学校で新型コロナウイルスの感染者が出たため、岐阜の大会の出場を取りやめていた県岐阜商、この日の甲子園交流戦で夏初戦を戦ったが、1勝は挙げられなかった。
佐々木選手本塁打
それでも維持を見せた。3点を追う9回に、プロ注目の高校通算40本塁打の佐々木泰選手が、左中間スタンドにホームランを放った。打席の前に鍛治舎監督が外野スタンドを指さし、「本塁打を狙え、というジェスチャーがあった」と話した。
佐々木選手は「強いスイングをしろ、ゴロを打つなと言われている。直接は言われていないけど、自分は全打席本塁打を狙うつもりで打っている」と話し、毎打席ホームランを狙っているという。高校最後の打席も、ホームランを狙い、ホームランを打って締めた。
投手では2年生で、それぞれ140キロを超す球を投げて来年注目の野崎慎裕投手、松野匠馬投手と繋ぎ、最後は3年生で145キロの速球を投げるものの、故障の多かった森大河投手が4回を投げ3安打1失点に抑えた。
本当に短い夏だったが、それでも甲子園を経験できた。佐々木選手は進路について「これから考えます」と話したが、関係者によると進学を含めて検討しているとのこと。「自分たちは公式戦がこの1試合しかなかったので、ここで出せたのは自信になりました。体、技術ともに鍛えて、次のステージで活躍したい」と話した。
3点を追う九回先頭、カウント1-2と追い込まれた佐々木はベンチを見た。最前列に立つ鍛治舎監督が指さしたのは左翼スタンド。「ホームランを狙えという合図と認識した」。気持ちを固め、2-2からの直球を思い切り振り抜くと打球は左中間席で弾んだ。
強打の三塁手としてプロの熱視線を浴びた。進路については「これから考えます」と明言しなかったが、関係者によると進学を含めて検討しているようだ。鍛治舎監督が「これまで指導した選手の中でもトップクラス」と評する能力の持ち主。「体、技術ともに鍛えて、次のステージで活躍したい」。自信と悔しさを胸に、上の舞台で飛躍を目指す。
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