横浜DeNA、スカウト会議！競合確実な即戦力投手を指名へ

　横浜DeNAが5月18日にスカウト会議を開き、亜大・東浜巨投手や東海大在籍・菅野智之投手など競合確実な即戦力投手を1位指名する方針を確認した。横浜スタジアムでその情報を聞いた中畑監督は「勝つチームをつくるには、即戦力の投手を何人補強できるか」と話し、また、「オレ、クジ運ないんだよな。でも、オレの方が絵になるか」と既に抽選モードに入っている。

　高崎、国吉といった先発投手陣が成績を残すことができれば、大谷翔平選手など将来性の高い高校生の指名も考えられた。しかし、ベテランの三浦投手に頼る現実を見ると即戦力のエースが必要だ。

　東海大・菅野投手については昨年もずっとマークをしていたのは聞いている。2年連続で浪人する可能性は低いとはいえ、指名は難しいだろう。実績から言ってもNO1の評価は亜大・東浜巨投手になるのではないかと思う。

　東浜投手には福岡ソフトバンク、東京ヤクルト、千葉ロッテが1位指名してきそうで、他にもオリックスも指名の可能性がある。もちろん東都通算21完封の実績はこんなものではなく、他の球団も指名してくるかもしれない。ドラフト会議で何球団が指名するか、どこの球団が抽選で獲得するかが楽しみだ。

中畑監督が今秋ドラフトで即戦力投手を引き当てる。ＤｅＮＡは１８日、横浜市内の球団事務所でスカウト会議を開催し、亜大・東浜巨投手を筆頭に、巨人入りを熱望して浪人中の東海大・菅野智之投手ら、競合確実な即戦力投手を補強の柱とする方針を確認。命運を握るクジ引き役は、中畑監督に託された。

　「勝つチームをつくるには、即戦力の投手を何人補強できるか」。ここまでの厳しい戦いを踏まえ、監督は語気を強めた。だからこそ、高田ＧＭからの大役任命も受け入れる。「オレ、クジ運ないんだよな」と言いつつも、「でも、オレの方が絵になるか」。自らの手で即戦力を引き当てる覚悟を示した。

　昨秋ドラフトでは１位で東洋大・藤岡（現ロッテ）を指名したが競合で敗れ、結局、外れの外れで高校生の唐津商・北方を指名。結局指名した９人中、８人が高校生で、１人も１軍戦力になっていないだけに、ＤｅＮＡとして臨む初ドラフトでは、即戦力補強が大前提となる。「（クジで）外した後のことを考えないと。そこで、どう網羅するか」と監督。外した場合も、上位を即戦力投手で固め、チーム力アップにつなげる。

　ＤｅＮＡが１８日、横浜市内の球団事務所でスカウト会議を開き、浪人中の東海大・菅野智之（２２＝東海大相模）や亜大・東浜巨投手（４年＝沖縄尚学）ら即戦力投手を中心にリストアップした。高田ＧＭは「１位は間違いなく競合する選手に行く」と明言。大学や社会人の即戦力を中心に指名する方針だ。競合した場合のくじ引きに決まった中畑清監督（５８）は「くじ運ないんだよなあ。でも絵になるかな」と笑った。同監督は浪人中の菅野について個人的見解として「夢をかなえる手段として（指名拒否を）強行するのが良いことなのか」と苦言を呈した。

　午後１時から横浜スタジアムでの練習を視察した中畑監督が同時間帯にスカウト会議が行われたことを伝え聞き、思わず口にした。「即戦力の投手を何人補強できるかだよね。中日の田島なんて考えられない。（愛知）大学野球の２部でしょ。隠密の一本釣りかな。あれ（あの球）だったら目立っているはずだよね。あんたお願いしますよ、という感じ」

　
　愛知県の東海学園大に在籍、１５０キロ近い速球を投げながら２部リーグだったこともあり、全国的には無名だった田島。だが、ここまで１６試合で２勝０敗、防御率０・６６と抜群の成績を残している。中畑監督は中日のドラフト戦略に驚がくし、「今は日本中網羅できる。隠しきれない時代。どうやって隠れていたんだろう。中日は眠っている金塊を当てたね」と発掘したスカウティングを絶賛しつつ、ＤｅＮＡのスカウトにも奮起を促した。

　
　高田ＧＭもこの日、就任前に終わっていたドラフト会議で高校生を中心に指名したことをあらためて批判した。「田島や、（ともにロッテの）中後、益田と取れた選手はいた。１位は競合しても一番欲しい選手を指名するが、外れた場合の１位と、２、３位が重要。これから見ていくことを確認した」。チーム力強化へ、田島のような即戦力を探しにいく。