習志野時代にU18代表でリリーフエース、早稲田大の飯塚脩人投手の輝きは佐々木朗希投手などを通じて世界一に届く

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習志野高校時代に最速151キロの速球を投げ、佐々木朗希投手、奥川恭伸投手、宮城大弥投手、西純矢投手などと共にU18W杯を戦った飯塚脩人投手が、野球を卒業する。

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世代3番手の投手

佐々木朗希投手、奥川恭伸投手など高校生投手の黄金世代と言われる2019年の高校生投手たち、高校からプロ入りした投手では宮城投手が4年間で35勝を挙げており、奥川投手は2年目に9勝を挙げ、クライマックスシリーズのMVPに輝くなど日本一に貢献し、佐々木朗希投手は2022年に完全試合を達成、今年は宮城投手と共に侍ジャパントップチームとしてWBCに出場し、世界一に輝いている。

この黄金世代の原点は、2019年の高校野球、そしてU18代表にあった。そしてそこでこれらの投手と肩を並べる投手が飯塚脩人投手だった。

飯塚投手は2019年のセンバツ2回戦・星稜戦で、2回途中から登板して奥川投手と投げ合うと、7回1/3を無失点に抑える好投で優勝候補を撃破した。決勝では東邦に敗れたが、ロングリリーフでセンバツ準優勝に貢献した。夏も千葉大会を制して甲子園2出場すると、2回戦で敗れたものの150キロを超す球を投げ、侍ジャパンU18代表に選ばれた。

代表では甲子園の疲労により奥川投手がほとんど投げられない状態で、また佐々木朗希投手も指のケガにより投げられない状態となってしまう。その中で飯塚投手はリリーフエースとして150キロ前後の球をみせた。特に侍ジャパン大学代表との壮行試合では、飯塚投手の最高の投球が見られた。

佐々木朗希投手が先発し衝撃的な1イニングの投球をしたこの試合、宮城投手、西投手などが投げて4-4の同点で迎えた8回に、飯塚投手が登板した。大学代表の打順は3番からの好打順だったが、3番の柳町選手を三振、4番の牧秀悟選手をセンターフライ、5番の田中選手からも三振を奪い、大学代表の主軸も飯塚投手も球をまともに捉えられなかった。

1点を勝ち越した9回も、先頭の佐藤都志也選手から三振を奪い、古川選手も三振に仕留めたが振り逃げを許すと、大学代表主将の篠原選手にタイムリーを浴びた。しかし、竹村選手から三振を奪うと、最後は児玉選手も三振に仕留め、2回1安打6奪三振と、こののちドラフト会議で指名され活躍をしている大学代表の打者を圧倒した。

入学直後に

もちろんドラフト候補として注目されたものの、東京六大学の早慶戦で投げることを夢としており、早い段階から大学進学を決めていた。そして念願がかなって早稲田大に入学をする。

しかし、入学直後のシート打撃で、「肩が抜けるというか、バン!みたいな音が自分の中でして、力が入らなくなった」と話す。その後に右肩を手術し、投球ができるまでになったものの、「痛くて。我慢しながら投げてたんですけど、さすがに無理だなって。腕がしびれて力が入らない状態だった。箸を持つのも痛かった」と、痛みとの戦いが続いた。

それでも今年春には立教大戦で先発し、大学時代で最速となる149キロを記録した。「もともと投げ方が良くなくて、肘が低い投げ方。スピードは出たけれど、負荷は大きかった」と話す。

夢だった早慶戦での登板のために痛みと戦いながら復活を誓っていたが、今年7月に左股関節の疲労骨折が判明、走ることもできなくなり、「これがトドメになったかもしれない」と引退を決めた。大学では4年間で5試合、打者30人に対して13安打5四死球、3奪三振、防御率は29.25という成績だった。

輝いた学生野球

「やっぱり苦しかったです。スポーツ推薦で入って、その役割を果たせなかった。監督や稲門倶楽部の方々には大変申し訳ないことをした。二人三脚でやってくれた土橋トレーナーもです。肩の治療やフォームとかずっと見ていただいて、それでも結果が出なくて。あとは両親だったり、自分がというより周りの人たち、期待してくださっている方々の期待を裏切った。」と話す。

高校野球、U18代表と素晴らしい輝きを見せたが、「高校の時に思うように行き過ぎた。山あり谷あり。それぐらい達観して見れるようになったっていう感じです。たとえ今の状態で野球を続けたとしても良いパフォーマンスは出せない。応援して下さる方をまた裏切る怖さというのは心のどこかである」と、この輝きが期待という重石となってプレッシャーとなり苦しめてしまったかもしれない。

しかし、飯塚投手が放った大きな輝きは、佐々木投手や宮城投手、奥川投手などに確実に影響を与え、プロ野球、そしてWBCでの世界一へ確実に届いている。引退を知った佐々木朗希投手からは「現役お疲れ様でした」と連絡が入ったという。

大学卒業と共に野球も卒業する。一般企業の営業職に就く。「もうボール投げなくていいのかと。ちょっと解放された安心感のあるという感じも半分ある」と話し、「今後、自分がプレーすることは多分ない。草野球とか遊びでもやらないと思います。完全に離れようと。また投げて、痛いのを思い出したくない。」と話す。

でも「もし、教える機会があるのであれば、小さい子とか、自分よりも年齢が下の人に教えてあげられたら」と話した。

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 習志野(千葉)時代に19年選抜準優勝、U-18日本代表入りも果たした早大の右腕・飯塚脩人投手(21)が現役を引退した。卒業後は一般企業に就職する。ユニホームを脱ぐ決断までの道のりと、現在の心境を聞いた。(松井 いつき)
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