日大三の193cmスラッガー・金成麗生選手が、この日は投手として先発をすると、長身から繰り出すストレートは149キロを記録した。
角度のある球
金成麗生投手は昨年まで投手だったが、制球があんてしなかった事や持ち前の長打力から一塁手に転向をしていた。しかし、その後も投手としての練習も続けており、この日は小倉監督が「1試合でも投げてくれたら櫻井が楽になる」と、夏に向けてエース・櫻井周斗投手の負担を軽くする事を想定し、金成投手が公式戦初先発をした。
その金成投手が圧巻の投球を見せた。193cmの左から繰り出されるストレートは、最速149キロを記録した。櫻井投手から教わっているというスライダーも織り交ぜたが、2回2アウト2,3塁などのピンチでは、「細かい制球はできないので」とストレートで押しまくり、「捕手が真ん中に構えて両サイドに散る感じ」と適度な荒れ球で抑え込んだ。
5回に3ランホームランを浴びて交代し、4回1/3を投げて3安打5奪三振5四死球3失点という成績も、それ以上の投球として見る人にアピールする投球だった。
スカウトも投手として注目
大きな体だが、投球フォームも悪くない。逆に打撃の方が昨年からの粗さが解消されずにおり、この日視察した8球団のプロのスカウトからも大型左腕としての可能性を評価する声が挙がった。
埼玉西武・鈴木球団本部長:「3安打で149キロ、潜在能力の高さから言えば、大谷級」
中日・鈴木スカウト:「高めは打者がうわっと思う重い球を投げる。投手としての方が面白い。スケールが大きくて非常に楽しみ」
福岡ソフトバンク・宮田スカウト:「左で149キロ投げる高校生はいない。スピードは高校生の中でもトップランク」
北海道日本ハム・山田スカウト顧問:「こんなにいいボールを投げるとは」
東京ヤクルト・橿淵スカウトグループデスク:「角度も球威もある。びっくりした。投手としてもいいものを持っている」
エースの櫻井投手は昨日の試合で通算28号ホームランを打ち、スカウトからは打者としての評価を受けていた。プロでは、投手・金成、スラッガー・櫻井と逆になっているかもしれない。
▽中日正津スカウト 高めは打者がうわっと思う重い球を投げる。投手としての方がおもしろい。スケールが大きくて非常に楽しみ。
▽ソフトバンク宮田スカウト 左で149キロ投げる高校生はいない。スピードは高校生の中でもトップランク。
▽西武鈴木球団本部長 3安打で149キロ。潜在能力の高さから言えば(二刀流の日本ハム)大谷級。
スカウト陣のスピードガンでは最速149キロを記録した。ヤクルト・橿渕スカウトは「驚きました。投手としてもいいものを持っている」と評価。
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