高校野球の有識者会議、1週間で500球の球数制限、金属バットの見直しも検討

高校野球連盟が設けた「投手の障害予防に関する有識者会議」が行われ、11月下旬に高野連理事会に提出する答申に、1週間で500球の球数制限を盛り込むことを決めた。

奥川投手はセーフ、吉田投手は制限

元横浜高校監督の渡辺氏、早稲田大監督の小宮山氏などが出席して行われた有識者会議は、1週間で500球以内という球数制限を答申に盛り込む。渡辺氏は「現時点では理想的な数字。地方大会でも投手の過度な負担が減る。」と話した。しかし、「個人的な見解で、投手が1人しかいない場合は少し不安。複数投手を育てる必要がある」と話し、投手が1人しかいないチームの場合は勝ち上がれない可能性も示唆した。

また小宮山氏は)「500という数字を意識させることで、大人が正しい判断をして、生徒を守ることにつながる。数字を具体的に挙げないよりはいい。投手を上手にやりくりするのは大人の仕事」と話し、数字を設ける事の意義を話した。

甲子園大会の場合、今年の星稜・奥川投手は決勝までの5試合に登板し512球を投げているが、1週間以内でm留と、2回戦から準決勝までは204球、3回戦から決勝までは379球となり、制限があったとしても問題はなかった。しかし2017年の金足農吉田投手は2回戦から準決勝まで592球を投げており、制限があれば準決勝では途中で降板をしなければならなかった。

球数制限があることで、投手1人のチームは地方大会を勝ち上がれなくなる可能性もあるが、地方大会の日程も、多くても1週間で3試合までに抑えるといった日程の変更は必要になるだろう。千葉大会では習志野が3回戦の7月18日から、19日、21日、22日、24日、25日と1週間で5試合をこなしており、これは問題だろう。

金属バット、ベンチ入り人数

また、性能が良くなり打球が鋭くなった金属バットについても、現行の基準を担当する製品安全協会内に、新基準に関わる専門委員会を11月中に設置するとし、そこで見直しが図られる。甲子園でも打球を顔面に受けて骨折をしたケースもあり、ヘルメットやフェイスガードを付けない投手にとっては命がけとなってきている。

飛ばないバットは素材の見直しよりも、バットの最大径を67ミリから64ミリにすることが提案された。ただし、予算の少ない学校では、新たな金属バットを購入する必要が出てくるため、制限が変更された場合の導入のタイミングなどが難しいかもしれない。

選手の評価が変わる可能性も

これによって高校生のバッターの成績が、これまでに比べて下がり、投手の成績が上がる可能性は十分に考えられる。プロのスカウトや見ているファンは、その点も考慮し、打撃成績・投手成績での過去の基準は参考としておく必要がある。

しかし金属バットを利用している高校野球の打者の評価は、これまでの成績は参考程度としており、それほど影響はないかもしれない。それでもやはりホームラン数や、ヒットの打球の速さなどは変わってくるかもしれない。

渡辺元智委員(横浜高前監督)「(1週間500球は)現時点では理想的な数字。地方大会でも投手の過度な負担が減る。個人的な見解で、投手が1人しかいない場合は少し不安。複数投手を育てる必要がある」

木製バットに近い「飛ばないバット」は、バットの最大径を現行の67ミリから64ミリに減少することが提案された。細くすることで反発係数が下がり、試算としては飛距離は5%落ちるという。国際大会でも世界基準のバットの必要性が指摘されている。専門委員会との協議の中で具体的な新基準導入時期を決めていく。


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