東京六大学リーグの2013年の振り返りと来年の予想、明治大の黄金期も早稲田、立教が打倒明治狙う

 東京六大学は立教大と慶応大が練習納めを行い、2013年のシーズンが終了した。東京六大学の2013年シーズンの振り返りと、2014年シーズンを選手の面から予想してみる。

存在感を見せられなかった2013年

 ※リーグ順位の並びではありません。ご了承ください。

法政大

 2013年春季リーグは法政大が快走した。大城戸匠理選手がリーグ最高打率記録の.535(慶大・喜多隆志)まであと少しという.488を記録し、河合完治選手、西浦直亨選手、木下拓哉捕手などが打ちまくり、チームは最終カードの明治大戦まで無敗で勝ち進む。明治大戦でも1戦目に勝利し優勝目前となったが、2戦目も相手エラーで3点を先制したがここで油断が生れ、見方エラーなどで同点に追いつかれて2戦目を引き分ける。ここが大きな流れの変化となり、3戦目、4戦目を連敗し明治大に優勝をさらわれた。

 そのショックは大きく、秋は大城戸選手が規定打席に達せず、河合完治選手は打率.220、西浦直亨選手も.189と低迷した。元々打ち勝つチームだったが、投手でも石田健大投手が調子を崩し5位に終わってしまう。明治大の2回戦で油断がなければ、あるいは連覇をしていたかもしれない。

 

明治大

 春は大逆転優勝、エースの山崎福也投手が6勝、関谷亮太投手が3勝を上げ、序盤にケガの為に調子を落としていた岡大海選手が後半に復調して、粘りで勝利を納めた。この勢いは秋も続く。関谷投手は調子を崩し、エース・山崎福也投手は5勝を挙げるも防御率は2.58と落とす。しかし、2年生の上原健太投手が防御率0.88でリーグ2位の安定感を見せ、投手中心の守りの野球ができた。

 リーグ戦で春秋連覇の偉業を達成したものの、大学選手権では山崎、上原、関谷の系統も上武大に準決勝で逆転負け、明治神宮大会は決勝に勝ち進むも亜細亜大に敗れた。東京六大学としての存在感を示す事は出来なかった。

 

立教大

 1年生で大阪桐蔭出身の沢田圭佑投手の活躍があり、齋藤俊介投手がそれに引っ張られるように安定感を見せて春は防御率1位2位を独占する。また岡部通織選手、大城滉二選手の安打製造機が揃って活躍を見せ、春は3位、秋は2位と躍進を遂げた。チームを作り上げた大塚監督が退任し、バトンは溝口監督へと受け継がれる。

 

早稲田大

 4年生の世代に目立つ選手がおらず空白の世代となってしまった面が出てしまう。有原航平投手、高梨雄平投手といった3年生が好投を見せ、東大戦では有原投手が圧巻の投球を見せると高梨投手が完全試合を達成した。しかし、まだ軸というべき安定感が無く、法大、立大には2連敗、秋は有原航平投手がエースとして頭角を現し、2連敗のカードはなくなったものの、明治大の粘りの野球を打ち破れずに3位に終わった。選手個々の能力は高いものの、チームとしてのバランスや作戦につながりを欠いている印象を受ける。

 

慶応大

 これまで福谷浩司投手や山崎錬選手などが、自らを高めて引っ張ってきたチーム、大学の「独立自尊」の精神を重んじて練習も自分で考えて行うが、自らに強くなければ大きく沈んでしまう可能性がある。エースに指名した白村明弘投手がそれに応える事ができず、それが他の選手にも伝わってしまい、横尾俊建、谷田成吾といった期待の野手も伸び悩んでしまった。春は5位、秋は4位となり、プロ野球でコーチを務め、大学監督でも実績を残した江藤監督にとっては寂しい終わり方となった。

 

東京大

 谷沢氏や桑田氏といったプロ野球選手が臨時コーチとなり、多くを指導したものの、春、秋ともに1勝もできず、連敗が伸びてしまった。1年生で145km/hを記録した井坂肇投手が結果を残せなかった事が残念だ。春に早大に完全試合を記録され、秋にも加嶋宏毅選手にノーヒットノーランを記録されるなど、軟投派の投手に翻弄されてしまった。やや頭でっかちで考えすぎになっているのかもしれない。

 

2014年の展望

明治大

 2014年も明治大は強いだろう。エース左腕の2枚看板、山崎福也投手、上原健太投手が残り、捕手の坂本誠志郎選手も経験を多く積んで磐石となりそうだ。岡大海選手や中嶋啓喜選手といった主軸が抜けるも、糸原健斗選手、高山俊選手、菅野剛士選手が既にチームの中心となっており、新人戦では石井元選手や、海部大斗選手が活躍を見せた。さらに、1年生の柳裕也選手が新人戦や明治神宮大会で活躍し、星知弥投手は154km/hまで速球を伸ばしている。4番候補の萩原英之選手もおり、プロも羨む補強が実り、黄金期を作りつつある。

 

早稲田大

 立教大も強いが早稲田大を打倒明治の1番手に推したい。有原航平投手にエースの風格が出てきて、これまでのような好不調の波を抑えられそうだ。鍵は2番手投手で、1年春に大活躍を見せた吉永健太朗投手の復調にかかっているといえる。新人戦で1年生左腕の竹内諒投手が好投を見せ、2番手は高梨雄平投手も加わって競争によってレベルが上がりそうだ。リリーフの内田聖人投手も心強い。

 打線でも中村奨吾選手、小野田俊介選手が最上級生となり、2年生の茂木栄五郎選手や道端俊輔選手も実績を積んできた。

 

立教大

 躍進を遂げている立教大、エース・齋藤俊介投手、沢田圭佑投手の2枚看板は安定感があり、岡部通織選手、大城滉二選手の主軸も強い。あとは佐藤拓也選手など他大学以上の補強をしており選手の層も引けを取らなくなってきた。

 しかし、まだ補強の面では他大学の方が上で、新人戦では期待の投手が結果を残せず、法大、早大に敗れた。今年も浦和学院や大阪桐蔭から甲子園で活躍した選手が入ってくるようで、まだ新人の活躍に期待する面もある。

 

法政大

 戦力補強から言えば、リーグ1,2を争うのだが、その選手が力を出せていない。また、チームの主軸を打った選手がゴッソリと抜ける事も大きく、チーム作りの年となりそうだ。今年春に急遽就任することになった神永監督の思い描く投手中心のチーム作りにようやく着手できる。

 その投手ではドラフト1位候補の石田健大投手が健在だが秋は調子を崩した。まずはエースがしっかり復調してくれることが優勝への第一条件となる。さらに法政大は素材型の投手を多く補強した面があり、青木勇人選手、金井和衛投手、堅田裕太投手といった素材が開花するかが鍵になる。玉熊将一投手、大谷樹弘投手といった甲子園で実績のある投手にも期待がかかる。

 野手では畔上翔、金子凌也、そして森龍馬と日大三の3世代の主将に期待がかかる。

 

慶応大

 慶應高校で甲子園で活躍したメンバーが続々と卒業してゆき、戦力補強も再び抑え気味になっている。そのため他大学とは再び戦力の差がでてきそうだ。その中で塾高出身の1年生・加藤拓也投手の大ブレークに大きな期待が寄せられる。

 この加藤投手を中心に先輩の明大貴投手や加嶋宏毅投手がどのように守るか、また高校時代にプロが注目した主砲コンビ、横尾俊建選手と谷田成吾選手が、自主的な練習の中で自分のペースをつかんで成長曲線を描く事ができるかが上位進出への鍵となる。

 

東京大

 桑田コーチの指導が実ってきそうな気配がある。1年生の山本俊投手は2浪の末に理科Ⅰ類に合格し、1年間のトレーニングで秋の明治学院との試合では143km/hを記録した。打たせて守って失点を抑え、何とか1点を奪って勝利する形を見せたい。


PAGE TOP