第108回全国高校野球選手権大阪大会は19日、万博記念公園野球場で4回戦が行われ、近大付が春季大阪大会4強の大院大高を7―0の7回コールドで下し、5回戦へ駒を進めた。「1番・内野手」で出場した小久保成逢内野手(3年)が3安打を放ち、8年ぶりの夏の甲子園を目指すチームの快勝をけん引した。福岡ソフトバンク・小久保裕紀監督を伯父に持つ逸材が、今大会12打数7安打と打ちまくっている。
初回先頭で最速153キロ右腕から左前打、口火を切った1番の仕事
この日の相手は、来年のドラフト候補で最速153キロを誇る大院大高・林将輝投手(2年)だったが、小久保成逢選手は初回の第1打席、1ボールからの1球を迷いなく振り抜き、左前へ運んだ。
「(打ったのは)林君の得意球の直球。ものすごく速いと分かっていたので、そこを狙っていった。自分のスイングができた結果ヒットになった」(サンケイスポーツ)と、狙い澄ました一打だった。
犠打と相手のボークで三塁へ進むと、3番・北本大空内野手(3年)の打席で振り逃げにより、三塁からヘッドスライディングで生還。この先制のホームが呼び水となり、近大付は初回に3点を奪った。
2回1死の第2打席では右中間へ鋭い打球を放つと、一塁を回って一気に二塁を陥れた。「初回のヒットも(二塁まで)行けたかな、と思ったので、次は必ず二塁まで行こうと決めていた」(スポーツニッポン)。50メートル6秒3の俊足と思い切りのよい判断が、単打を二塁打に変えた。
今大会12打数7安打、打率にこだわらないリードオフマンの視線
小久保選手は前日18日の3回戦・三国丘戦から5打席連続安打を記録しており、この日も7回にコールド勝ちを呼び込む左前打を放った。今大会は12打数7安打と、勢いは加速するばかりだ。
それでも本人の目は数字に向いていない。「安打とか、自分の結果は気にしていない。チームが勝てればそれでいいので、四球を選んだり、勝利に貢献できる打者になりたい」(スポーツニッポン)と語る。「一番打者として、絶対に塁に出ることを心がけている。自分が打つことで、チームの雰囲気が上がるので、この打順は向いていると思う」(スポーツニッポン)と、打順への適性にも手応えをのぞかせた。
先頭打者としての一打がもたらしたものは、得点だけではなかった。「自分が打つことによって『やっぱりみんな打てるんだ』というチーム全体の雰囲気が出たんじゃないかなと思います」(サンケイスポーツ)。藤本博国監督も「大きかったですね。『林君、いい投手やからどうかな』とみてしまうところを、小久保が先頭からバーンとはじき返したことによって『いける!』となったんじゃないか」(サンケイスポーツ)と、1番打者の一振りがチームを解き放ったと振り返った。
侍ジャパンU18代表候補の逸材、伯父が届かなかった聖地へ
福岡ソフトバンク・小久保裕紀監督を伯父に持ち、侍ジャパンU18代表候補として4月の合宿にも参加した。「自分の一番の長所、アピールポイントは打撃。毎試合いい打球を飛ばして、いろんな方々に注目してもらえるバッティングをしていきたい」(サンケイスポーツ)と話し、叔父ができなかった甲子園出場を目指す。
近大付の夏の甲子園は2018年以来遠ざかっている。8年ぶりの聖地へ、小久保選手のバットと足がチームを押し上げる。
【小久保 成逢】 プロフィール
- 氏名:小久保成逢(こくぼ・せいあ)
- 所属:近大付属高校(3年)
- ポジション:内野手
- 主な特徴や実績:50メートル6秒3の俊足と判断力、思い切りのよさを兼ね備えた1番打者。第108回全国高校野球選手権大阪大会では、3回戦の三国丘戦から5打席連続安打を放つなど今大会12打数7安打と打ちまくり、4回戦の大院大高戦でも最速153キロ右腕の林将輝投手から初回に先頭打者として左前打を放つなど3安打を記録した。打撃を最大の長所に挙げ、単打を二塁打に変える走塁でもチャンスを広げる。福岡ソフトバンク・小久保裕紀監督を伯父に持ち、U―18日本代表候補にも名を連ねる逸材で、8年ぶりとなる夏の甲子園出場をけん引する働きが期待される。











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