日大山形高(山形)のエース右腕・児玉寛大投手(3年)が、夏の全国高校野球選手権山形大会の山形中央高戦で救援登板し、3回1/3を無失点に封じてチームの4強入りを呼び込んだ。同点に追いつかれた直後の6回、2死三塁と一打勝ち越しのピンチでマウンドへ上がり、この日最速144キロの速球で火消しに成功。夏はここまで2試合に登板していまだ無失点と安定感を示し、視察に訪れたNPBのスカウトの前で一皮むけた姿を印象付けた。
2死三塁のピンチで火消し、全球真っ向勝負で流れを引き戻す
児玉寛大投手がマウンドに上がったのは、同点に追いつかれた直後の6回だった。迎えた場面は2死三塁。一打勝ち越しを許せば試合の流れを完全に明け渡す局面で、エースは燃えた。「ここで負けられないというか、調子以上の力は出せたと思います」と、気迫がそのままボールに乗り移った。
全球真っ向勝負を挑み、相手打者を142キロの速球で三邪飛に仕留めてピンチを断ち切った。「同点にされチームの雰囲気が沈んでいたので、自分が抑えて流れをもっていくことはできた」と白い歯を見せた。この日最速は144キロ。速球に加えてスライダーなどの変化球も低めに集め、3回1/3を無失点に抑えきった。
登板2、3回前から準備、先発でも救援でも動じない調整力
児玉投手はもともと7回からの登板予定だったが、前倒しの緊急事態にも「しっかり準備はできた」と動じなかった。背景にあるのは大会前の練習試合から積み重ねてきた習慣だ。自身の登板予定の2、3回前にはキャッチボールやブルペンでの投球練習を行い、段階的に出力を高めていく。そうすることで、いつ声がかかっても万全な状態で腕を振れるようになった。
その成果は数字にも表れている。先発した初戦は4回無失点。救援に回ったこの試合も3回途中を無失点で切り抜け、役割を問わず結果を残す調整力の高さを示した。
握りを見直した変化球と伸びる速球、荒木監督も太鼓判
昨夏の甲子園を経験し、今年もドラフト候補として注目を浴びる。ゆったりとしたフォームから、投球直前に力をいれることができるフォームで、「打者の手前でボールが伸びるようになった」と話す。春季大会以降は変化球も握りから見直し「制球力とか精度が増した」と自信を深めている。
荒木準也監督(54)は「やっぱりいい速球を投げるし、変化球もすごく切れている。自分の最高のボールを投げられるのが児玉」(日刊スポーツ)と太鼓判を押した。2年連続の甲子園まであと2勝。甲子園で最速146キロ右腕の投球を見せることができれば、その評価も大きく高まっていく可能性がある。
【児玉 寛大】 プロフィール
- 氏名: 児玉寛大(こだま・ひろと)
- 所属: 日大山形高校(3年)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投
- 主な特徴や実績: 最速146キロを誇る右腕で、昨夏の甲子園を経験したドラフト候補。左足を上げてから踏み出すまでゆったりと体重移動し、リリースの瞬間に力をこめる投球フォームで「打者の手前で伸びる」速球を投げ込む。春季大会以降は変化球の握りを見直し、制球力と精度を高めた。今夏の山形大会は初戦に先発して4回無失点、山形中央高戦では6回2死三塁のピンチで救援して3回1/3を無失点と、先発・救援いずれの役割でも結果を残している。2年連続の甲子園出場へ、チームの大黒柱としてさらなる好投が期待される。








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