたい」と決意を新たにしていた。

  中日に1位指名され感激の涙を流してから一夜明けて、この日の鈴木は終始、笑顔だった。前日は祝福メールが500件届いたが、朝起きた時には「もしかして夢でも見ていたのでは」と不安にかられたという。それでも、教室に入るとクラスメート全員が拍手で迎えてくれた。「すごくうれしかったです」

 そして放課後、中日の中田宗男スカウト部長、佐藤充スカウトらが学校を訪れた。谷繁新監督のサインが入ったドラフト会議の入場パスなどを手渡され、校長室で和やかに会談。「緊張していて何を言われたか、あまり覚えていません」と鈴木は苦笑したが、期待されていることは伝わったという。

 対面した中田スカウト部長は、大型右腕を褒めちぎった。「思ったよりごつかった。いいところに筋肉がついていて、力強さを感じた」と目を細めた。ドラフト前日の会議でビデオを披露した時には、谷繁新監督、落合GMともに「ひと目見て素晴らしいフォームだと分かった」「これはいい投手だ」と、ほれ込んだ様子だったという。「焦らず体をつくってほしい。早ければ1年目の後半には出てくる投手」と、中田部長は期待を話した。


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