慶応大の木澤尚文投手はこの日、8回からクローザーとして登板するも、9回2アウトから熊田任洋選手にヒットを許し、前日にホームランを浴びている蛭間拓哉選手との対戦の前に降板を告げられた。
信頼される投手に
蛭間拓哉選手には前日にホームランを浴びており、左打ちの蛭間選手に左の生井惇己投手をぶつけるのは理にかなっている。ただし、木澤投手はドラフト1位指名されたエースでもある。降板の時に生井投手に、「ランナーを出すことを嫌がらないで、ゆっくりと堂々と投げてほしい」と伝えた。
生井投手は初球をバックスクリーンに運ばれ、逆転を許した。9回2アウトから優勝を逃した。木澤投手は、「投手陣として戦ってきて、中継ぎも粘ってくれて、ここまで来た。生井にも信頼を置いていたし、何より監督が決めたことですから」と話し、堀井監督は「総力戦ということで、選手はよく頑張ってくれた。私の判断。私の力不足だった。本当に選手には申し訳ない」と話した。
木澤投手は、「自分たちの代で優勝したいと4年間やってきたなかで、最後の最後に僕が投げた試合で負けてしまったのは申し訳ない。熊田選手へのボールは、自分のピッチャーとしての詰めの甘さです」と話した。
もし、前日に蛭間選手にホームランを打たれてなかったら、もし2アウトから熊田選手にヒットを許さなければ、いろいろと思う事はあるだろう。150キロ超のストレートと140キロのカットボールはこの日も冴えていた。プロで同じような場面になった時に、監督が降板を告げない、信頼される投手となってほしい。
生井にマウンドを譲る際、木沢は「ランナーを出すことを嫌がらないで、ゆっくりと堂々と投げてほしい」と伝えたという。「投手陣として戦ってきて、中継ぎも粘ってくれて、ここまで来た。生井にも信頼を置いていたし、何より監督が決めたことですから」と木沢は思いを述べた。
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