今年のドラフトの目玉の一人で、最速155キロの速球を投げる左腕の東洋大・細野晴希投手が、開幕の東農大戦で今季初登板をし、延長10回までを7安打12奪三振1失点に抑えて勝利した。この試合には12球団29人のスカウトが視察をしている。
脱力
細野晴希投手は、3月に行った亜細亜大とのオープン戦で、全力で投げた球はファウルされたが、軽く投げると「意外と打者が差し込まれていた」と気付き、それから脱力して投げるフォームに変えた。「春のオープン戦のなかで、いい意味で力を抜くスタイルを覚えました」と話す。
そのフォームでもこの日は最速151キロを記録、9回1アウト2塁のピンチでも2者連続三振を奪うなど、出力の高さとスタミナがある所を見せた。「7、8回はきつかった。ただ、10回は1点リードでもいいと思っていたところで、3点あったので、いつもと変わらず投げられた。」と話した。
この日は12球団29人のスカウトが視察をし、巨人は5人態勢、阪神は3人態勢などで視察をした。
巨人・柏田スカウト主任:「脱力しても150キロが出ていたので、打者は打ちづらい。去年より一皮も二皮もむけた」
東京ヤクルト・橿淵スカウトグループデスク:「ストレートも速いし、3球目までにストライクが取れていて、制球力が安定し、スピードも変わらなかった。非常に状態はいいと思う。杉内のような感じも出てきた。先発としては十分な内容だった」
東北楽天・部坂スカウト:「リラックスしたフォームからピュッと直球を投げるから打てない」
阪神・吉野スカウト:「柔軟性が高くて出力もある」
千葉ロッテ・榎スカウト部長:「秋より安定感があるし、球速は出ていたし、力んで乱れることがなかった。」
ドラフト1位候補左腕として順調に来ていると言って良いと思う。細野投手の特徴の球のキレを生かした投球が更に進化し、プロのスカウトも来年の開幕ローテーション候補として見ている事だろう。
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