阪神タイガースのドラフトの狙い(2019)

2019年度の12球団のドラフトの動きを予想してみます。今日は阪神編。

チーム状況

〇タイプ:バランス型
〇監督:捕手出身
〇決定者:嶌村球団本部長、1位指名は矢野燿大監督が決める
〇補強ポイント:主軸打者、二遊間、先発投手
〇近況:横浜・及川雅貴投手、大船渡・佐々木朗希投手、星稜・奥川恭伸投手、創志学園・西純矢投手などBIG4を中心に。スカウト会議でも高校生投手中心に150人リストアップ

阪神はFAで選手を獲得できる、外から人材を集められる人気と資金力があるチームで、金本選手、福留選手、糸井選手と他の球団から獲得した選手が主軸として活躍をしてきている。ただし、ファンもフロントも自前の選手を育てたい、育ててほしいという想いが強く、ドラフト会議では貪欲にいく傾向がある。その中で金本監督は、2015年、2016年とドラフト1位で外野手の高山俊選手、内野手の大山悠輔選手を1位指名、また2017年も清宮幸太郎選手、安田尚憲選手を続けて指名するなど野手の強化を図った。しかし、高山選手は1年目は良かったがその後、調子を落としている。大山選手は1軍でサードとして定着しつつあり、打率もある程度のものを残す。

ただし、ドラフト1位で獲ったからには、ホームランなどでチームの主軸を打つ選手にはなってほしいところ。他にも金本監督は外野手を中心に即戦力野手の指名が多く、ある程度1軍でプレーできる選手は増えたが、糸井選手、福留選手を脅かすような所までは到達していない。逆に投手は若い投手の指名が多く、そろそろ1軍で戦力になりそうな所まできたが、昨年6位に沈んだこともあり、金本監督は解任された。

矢野監督は2軍監督として若い選手を見てきた事もあり、選手の力を知っているので、戦力の把握はすでにできているだろう。捕手として選手に気配りもできそうで、福留選手、糸井選手をうまくつないながら若い選手も起用していくという事もできるかもしれない。昨年のドラフトを見ても野手が不足していると認識している。そして指名は1位では外野手にこだわり、藤原・辰己・近本と指名をした。全体としては社会人選手が多かったものの、投手・野手、高校生・大学生・社会人のバランスを取りたいのではないかと思う。

ただし昨年のドラフトは思うようにはいかなかったという思いが監督、フロントにあるだろう。1位で抽選を外しただけでなく、監督交代が急だったこともあり、またフロントも根尾選手、小園選手など挙げながら、秋には即戦力投手の名前が挙がったりと、チーム状況や監督交代に左右されていた印象も受ける。矢野監督自身もドラフト後に「難しかった」と話していた。今年はどんな成績だったとしても監督の交代はないだろう。監督のフロントも落ち着いてドラフト戦線を戦いたい。

スカウト陣は佐野統括スカウトが顧問となり、畑山チーフスカウトが統括スカウトに就任する。これにより大きな変化はないと見られるが、鳴門工-同志社大-日本生命でプレーした渡辺亮氏がアマスカウトに就任し、スカウティングが注目される。

ポジション

捕手:梅野(固定)、岡崎、長坂、原口、坂本
一塁手:ロサリオ、ナバーロ、陽川
二塁手:糸原(ほぼ固定)、上本、板山
三塁手:大山(ほぼ固定)、鳥谷、北條、陽川
遊撃手:植田、北條、糸原(ここまでが主)、熊谷、森越
外野手:福留、糸井(ここまでほぼ固定)、中谷、伊藤隼、高山、ナバーロ、島田、俊介

先発投手:メッセンジャー、岩貞、秋山(ここまで固定)、才木、小野、藤浪、岩田、高橋、岡本
リリーフ投手:岩崎、桑原、ドリス、藤川、能見(ここまで主)、望月、石崎、伊藤

ここ数年、遊撃手、外野手はドラフト上位でも獲得するなど、獲得した選手は多いものの選手の固定ができていない。外野は福留選手、糸井選手がベテランで故障もあることや、もう1枠の争いで決め手となる活躍を見せる選手も出てきておらず、内野はショートはもちろんファーストも含めて全体的に首脳陣やフロントが納得しているとは言えない。

その中で昨年のドラフトでは野手の指名のこだわり、特に1位指名は外野手の指名のこだわった。近本光司選手がポジションを取ってくれることを大いに期待しているだろう。また、2位3位で内野手を指名、3位の木浪聖也選手は打撃もある内野手で守備もうまく、2位の小幡竜平選手も高い守備力を見せている。植田選手、北条選手も尻に火が付いてきた。

ファーストも陽川選手や外国人選手が固まらず、新外国人や長打を打てる選手の台頭が必要、特に外国人選手の当たり外れがその年のチーム力に大きく影響している状態は脱したい所だ。一昨年に清宮選手、安田選手を指名したものの獲得ができず、以前から獲得を目指すものの、実現できていない。金本監督は高山選手を獲得した時に長打も打てる選手にすると話しており、糸井選手のようなアスリート系のスラッガーを期待していたが、山川選手や井上選手など長打に特化した選手を獲得しても良いと思う。

サード・大山選手は今年1年間、固定して起用をしたい。セカンド・糸川選手選手は上本選手との競争となっていく。しかし両ポジションとも昨年の成績ではこれから長い間、レギュラーを担う選手という事にはなりにくい。打率3割、またはホームラン20本を期待したい。

投手についてもメッセンジャー投手が軸となったが、期待の藤浪投手や岩貞投手が結果を残せず、一昨年12勝の秋山投手も毎年頼れるエースにはならずに、先発投手陣はやりくりが厳しかった。それでも小野投手が7勝、才木投手も6勝、そしてルーキー左腕の高橋遥人投手や望月投手、馬場投手など期待の若い投手は多い。そしてメッセンジャー選手が日本人枠となる事から、外国人投手の起用も可能で充実できる環境はある。左腕投手は岩貞投手が勝てなくなってきており、能見投手をリリーフに回すなど手薄になっている状況だ。

リリーフは外国人頼りのところがあり、昨年は苦しんだ。能見投手がリリーフに回り、桑原投手の好投などでようやく持ちこたえたものの、質、数はともに足りない。石崎投手、望月投手などの他に、ルーキーの齋藤友貴哉投手、湯浅京己投手などもリリーフで起用をしていくかもしれない。阪神の優勝時には良いリリーフ陣がいる。リリーフ陣の整備も優勝に向けて必要だ。

ドラフト候補は

将来が期待される速球派右腕の投手は数は多いものの、今年はそれらの投手が1軍で試させる年になる。そして今年のドラフトでは大船渡・佐々木朗希投手、星稜・奥川恭伸投手、創志学園・西純矢投手という若い速球派右腕投手が目玉候補となっている。昨年は投手の上位指名が無かっただけに、今年の1位は投手の指名となりそうだ。左腕の及川雅貴投手もおり、左の先発は右よりも優先したい補強ポイントだが、最終的には左右関係なく最も高く評価した投手の指名となりそうで、佐々木投手、奥川投手の指名という事になるか。

他にも投手の候補では明治大・森下暢仁投手、東海大・原田泰成投手、JR東日本の太田龍投手、東海理化・立野和明投手、JFE西日本の河野竜生投手などが挙げられ、立野投手に高い評価をしている。今年のチーム状況で野手にある程度手ごたえがあれば、1位は投手の指名にこだわりそうで、これらの投手の指名になりそう。特に左腕の河野投手は勝てる先発投手で獲得したいところ、外れ1位などに持ってくるかもしれない。

野手ではやはり、ホームランを打てるバッターが内外野でほしい。長打力ではパナソニック・片山勢三選手が秀でており、獲得できればファーストを外国人枠と考えるのに終止符を打つ事になるかもしれない。また国際武道大の勝俣翔貴選手はサードを守る左バッター、右の大山選手と競い合う選手になれる。外野手では大学では長打の打てる選手としては早稲田大の加藤雅樹選手や亜細亜大・山本卓弥選手がいるが上位候補とはまだ言えない。谷川刀麻選手は近本選手に近いタイプの選手で、それならば高校生のスラッガータイプの選手として山梨学院・野村健太選手、履正社・井上広大選手などに注目していくかもしれない。

遊撃手はポジションを争う選手の数は多く、ドラフト上位で指名するような決め手となる選手でなければ即戦力を指名する必要はないと思うが、早稲田大の檜村篤史選手やJR東日本・糸野雄星選手などは将来性も含めて注目しておきたい。今年の状況を見ると、将来性のある高校生遊撃手の方に注目が行きそうで桐蔭学園・森敬斗選手やすでに注目情報が挙がっている駿河総合の紅林弘太郎選手、東邦の熊田任洋選手、守備の良い花咲徳栄の韮澤雄也選手などが候補に挙がりそう。またショートではないものの智弁和歌山の黒川史陽選手、東邦の石川昂弥選手などは打撃もある内野手として獲得したい。

捕手は矢野監督という事もあり梅野選手に対する目は厳しくなる。納得しなければ、慶応大・郡司裕也選手、東海大の海野隆司選手、東洋大・佐藤都志也選手などの指名がありそうで、即戦力の守備ならは海野選手が優先されるかもしれない。また、将来に向けた捕手の育成も考えているとみられ、近江・有馬諒選手、智弁和歌山・東妻純平選手などを狙ってきそうだ。

リリーフは充実させたい。東北福祉大の津森宥紀投手を筆頭に日体大・北山比呂投手、立命館大・福島滉貴投手、近畿大・村西良太投手などからは一人は指名がありそうだ。また、高校生投手では木更津総合・根本太一投手、日大三・井上広輝投手、広沢優投手、有明の浅田将汰投手、社・藤本竜輝投手などの候補がいるが、左にこだわって興南・宮城大弥投手、丹生の玉村昇悟投手、履正社の清水大成投手、報徳学園の林直人投手など、また大学生でも奈良学園大の菅田大介投手、社会人でも左腕では新日鐵住金鹿島の佐藤僚亮投手、JR東日本の山口裕次郎投手、そして日本生命の高橋拓已投手なども狙っていきそうだ。

1位、2位指名予想

  1位 2位
パターン1 奥川恭伸 海野隆司
パターン2 西純矢 片山勢三
パターン3 及川雅貴 津森宥紀

阪神タイガースのドラフト会議
2019年のドラフト候補


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