2013年のドラフトを振り返る(社会人編)、ボーナスステージだったドラフト会議

社会人野球ドラフトニュース 選手コラム 2013年ドラフトニュース

 昨年の12月に「2013年のドラフトのゆくえ」という題で高校、大学、社会人の2013年のドラフトの注目選手などを挙げたが、それについて振り返ってみる。今日は2013年のドラフトのゆくえ(社会人編)、日本生命とJX-ENEOS、JR東日本に注目との記事を振り返る「社会人編」。

 

投手の候補

 昨年の記事で取り上げたのは6人だったが、セガサミー・浦野博司(北海道日本ハムドラフト2位)、JR東日本・吉田一将(オリックスドラフト1位)、JX-ENEOS・三上朋也(横浜DeNAドラフト4位)、富士重工・東明大貴(オリックスドラフト2位)、パナソニック・秋吉亮(東京ヤクルトドラフト3位)、七十七銀行・相原和友(東北楽天ドラフト7位)と、それぞれドラフト会議で指名されプロ野球選手となった。

 この中では特に吉田一将投手が頭一つ出た形となりこの1年間で安定感も増した投手となったのだが、他の選手は現在でも昨年と同じ課題があるように感じられ、ドラフト1位まで登っていく選手はいなかった。

 投手で予想外だったのは、東京ガスの石川歩投手で、夏に急成長を見せて2球団が指名競合する投手となった。またJR九州の加治屋蓮投手も特A評価をしていたがケガが多い事もあり、今年1年で大舞台を経験したもののもう1年様子を見たほうが良いかと思えたが、ドラフト会議では福岡ソフトバンクが外れとはいえ、まさかのドラフト1位となった。こちらも予想外だった。

 さらに高校から社会人入りして3年目で頭角を現した日本生命の柿田裕太投手(横浜DeNAドラフト1位)、新日鐵住金かずさマジック・岡本健投手(福岡ソフトバンクドラフト3位)、4年目の三菱自動車倉敷オーシャンズ・森唯斗投手(福岡ソフトバンクドラフト2位)の成長が素晴らしかった。柿田投手は終盤失速したものの春から秋口まで安定した投球を見せた。岡本健投手は日本選手権で優勝し最後に花を咲かせた。森唯斗投手も都市対抗予選と本戦、そして日本選手権の予選のピッチングでプロ入りを決めた。

 

野手の候補

 野手では、名前を挙げたJR東日本・田中広輔選手(広島ドラフト3位)、日本生命・小林誠司捕手(巨人ドラフト1位)、井上晴哉選手(千葉ロッテドラフト5位)がドラフト会議で指名されたが、期待したJX-ENEOSの田畑秀也選手は名前も挙がらなかった。桐蔭学園時代から注目選手だったが、今年の都市対抗では1回戦で1番で出場するも4三振とチームバッティングができず、3回戦で途中交代しその後は守備固めや代走での出場となってしまう。その後はスタメンからも外れるなど期待を裏切る形となってしまった。来年こそ期待したい選手。井領雅貴選手も例年候補に挙げているが、今年もドラフトでの指名は無かった。またチームでは大城基志投手も今年も都市対抗でMVPとなったもののドラフト会議での指名はなく、プロ入りは徐々に厳しくなってきた。

 

ボーナスステージ

 今年のドラフトは、高校生が24人、大学生が21人とドラフト候補が少ない中で、社会人の選手が31人と多く指名された。社会人選手が30人以上指名されたのは、1972年以来41年ぶりだった。プロのスカウトが不作と言われたドラフト戦線の中で、社会人で眠っている選手を探した。社会人選手にとっては今年はドラフト会議で指名されプロ入りする絶好のチャンスの年、ボーナスステージだったといえる。

 来年は、安楽智大投手や高橋光成投手、有原航平投手といった高校・大学の選手に再び注目が集まり、それに伴い、高校、大学の選手が再び増えるだろう。チャンスは狭まる事になるのは間違いないだろうが、今年プロ入りした選手が1年目からしっかり活躍すれば、社会人選手の価値が高まる事にも繋がる。今年、プロ入りする社会人選手はプロを目指す仲間のために、1年目から活躍を見せて欲しい。その責任は大きい。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
ドラフト会議ホームページ2024 Draft home page

コメント