社会人野球日本選手権に出場したKMGホールディングスの木下里都投手は、183cmの長身から152キロの速球を投げ、来年に大学卒2年目としてドラフト指名解禁となる。
苦いマウンドも
木下里都投手は183cmの長身右腕で最速152キロの速球を投げる。福岡大時代にも140キロ後半の速球とスライダーを投げる好投手として注目された。今年、KMGホールディングスに入部するとチームは前身の九州三菱自動車時代以来となる9大会ぶりの日本選手権に出場し、この日の日本製鉄かずさマジック戦で先発した。
初回に140キロ中盤のストレートとスライダーを投げ、先頭打者から三振を奪う。しかし次の打者にヒットを打たれて出塁を許すと、次の打者は外野フライに打ち取ったものの内野への返球が乱れるエラーでランナーが2塁に進み、タイムリー‐ヒットを許した。
2回から4回までは持ち前のややカット気味に動くストレートと130キロ中盤のスライダー、そしてチェンジアップなどを織り交ぜて無失点に抑えるが、5回には先頭打者に四球を与え、味方のエラーの間に3点目を失い降板した。4回0/3で5安打5奪三振4失点となったが、自責点は1だった。
木下投手は「悔しいの一言。チームの勝利から遠ざけるようなピッチングしかできなくて情けない」と話し、「追い込むまではいいんですけど、全国の舞台となると、あと一つ、決め球が足りていないと思った」と課題を述べた。
きれいなストレートではなく動く感じの球で、フォームのメリハリもまだ無く、成長途中という感じだが、長身でゆったりとした動きから腕の振りも良い。元ダイエーの投手でプロでコーチを歴任した加藤伸一監督も「磨きがい、育てがいがある。新鮮なところがありますんで、大事に育てていきたい」と話す。
プロのスカウト陣も注目をしているといい、来年が非常に楽しみだ。
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