阪神は、ドラフト5位で指名した中京学院大中京の藤田健斗捕手と、契約金3000万円、年500万円で仮契約を交わした。高校の先輩・ソフトバンクの松田選手や、阪神の捕手・梅野選手を目指す。
ムードメーカーに
この日仮契約を交わした藤田選手に担当の熊野スカウトは「体に力がある。小梅野みたいというか、おもしろいと思います。鉄砲肩ですし」と話し、「中村奨成よりも早く出てくるかも」と、2017年広島ドラフト1位の中村捕手と比較をした。
藤田健斗選手はセカンドまで1.79秒という強肩で高校2年時には既に注目をされていた。そして今年4月のU18代表候補合宿に参加すると、佐々木朗希投手とバッテリーを組み、163キロの球を捕球した。捕球に課題があるとされていたが、合宿後に一から基本を見直すと、今年夏には140キロ前後の球を投げる投手陣をリードし、チームをベスト4に導く活躍を見せた。
中京学院大中京はOBで福岡ソフトバンクの松田宣浩選手が活躍をしている。この夏の甲子園前に松田選手から「熱男Tシャツ」をプレゼントされ、「めっちゃ、うれしかったです。もうずっと着ています」と話す。そして、チームを勢いづけるプレースタイルに、「松田選手はガッツあるプレーをされている方です。元気のあるプレーは参考にさせていただいています」と話した。
主将として甲子園ベスト4に導いた藤田選手のリーダーシップやムードメーカーぶりは、阪神の次世代を託せる捕手になるかもしれない。
藤田の担当を務める熊野スカウトは「体に力がある。“小梅野”みたいというか、おもしろいと思います。鉄砲肩ですし」と評価。梅野は2年連続でゴールデングラブ賞に輝いたが、来季は29歳。一刻も早く次世代を育てたいところで「(広島の)中村奨成(捕手)よりも早く出てくるかも」と期待していた。
二塁までの送球タイムが1秒79という強肩と、強烈なキャプテンシーを武器に今夏の甲子園では同校を初のベスト4に導いた。「言葉と姿勢、両方で引っ張っていくタイプだと自分では思っています」。ホームランを打った際の“熱男”パフォーマンスや、ピンチの際の投手への声かけなど、ムードメーカーとしてチームを盛り上げる松田宣の姿にも通じる。
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