注目のライバル対決となった苫小牧中央と駒大苫小牧、苫小牧中央の根本悠楓投手は8回を投げて15三振を奪うも、中盤以降に3失点し、2-3で駒大苫小牧に敗れた。
ライバル対決
苫小牧中央の根本悠楓投手にとって、駒大苫小牧の北嶋洸太投手は、共に146キロの速球を投げるライバルだ。しかし昨年は、春・夏・秋ともに敗れ、乗り越えるべき壁として立ちはだかっている。
この日は高校での最終決戦となる。根本投手は3回まで無失点、そsちえ自らもホームランを放ち2-0とリードを奪う。しかし、4回に2点を許し同点にされると、8回には死球でランナーを出し、決勝のホームを踏まれた。8回を投げて15奪三振と十分にその力を見せたものの、北嶋の壁は破れなかった。
それでも今大会はこの日の前まで4試合28イニングを無失点、35奪三振を記録していた。この試合も含めて36イニングで50奪三振と驚異的な数字を残した。
根本投手は進路について「ゆっくり考えたい」と話し、プロ志望を明言しなかった。この日も9球団13人のスカウトが視察に訪れており、視察した巨人の水野巡回コーチは「直球、変化球のキレがあり制球力もいい。メンタルも強そう」と話すなど、その評価は非常に高く、ドラフト会議では2位~3位で指名されると予想される。
根本投手は、最後の北嶋投手について聞かれると、「同い年ですごい投手。いつも良い刺激をもらっていた。優勝してもらいたい」と話し、ライバルの背中を押した。
北嶋選手も意識
一方、北嶋洸太投手も根本投手を意識していた。この日は9回を投げぬき、10奪三振を奪った。2回に根本選手にホームランを打たれ、また4回にも右中間を割られたが、その後の失点は許さなかった。そして4回には逆に同点に追いつくヒットを放った。
「自分は自分だと思って投げた」と話したものの、「ロースコアは頭に入っていた。自分が粘り強く投げていれば絶対勝機は来る」と話した。そして、あまり話したこともないライバルなのだが、「あいつの分も優勝したい」と話し優勝を誓った。
昨春全道王者のエース北嶋との投げ合い。この試合まで4戦28イニング無失点の道内NO・1左腕には、この日もプロ9球団13人のスカウトが集結。直球と変化球を織り交ぜ、8回15奪三振。
「次も勝利に導けるようにしっかり投げたいと思う」。試合後に北嶋が語った言葉には、別の思いもあった。「あいつの分も優勝したい」。
コメント