【横浜、なぜ弱い(2)】優勝した1998年と比較する

横浜ベイスターズについて、第2回目です。

ドラフトは長期的にチームを強くするもので、過去3年の指名でチームを変えるのは容易ではない。短期的にチームを変えるには外国人選手やFA、トレードの影響が大きく、横浜に関してみれば、橋本将捕手などFAで獲得した選手が活躍しているとは言えず、逆に内川選手が流出してしまった。また、トレードでは渡辺直人選手が活躍しているものの、清水直行投手や森本稀哲選手などがケガで出場できず、逆に、寺原投手がオリックスで10勝以上をマークするなどしている。外国人もスレッジが怪我で離脱、ハーパーやリーチなどは実力を出せておらず、広島・バリントン、阪神・スタンリッジ投手のような選手は獲得できていない。

なぜトレードやFA、外国人獲得で失敗するかというと、チームの軸がはっきりしておらず、それにより補強ポイントがはっきりしない中で行行われているからだ。「チームを軸を作る事」、これがドラフトの役割だと思う。特に人気選手が集まらず金銭に余裕のない横浜にとってはドラフトで獲得するしか無い。

1998年のメンバーを見ると、ドラフトで谷繁、野村、鈴木尚、斎藤隆、佐々木、石井、進藤、三浦を獲得して育成し、成長した時点で川村、佐伯、波留、五十嵐などの即戦力を獲得、またFAで駒田を、トレードで中根、島田、西、阿波野を、そして外国人でローズを加えて日本一となった。ドラフトで獲得した選手を育てて軸となり、FA、トレード、外国人選手を補強して優勝をさせている。

野村弘樹   1988年 ドラフト3位  左のエースとして成長させた
進藤達哉   1988年 ドラフト外   遊撃手として成長させた
谷繁元信   1989年 ドラフト1位  捕手として成長させた
石井琢朗   1989年 ドラフト外   遊撃手&リードオフマンとして成長させた
佐々木主悟  1990年 ドラフト1位  抑えとして成長させた
鈴木尚典   1991年 ドラフト4位  主軸として成長させた
斎藤隆    1992年 ドラフト1位  大学から投手に転向、右のエースとして成長させた。
三浦大輔   1992年 ドラフト6位  次世代のエースとして成長させた
島田直也   1992年 トレード    中継ぎ投手を獲得
佐伯貴弘   1993年 ドラフト2位  主軸の前後を担う選手
五十嵐秀樹  1993年 ドラフト3位  中継ぎ投手
ローズ     1993年 助っ人    主軸。この選手は出来すぎだった。
波留敏夫   1994年 ドラフト2位  1番2番を打つ
駒田徳広   1994年 FA入団   優勝の経験を持つ
川村丈夫   1997年 ドラフト1位  エースを支えるローテーション投手
中根 仁    1998年 トレード    波留が脱税事件で離脱したため、急遽補強。下位打線で長打を放つ。
阿波野秀幸  1998年 トレード   左の中継ぎ

1998年、38年ぶりの優勝!日本一!

2008年からのこの4年間は谷繁や鈴木尚、野村、斎藤隆、佐々木、石井、進藤を獲得し育てる時期だったと考えると、内川がいなくなった今、(まだまだ物足りないものの)佐々木にあたる山口と石井、進藤にあたる石川、藤田くらいしか育っていない。鈴木尚にあたる筒香や北がもう少しという所だ。あとは、谷繁(黒羽根、武山、細山田)と野村(真下、田中)、斎藤隆(高崎、須田、加賀、国吉、雄虎など?)を育てるか獲得できなければ話にならない。

ドラフトとファームでの育成でエース、主軸、捕手、遊撃手を決め、その上で戦力分析を行って弱点を明確にし、FA、トレード、外国人の獲得をする。1998年の優勝が1988年から始まっている事を考えると10年間をかけてチームを作っていると言う事だ。今の横浜にも同じ時間をかけなければならないだろう。2008年~2011年がそのための時間に活かされていると思いたい。

 

最後に付け加えると、今はCSシリーズがあるため3位に入れば日本一を狙える制度となっている。2002年~2011年で最下位8回であるが、2005年には3位になっている。そういった意味では外国人が当たったり、FAやトレードで成功して3位になることはあり得る。しかし、シーズンを戦う以上3位を狙ってトレードやFA、外国人の獲得をするのは当たり前の事だ。CS出場争いやその経験が若手を成長させると思う。

しかしドラフトと育成が基本であり、長期的な育成を妨げてまでCS出場争いを行うべきではないとも考える。育てると決めた若手の出場機会を奪うトレードや補強はしない方が良い。


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