東北楽天のドラフトの狙い(2018)

2018年度の12球団のドラフトの狙い。東北楽天の分析です。

チーム状況

〇タイプ:バランス型、投手優先型
〇監督:外野手出身
〇決定者:石井一久GM
〇補強ポイント:主軸打者、捕手、リリーフ投手
〇近況:石井一久GMが就任、平石監督続投が決定、ショートの獲得に大阪桐蔭・根尾昂選手のドラフト1位指名が有力

東北楽天は2009年以降、ドラフト1位で野手を指名したのは2015年のオコエ瑠偉選手1人だけ、また2011年までは社会人、大学生の投手の1位指名もあったが思うような結果が見られなかったため、高校生投手が中心の指名となっている。それでも2017年は先発陣の頭数がそろった事もあり、またかねてから獲得を狙っていたチームの主軸候補として、清宮幸太郎選手、そして村上宗隆選手を続けて指名した。獲得には至らず、先発投手型の近藤弘樹投手の指名となったが、2012年からの高校生投手の1位指名の傾向からやや変化も感じさせた。下位指名は各ポジションをバランスよく指名している。

フロントは星野副会長が亡くなり、チーム作りやフロントの中心が無くなった状態でシーズンを過ごした。前年に2位だったチームで優勝を狙える投手陣がいたものの、フロントの不安定さはチームにも影響した。開幕から成績が悪く、梨田監督も途中で退団することとなり、平石監督代行が務めた。三木谷オーナーからの介入などもあるようで、チーム内はどんな状況になっているか不明だが、石井GMが誕生し、平石監督も来年から正式に監督に就任することが決まった。38歳の若い監督となる。

平石監督の実績はまだ分からないが、今季は80試合を指揮して37勝41敗、序盤に比べれば持ち直したものの、これから勉強をしていくという感じだろう。石井GMが防いでくれれば良いが、大久保監督の時のようにオーナーからの介入が強くならないことを望む。

強化を続けてきた先発投手陣は、則本投手と岸投手が軸となった。則本投手は良くなかったものの10勝11敗と踏ん張った感じもあり、岸投手は11勝4敗でまだまだ力がある。ただし、これに続く辛島投手、塩見投手、美馬投手など昨年実績を残した投手達は、毎年頼れる存在にはならなかった。やや投手陣の補強に隙ができ、投手陣達に甘えが出たかもしれない。そしてリリーフ陣も、松井投手が今季は8敗で5セーブと大きく崩れ、中継ぎとして登板するようになった。昨年奮闘した菅原投手、森原投手、高梨投手のうち、高梨投手は今年も良い働きをしたが、二人は成績を落とした。青山投手、ハーマン投手、宋投手が頑張ったものの、ルーキーの近藤弘樹投手、渡辺佑樹投手などの今年の活躍はなかった。そもそも近藤投手は将来のエース候補として獲得をしており、1年目はそれほど期待されていなかったとみられる。

打線でも、昨年の快進撃を支えた外国人選手が成績を落とし、茂木選手も故障の影響もあり成績を落とした。島内選手、銀次選手そして今江選手が力を見せたが、外国人頼りの主軸は波があり、打線は変更を繰り返した。今江選手が4番に座ったものの、どちらかというと5番に置いておきたい選手で、主軸不足も変わらずの状態だった。

ただ、2年目の田中和基選手が18本塁打と急成長を見せ、内田選手も12本と長打力を見せた事は来期へ大きな期待となるが、主砲候補としてドラフト2位で獲得した岩見雅紀選手は12試合24打数でノーヒット14奪三振と結果を残せなかった。最もファームでは14本に42打点、打率.284を残しており、来年には1軍でも結果を見せてくると期待もできる。

昨年固まりかけたセンターラインは、センターに田中選手が定着したものの、もともと遊撃手では不安のあった茂木選手が昨年に投げるほうで負担がかかって故障し、今年は再びショートに戻ったものの、打撃にも影響したのか結果が出せなくなった。シーズン終盤には茂木選手が外れ、再びショート不在の状況になった。捕手も嶋選手、足立選手がいたが、山下選手を獲得し、終盤には堀内捕手もマスクを被るようになった。世代も広く、しばらくは捕手は現有戦力で定位置争いという事になりそうだ。

ポジション

捕手:嶋(ほぼ固定)、山下、安達、堀内、石原
一塁手:銀次、今江(ここまででほぼ固定)、内田
二塁手:藤田、銀次(ここまでが主)、山崎、渡辺、西巻、村林
三塁手:ウィーラー、今江、内田
遊撃手:茂木(主)、西巻、村林、山崎、三好
外野手:岡島、島内、田中、ペゲーロ(ここまでが主)、ディクソン、オコエ、岩見、八百坂、桝田、聖澤

先発投手:則本、岸、辛島(ここまで固定)、藤平、古川、美馬、塩見、池田、安楽、近藤、
リリーフ投手:松井、青山、高梨、ハーマン、宋(ここまで主)、久保、菅原、福山、森原

補強ポイント

先発投手陣には若くて力のある投手も多く、松井投手も先発転向の可能性がある。したがって投手は先発よりもリリーフを中心という事になるが、こちらも頭数はいる。まずは野手という事になりそうだ。

野手を見ると、課題のショートの穴がまだ埋まり切らず、セカンド、サードも安定していない。今年はこの課題を埋める可能性がある選手がそろっており、積極的に指名に行くとみられる。また、スラッガータイプの選手は昨年2位の岩見選手が出てくる可能性もあるが、もう一人、できれば左のスラッガーを、そしてできれば内野を守れる選手を獲得したい。

外野手では田中選手、島内選手、オコエ選手、八百坂選手、内野で内田選手、西巻選手などが育っており、育成の力は高いとみられる。この流れが続くように、ファームにも野手を加えて行きたい。

投手で左右で見ると、右のエース格2枚いるが、左も枚数はそろっている。リリーフの左腕の高梨投手がポイントとなっている。以前は上位で左腕投手の指名が続いたが、最近は左右のこだわりはそれほどなくなった。しかし現役時代に左腕投手として活躍した石井GMがおり、左腕には目が行くか。

投手の喫緊の課題としてはリリーフタイプ、特に抑えのできる選手がほしい所。頭数はいるので多くなくてよいので、可能性の高い選手を獲得をしたい。また投手も比較的若い選手が活躍する事ができるチームなので、高校生投手も可能性のある選手を加えたい。

ドラフト指名候補は

高校生のショートが最有力となりそうだ。大阪桐蔭の根尾昂選手の指名が最有力で、報徳学園の小園海斗選手、天理・太田椋選手を獲得したい。もしこの3人が獲得できなければ、延岡学園・小幡竜平選手、明秀日立・増田陸選手、福知山成美・藤田希和選手なども候補に入ってくる。

また、昨年は清宮選手、村上選手を指名して獲得できなかった長打の打てる選手は、内野手を中心に早稲田実の野村大樹選手、花咲徳栄・野村佑希選手、智弁和歌山・林晃汰選手、健大高崎・山下航汰選手、関東第一・石橋康太選手などの高校生、また亜細亜大の頓宮裕真選手、法政大の中山翔太選手、立正大の伊藤裕季也選手、明治大の渡辺佳明選手などが候補としてあがってくる。この中で中山選手や伊藤選手など大学生野手を中心にスカウトが見ており、今年活躍した田中選手、そして昨年も2位で岩見選手を指名しており、大学生野手に視点が置かれていそうだ。

できればこの中から2人、将来の主砲と即戦力の主軸バッターを獲得できれば、将来が楽しみになる。これらの選手は2位3位で消えてしまうとみられるが、1位で野手を獲得できた場合、2位でも野手を続けていけるかがポイントとなる。1位で投手になった場合はこれらの選手の指名の可能性が高くなりそうだ。

投手ではリリーフタイプとして、東洋大・甲斐野央投手、日体大の東妻勇輔投手、三菱重工広島の杉山一樹投手がいる。甲斐野投手は1位でなければ難しいと思うが、2位で1番目に指名できる楽天なので、1位で遊撃手が獲得できたとき、2位は東妻投手、杉山投手などから選ぶことができる。もしかすると梅津晃大投手や国学院大の清水昇投手などが残っていたら、非常に迷うかもしれない。他にも、浦和学院の渡邉勇太朗投手、倉敷商の引地秀一郎投手、大阪桐蔭の柿木蓮投手、日大鶴ケ丘の勝又温史選手の有力投手や、左腕の富士大の鈴木翔天投手、八戸学院大の高橋優貴投手が早稲田大の小島和哉投手も選択できそうだ。全ては1位指名次第という事になる。

また、リリーフタイプではJX-ENEOSに鈴木健矢投手、柏原史陽投手、左澤優投手、西島隆成投手と左右の候補がおり、高梨投手に続いて指名があるか。また先発についても即戦力を全く指名しないという事はなく、右腕なら日本通運・生田目翼投手、東芝・岡野祐一郎投手、Honda鈴鹿・瀧中瞭太投手、JR東日本の板東湧梧投手などが、左腕ではトヨタ自動車・富山凌雅投手、日本生命・高橋拓巳投手、国際武道大の伊藤将司投手なども見ているかもしれない。

また将来を期待させる高校生投手では他にも、菰野の田中法彦投手、日本文理の鈴木裕太投手、松山聖陵の土居豪人投手、盛岡三の西舘洸希投手、習志野・古谷拓郎投手、松商学園・直江大輔投手、湖西・水野喬日投手などが獲得できたら面白い。

地元東北では、今年は吉田輝星投手や、富士大・鈴木投手、八戸学院大・高橋優貴投手と地元選手が輝きを見せた。吉田投手とは縁がなさそうだが、吉田投手のライバルの明桜の山口航輝選手は野手として夏に注目をしており、スラッガー候補として指名がありそうだ。また国立の星で地元の宮城教育大・松下圭太投手の指名があるかも注目される。

来年は大船渡の佐々木朗希投手がいる。今年のドラフトで成功を収めて、来年の佐々木投手の獲得につなげたい。

1位、2位指名予想

  1位 2位
パターン1 根尾昂 高橋優貴
パターン2 根尾昂 東妻勇輔
パターン3 吉田輝星 太田椋

2位は1番目の指名となるため、有力な遊撃手や右腕投手が残っている可能性もある。1位指名は根尾選手が有力とみられるが、2位で太田選手などが残ると見越して1位で吉田投手、という事を考えるか。1位で根尾選手を獲得できた場合は、2位は左腕投手、リリーフ投手の候補を、1位で根尾選手を獲得できなかった場合には投手を指名し、2位で太田選手、智弁和歌山・林選手、花咲徳栄・野村選手、早稲田大・野村選手などを狙ってきそうだ。

 

東北楽天ゴールデンイーグルスのドラフト会議


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