仙台育英・上林誠知選手が決勝2点タイムリー「持っている」

高校野球ドラフトニュース 2013年ドラフトニュース

 高校野球センバツ大会、仙台育英vs早稲田実の試合は7回まで0-1と劣勢が続いた仙台育英が8回に同点に追いつくと、続く2アウト満塁のチャンスに4番・上林誠知選手が2点タイムリーヒットを放ち試合を決めた。

 早実・ニ山陽平投手に第1打席は三振、第2打席はファーストゴロ、第3打席は四球を選ぶも、タイミングは合っていなかった。第4打席も初球、2球目ののカーブを空振りとファール。しかし追い込まれてから、初戦でワンバウンドの球をヒットにしたようなバットコントロールで、ストレートををセンター前にはじき返した。

 初戦の創成館戦とあわせて見ても、バットコントロールと俊足を活かしたタイプの選手だろう。左腕投手で苦労していたが、昨年秋の神宮大会では北照の左腕・大串和弥投手から満塁ホームランを放っている。甲子園での長打も見てみたい。

 チャンスになるとバットコントロールの潜在能力が出てくるのか、本当に打点のつくヒットが多い選手だ。昨秋明治神宮大会優勝チームの4番だけの事はある。上林選手も「なんだかんだ持ってるなという感じ」とコメントしている。頼れる選手だ。

  高めに浮いた直球を逃さなかった。暴投で同点とし、なおも2死二、三塁。仙台育英・上林がとらえた打球は、相手投手のグラブをかすめ、中前で弾んだ。無安打で迎えた第4打席で結果を出し、2者が生還。送球間に二塁へ到達したスラッガーは、顔にかかった砂を払い、すました顔でベンチを見つめた。千載一遇のチャンスをものにした千両役者の顔だった。

   「後半に点を取るのはうちの持ち味。これまでそういう勝ち方もしてきた」。チームは早実の左腕・二山陽平に7回まで3安打に抑え込まれていたが、新チームからここまで16戦無敗の主将は勝利を信じていた。結果的には、9回にも1点を加える鮮やかな逆転劇だ。

   イチローを敬愛する大型外野手が、また目標の人と同じ離れ業を披露した。創成館(長崎)との初戦(25日)では、天才打者のようなバットコントロールでワンバウンドの投球を打って適時二塁打。そして今回は、09年のWBC決勝・韓国戦で打撃不振に苦しみながら延長10回に決勝2点打を放ったイチローの奇跡をなぞるようなV打。「なんだかんだ言って、持ってますね」と上林。イチローが残した名セリフ「ボクは持ってますね」まで拝借した。

 まるで、あの時のイチローのようだった。1―1の8回2死二、三塁。打席に入った4番・上林は2球で追い込まれたが、粘る。低めのチェンジアップをカットし、5球目だった。高めに甘く入った直球を逃さず、中前に運んだ。決勝の2点タイムリー。送球間に二塁へ進んだが、ポーカーフェースは崩さなかった。

   「何だかんだ言って、やっぱり“持っているな”と思いました。やっとチームに貢献できた」。そう振り返った上林に対し、佐々木順一朗監督も「確かに持ってるのかなと思う。そういう場面で必ず最後に決めてくれる子」と、うなずいた。

   中学2年だった09年。WBC決勝の韓国戦でイチローが試合を決める一打を放った場面をテレビで目にした。同点の延長10回2死二、三塁。粘った末の中前2点打だった。一塁が空いている状況での勝負、送球間に二塁へ進んだプレー、ベース上でニコリともしない表情。全てが重なった。

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