センバツ優勝の龍谷大平安が敗れた。先発した2年生・元氏玲仁投手が初回に5失点し、1アウトしか奪えずに降板した。その後はもう一人の2年生・高橋奎二投手が好投したものの、打線が春日部共栄・金子大地投手を攻略できなかった。
1番と4番封じ込まれる
春日部共栄は1番の徳本健太朗選手と4番の河合泰聖選手をマークしており、二人とも左打者という事もあって春日部共栄の左腕・金子大地投手の術中にハマった。7安打も散発で1点のみに抑えられた。
徳本健太朗選手は初回、ボテボテのピッチャー前のゴロを打つと一塁に快足を飛ばす。投手が焦り送球が遅れたものの、一塁らくらくセーフだった。5失点後の攻撃という事もあり、走ってくるかと思われたが龍谷大平安は送りバントを選択した。
その後の打席ではセカンドゴロ、レフトフライ、三振に終わり、第5打席に回る事無く徳本健太朗選手の夏は終わった。
徳本選手の進路は
センバツ大会で巨人の山下スカウト部長から「足で飯が食える」と評価された徳本選手だが、噂では進路を大学進学に絞ったとのことで、今年のプロ入りは無いようだ。
チームとしての高校野球は終わってしまったが、徳本選手はセンバツ終了後の時点で18U世界選手権の日本代表候補に選出されている。日本のリードオフマン候補としておそらく選出されるのではないかと思う。侍ジャパンのユニフォームで足でかき回すプレーを期待したい。
高橋奎二投手
先発した元氏玲仁投手が5失点、1アウトを取っただけで降板したが、急遽登板した高橋奎二投手は躍動した。ダイナミックで勢いのあるフォームから投げられるカーブが、打者のタイミングを外すのに十分だった。ストレートは140km/h前後だが勢いがあり、6回2/3を投げて2安打8奪三振2四死球で無失点に抑えた。
3年生の中田竜次投手もセンバツ同様に力のあるストレートで2回を2安打無失点に抑えた。投手起用、特に調子が分からない初戦の投手起用は本当に難しい。元氏投手、高橋投手、そして調子が良かったといわれていた犬塚貴哉投手などがいて、その中で地方大会やセンバツの決勝で好投した元氏投手を選択した。結果的には良くなかったが、こればかりは仕方無いとも言える。
元氏投手、高橋投手は2年生で、来年までにさらなる成長を期待したい。もっともっと力があり能力がある投手だと思う。
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「投手は4点まで。打線は4点以上」が合言葉だった。京都大会で15回無失点の内容を買われた左腕・元氏(もとうじ)がセンバツ初戦に続いて夏も初戦先発。しかし力みから制球が定まらず、自らのバント処理のミスも絡んでピンチを広げた。5長短打などで5失点。1死しか取れずに降板した2年生は「人生で一番悔しい」と泣きじゃくった。
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