今春の選抜大会で史上最多に並ぶ5度目の優勝を果たし、史上初となる3度目の春夏連覇に挑んだ大阪桐蔭高が、まさかの大阪大会4回戦で姿を消した。19日、くら寿司スタジアム堺で行われた試合で、大阪桐蔭高は延長10回タイブレークの末に大阪立命館高に2-3で敗れた。この夏初登板初先発となったエースの吉岡貫介投手(3年)は初回に4四球と暴投で無安打のまま2失点。2回以降は最速150キロの直球を軸に立て直し、6回101球を2安打8奪三振2失点にまとめたが、打線の反撃は同点までだった。バックネット裏にはNPB4球団のスカウトが視察に訪れていた。
初回に4四球と暴投で2失点、立ち直るも及ばず
吉岡貫介投手にとって、この日が今夏初登板だった。春季大会での登板がなく、今春センバツ以来久々の公式戦マウンド。その立ち上がりは球が荒れた。先頭に四球を与えると、犠打と連続四球で1死満塁を招き、押し出し四球で先制点を献上。2死後には暴投でもう1点を失った。無安打のまま2点を先行される、苦い滑り出しだった。
それでも2回以降は本来の投球を取り戻した。持ち前の直球は最速150キロをマークし、5回まで被安打1。6回を投げて101球、2安打8奪三振6四球2失点で降板した。「2回、3回からは自分のピッチングを取り戻せてきた」(日刊スポーツ)と振り返った。
反則打球の判定で暗転、延長10回に散った春夏連覇
大阪立命館高の先発・勝田海斗投手(3年)は187センチの長身右腕。大阪桐蔭高打線はこの相手に5回まで2安打と沈黙した。ようやく6回2死三塁から5番・DHの谷渕瑛仁選手の中前適時打で1点差とし、7回には1死二、三塁から1番の仲原慶二選手の投手強襲による適時内野安打で同点に追いついた。だが8回、9回はいずれも得点圏の好機を生かせず、2-2のまま延長タイブレークへ突入した。
タイブレークの10回には、7回から2番手として登板していた左腕・小川蒼介投手(3年)が無死一、二塁から先頭打者に内野安打を許して無死満塁とすると、次打者への暴投で勝ち越し点を与えた。その裏、大阪桐蔭高は犠打と申告敬遠で1死満塁の好機をつくり、大津昴偉留選手(3年)が投前へスクイズをしたが、右足が打席から出ていたとして「反則打球」でアウトを宣告した。2死満塁で、主将の黒川虎雅選手(3年)が投ゴロに倒れ、試合が終わった。
大阪桐蔭高が大阪大会で8強入りを逃したのは2016年以来10年ぶり。センバツを制した年に夏の甲子園を逃すのは、5度目の今回が初めてだった。西谷浩一監督(56)は「高校生なので技術が足らないですが、それを補うのが大人の仕事なので、導いてやれなかったのは監督の責任だと思います」(スポーツ報知)と語り、黒川選手は「どこの高校よりも、日本一に向かってやってきた自信があった。でも最後勝ちきれなかったのは弱さがあったと思います」(スポーツ報知)と涙をこらえた。
センバツ優勝投手で2年生左腕の川本晴大投手は6月に左肩棘上筋の肉離れを負い、大会直前に登録メンバーを外れていた。吉岡投手は、「川本にもう一度甲子園で投げさせてあげたかった」(スポーツ報知)と唇をかみ締めた。
NPB4球団が視察、進路はこれから熟考
バックネット裏には、この日もNPB4球団のスカウトが視察し、実戦から遠ざかっていた吉岡投手について、その素材を変わらず評価した。
北海道日本ハム・村田スカウト:「(実戦から)遠ざかってる割には良い。悪いなりに自分でまとめてやっている。球の速さが魅力。能力高いですね」
昨年夏前に150キロ近い球を投げる投手として登場し、秋にセンバツ出場を勝ち取る投球を見せた吉岡投手、今年はセンバツで優勝をしたものの、良い状態とは言えず、春は大会に登板せずに調整をしたが、この夏は1試合の登板に終わり、あまりに早く高校野球を終える形となった。
それでも150キロを計測する能力の高い右腕を評価する声は強い。吉岡投手は今後の進路について、プロか進学かをこれから熟考する予定だが、プロ志望届を提出すれば、下位での指名の可能性がありそうだ。
【吉岡 貫介】 プロフィール
- 氏名:吉岡貫介
- 所属:大阪桐蔭高校(3年)
- ポジション:投手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:最速150キロの直球を武器とする大阪桐蔭のエース右腕。今春の選抜大会では史上最多に並ぶ5度目の優勝に貢献し、春季大会での登板はなくセンバツ以来の公式戦マウンドとなった夏の大阪大会4回戦・大阪立命館戦では、初回に4四球と暴投で2失点したものの2回以降は立ち直り、6回101球を2安打8奪三振2失点にまとめた。この試合はNPB4球団のスカウトが視察し、球の速さと能力の高さが高く評価された。進路はプロ志望か進学かをこれから決める予定で、今後の判断が注目される。

















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