２０２０年注目の社会人のドラフト候補～投手編～

2020年の注目の社会人投手のドラフト指名予想をしてみます。

社会人投手のドラフト上位候補

ドラフト上位候補で指名されそうな投手は3人だけ。この中でドラフト1位指名確実と言えるのはトヨタ自動車の栗林良吏投手だろう。大学時代より153キロの速球を投げ、ドラフト上位候補と言われていた投手だが、全国の舞台でやや安定感に欠いていた。しかし、社会人1年目でエース格として安定したピッチングを見せると、ウインターリーグではプロ若手を相手にストレートをインコースに決め、得意のスプリットで三振を奪いまくった。2019年のドラフトで指名された社会人投手と比べてもそれより上と評価できる。

高校卒3年目という事で伸びしろも含めて評価されそうなのがセガサミーの森井絃斗投手。しっかりとした体があり力は十分。上体の力で投げるところがあり、下半身主導で投げられるようになればさらに良くなると思うが、指にかかった時のストレートは素晴らしい。スライダーの曲がりも大きく、まだ安定していないがコントロールできるようになれば十分プロでも使える。今年、エース格として登板し日本選手権でそのピッチングを見せられれば2位までに入ってくる。日本製鉄かずさマジックの山本晃希投手は最速155キロを記録する右腕で、肩の開きがやや早いものの、それほど力感が無いフォームからの150キロを超す速球は十分魅力、変化球をさらに使えるようになれば社会人トップクラスの投手と評価され、2位に入ってきそうだ。

その他、ドラフトで指名されそうな社会人投手

Hondaの小野大夏投手は伸びしろ十分の高校卒3年目で、150キロを記録するなど大きく成長している。本格派タイプで重い球を投げこみ、今年は大きくブレークしそうだ。Hondaの青島投手も昨年は球速はやや抑え気味だったが伸びのあるストレートは健在、万全の状態で今年投げ切ってほしい。日立製作所の青野善行投手は144キロくらいのストレートの伸びが良くコントロールも素晴らしい。鷺宮製作所の平川裕太投手も145キロのストレートに威力があるがやや変化球に頼るところがあり、今年はストレートに自信を持って投げてほしい。

佐々木健投手は最速152キロの速球を投げる左腕、まだ伸びしろがある投手で、課題の制球力アップに熱心に投球練習を続ける姿を見せる。JX-ENEOSの藤井聖投手も左から150キロを投げ、素質は東洋大時代から評価されていた。大久保監督の元で羽ばたきたい。

三菱日立パワーシステムズの伊藤優輔投手は大学4年で課題の制球が落ち着いて本格化したが、社会人1年目でも安定感を見せた。150キロのストレートに威力があり、今年次第でドラフト上位に入ってくるかもしれない。NTT西日本の大江克哉投手は150キロ前後のストレートを投げ続けられる。まだ球が全体的に高いが、速い球を低めに決められるようになれば一気に評価が上向きそう。

川瀬航作投手は変則フォームから148キロの速球が魅力で球持ちも良く、横からの動く球も特徴的で、プロに入ったら面白い。馬場康一郎投手はスケールの大きさを込みで評価、上背があり威力ある球を投げおろすことができるが、変化球の腕の振りが緩むので、それを克服したい。社会人野球も育成枠で入れるのならば、指名がありそうだが。

指名順位予想

最後の2019年のドラフト候補と比較して、指名順位を予想してみる。

2020年度-社会人投手のドラフト候補リスト