八幡商のエース右腕・田上晴也投手(3年)が、チームを甲子園に出場した2011年夏以来15年ぶりの決勝進出へ導いた。第108回全国高等学校野球選手権滋賀大会の準決勝がマイネットスタジアム皇子山で行われ、八幡商が滋賀短大付を3―2で下した。背番号1を背負う右腕は2番手として5回1/3を1失点と力投し、9回にはこの日最速となる143キロをマークしてチームを勝利に導いた。
2番手で登板、6回以降は無失点で試合を締める
田上晴也投手は、左の技巧派・久保田渓五投手(2年)を継ぐ2番手としてマウンドへ上がった。スクイズで1点差に迫られた2死二塁の場面での登板だったが、力で押すスタイルが相手打線を支配すると。5回に追いつかれたものの、6回からは無失点投球でぴしゃりと試合を締めた。
2―2で迎えた8回に山口琉希内野手(2年)の決勝適時打が飛び出し、八幡商が滋賀短大付を突き放した。9回に入っても田上投手の球速は落ちず、1死で迎えた打席でこの日の最速143キロを計時。背番号1が最後まで抑え、チームを15年ぶりの決勝へと導いた。
「真っすぐについては反省点があるんですけど、途中から打ち取る投球に変えて、そのあたりの適応力は出せたと思います」(スポーツニッポン)と、真っすぐが本調子でない中でも投球を組み立て直した自らの対応力を振り返った。
球速120キロ台まで落ちた昨秋、支えになった「ひらめけ」の一言
今では絶大な信頼を得る右腕だが、高校3年間には紆余曲折があった。昨夏に背中を痛め、復帰した秋季大会ではフォームを完全に崩し、ストライクが全く入らない状態に陥った。球速も120キロ台まで落ち込んだ。しかし、宮地穂高トレーナーからかけられた「ひらめけ」の一言をかけられると、「そこから自分でどうしたら良くなるか、本当にとことん考えて…」(スポーツニッポン)と、自分の投球フォームの動画を繰り返し見直した。
ようやく光明が見えたのが、長い冬を越えて練習試合も解禁された今年4月。自分でたどり着いた理想のフォームを作り上げ、実戦で結果を残し続け、ラストサマーで念願のエースナンバーを手にした。
25日の決勝は彦根総合と激突、聖地の夢へ
25日の決勝では、初めての決勝進出を果たした彦根総合と同地で激突する。彦根総合は準決勝で選抜にも出場した近江を5―2で下しており、八幡商の15年ぶり優勝か、彦根総合の初優勝かをかけた一戦となる。
甲子園出場を懸けた大一番を前に、田上投手は「決勝?今までやってきたことが出るだけ。そこについては自信があります」(スポーツニッポン)と力を込めた。苦しんだ末に自らの投球をつかんだエースが、聖地の夢をかなえられるか注目だ。
【田上 晴也】 プロフィール
- 氏名: 田上晴也
- 所属: 八幡商業高校(3年)
- ポジション: 投手(右腕)
- 主な特徴や実績: 最速145キロの直球を武器とする本格派右腕で、今夏初めて背番号1を背負うエース。昨夏に背中を痛めてフォームを崩し、球速が120キロ台まで落ち込んだが、トレーナーの「ひらめけ」の一言をきっかけに自らフォームを再構築した。全国高校野球選手権滋賀大会準決勝の滋賀短大付戦では2番手で5回1/3を1失点と力投し、9回に最速143キロをマークしてチームを15年ぶりの決勝進出へ導いた。念願のエースナンバーを手に、聖地・甲子園への出場を目指す。










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