夏の高校野球岐阜大会2回戦、中京高が多治見高を13―0の7回コールドで下した一戦で、今秋ドラフト候補に挙がる最速148キロ右腕・鈴木悠悟投手(3年)が今夏初登板を果たした。「3番・DH」で先発出場し、1―0の4回からマウンドへ。4回を完全投球、7奪三振で3回戦進出を引き寄せた。この日は巨人と横浜DeNAのスカウトが視察に訪れた。
救援登板で4回完全、直球で押し切った7奪三振
DHで打線に名を連ねていた鈴木悠悟投手が1点リードの4回に2番手としてマウンドに向かった。「“嫌な流れを変えてくれ”と言われてマウンドに上がったので、球場の雰囲気を変えようと思っていました」(スポーツニッポン)と登板の経緯を明かした通り、その役割を完璧に果たした。
得意球のスライダーに頼らず、直球で押し続けた。NPBスカウトのスピードガンでは最速143キロを計測。切れのある球で相手打線に走者を許さず、4回を完全に封じ、奪った三振は7つを数えた。もっとも本人の評価は辛口で、「内容は納得いっていないですけど、打たせて取ることができたのはよかったと思います」(スポーツニッポン)と振り返った。
打者としても存在感を示し、6回2死無走者では左前打を放った。投打の両面でチームをけん引した一日となった。
40度近い発熱を乗り越えた二刀流、感覚は鈍らず
状態はまだ良くなかった。大会開幕直前に40度近い高熱を発症し、1週間近く練習から離れる。体重は約3キロ落ちた。それでも「僕は感覚を大事にするタイプなので」と話す通り、投打のセンスは鈍っていなかった。本人は「まだ本調子ではない」と語るが、その状態で4回完全投球という結果を残した。
投打ともに期待され、4月の高校日本代表候補合宿にも参加した二刀流。この日の「3番・DH」からの救援登板は、その二刀流ぶりを改めて示す起用だった。
視察したNPB2球団、横浜DeNAスカウトは手先の感覚を評価
球場のネット裏には巨人と横浜DeNAのスカウトが足を運び、その投球を見つめた。
横浜DeNA・木塚敦志スカウト:「指にかかった球を投げられる感覚を持った投手だと感じる。打撃も投球も体のバランスがいい」
体調を万全に戻し、本来の148キロを取り戻したとき、この右腕がどこまでの投球を見せるのか。これからさらに注目され、そしてその注目に応えるプレーを見せてくれるだろう。今秋ドラフトへ向けて、鈴木投手の一挙手一投足に注目が集まる。
【鈴木 悠悟】 プロフィール
- 氏名:鈴木悠悟(すずき・ゆうご)
- 所属:中京高校(3年)
- 出身:滋賀県彦根市(城西スポーツ少年団→大津瀬田ボーイズ)
- 生年月日:2008年7月16日
- ポジション:投手/内野手(二刀流)
- 投打:右投右打
- 身長・体重:177cm、74kg
- 主な特徴や実績:最速148キロを誇る本格派右腕でありながら、打者としても打線の中軸を担う二刀流。小学1年から投手と遊撃手を務め、中京では1年夏に背番号6でベンチ入りし、2年春から背番号1を背負う。50メートル走6秒3、遠投100メートルと身体能力にも優れる。4月の高校日本代表候補合宿に投打で期待されて参加。今夏の岐阜大会2回戦では「3番・DH」から救援登板し、4回完全投球7奪三振の力投を見せた。視察した横浜DeNAスカウトから手先の感覚とバランスの良さを高く評価されており、今秋ドラフトでの評価上昇が期待される。










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