大学野球選手権は準々決勝が行われ、大商大はタイブレークの末に神奈川大に敗れた。エースで最速150km/hを記録している岡田明丈投手はこの日は自己最速となる152km/hを記録したものの敗れた。
7回ノーアウト満塁で登板
岡田明丈投手は、この日は3-3の同点で迎えた7回、ノーアウト満塁の場面で登板すると、「今年野中では一番、力を入れた」と話す通り、自己最速となる152km/hをマーク、その後も150km/hを連発して山原泰士選手をショートゴロに打ち取った。続く4番の高田脩平選手をスライダーでサードゴロにおさえ、大ピンチを無失点で切り抜ける力投を見せた。
大ピンチにも関わらず、ポーカーフェースで動揺を見せずに投げるピッチングに阪神の畑山スカウトは「あのポーカーフェースで動じている感が全くなかった。投げるたびに自信がついてきている」と評価した。
その後、タイブレークで3点を失い、味方が2点を奪ったものの敗れた。悔しさを見せたものの、「楽しかったです。もっと勝負所を見極めて投げられる投手になりたい」と話している。
吉持亮汰選手も5打数4安打
またもう一人のプロ注目候補、吉持亮汰選手も5打数4安打を大暴れを見せた。これで今大会3試合で12打数8安打4盗塁と大活躍を見せた。吉持投手は「打撃が課題だったので自信になった。後は勝負どころで長打が打てる力をつけたい」と話した。
巨人が5人態勢で視察
この日は巨人が5人態勢で視察をした。巨人は昨年も日大の戸根千明投手を5人態勢で視察し、ドラフト2位で指名をしている。岡田投手については今大会初戦を視察し、山下スカウト部長が『関西ではこの子が一番」と評価しドラフト1位候補に入ってくる可能性を示唆していた。
この日も藤本スカウトが「秋もこのくらいの投球をすれば、1位候補だ」と話し、この春に大ブレイクをした岡田投手が、1年間を通して好調を維持できるかを秋にチェックする。
巨人は今年、ドラフト2位の戸根投手や3位で指名した高木勇人投手が1軍で主力として活躍をしている。2013年は石川歩投手を1位指名したものの外して小林誠司選手を、2014年は有原航平投手と最後まで悩んだ末に岡本和真選手を1位で獲得しており、2年連続で野手の指名となっている。
内海投手や杉内投手などの先発陣がピリッとした投球ができない事もあり、スカウト会議では熊原健人投手、多和田真三郎投手をリストアップするなど、今年はドラフト1位では投手が有力とみられる。岡田明丈投手は今のところAランクには入っていないが、現段階でも外れ1位の候補に入ってくる。
また巨人はセカンドで俊足の選手の獲得を目指している。2012年にはドラフト2位で大累進選手を獲得したがまだ結果が出せず、FAで片岡治大選手を獲得しているが、片岡選手が成績が落ちると代わりになる選手が少ない。吉持亮汰選手は50m5.6秒の足のある内野手で、候補として狙っているのではないかとみられる。
出番が回ってきたのは同点の七回。無死満塁でクリーンアップという絶体絶命のピンチでマウンドに上がった。「今年の中では一番、力を入れた」と直球は自己最速を1キロ更新する152キロをマークするなど、150キロ台を連発。山原を遊ゴロに仕留め、4番・高田は外角スライダーで三ゴロに打ち取った。
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