【高校野球】健大高崎・石垣元気投手が156キロ、巨人・阪神など複数人で視察しDeNAが評価

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春季高校野球関東大会が18日に開幕し、健大高崎高校(群馬)が東海大菅生高校(東京)に2-0で勝利し、準々決勝進出を決めた。6回から登板した石垣元気投手が156キロを記録するなど常時150キロ以上のストレートを見せ、佐藤龍月選手の2点タイムリー2ベースヒットで初戦を突破した。

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石垣元気投手、脱力フォームもセンバツ上回る156キロ

今秋のドラフト1位候補がその力を十分に見せつけた。5回まで粘りの投球で0-0に抑えた下重賢慎投手から、6回に最速158キロ右腕の健大高崎のエース・石垣元気投手に交代してマウンドに上がると、東海大菅生の強打の遊撃手で中心打者の3番・前田蓮選手を打席に迎え、今季最速となる156キロのストレートで三振を奪った。今春センバツで記録した大会最速155キロを上回る一球に、ひたちなか市民球場全体から歓声が上がった。石垣投手は、「更新したかなという思いはありました」と語り、自らが認めている最速155キロを更新して笑顔を見せた。

センバツでは155キロを記録したものの、大会前からの左脇腹痛があり、本来の投球ではなかった。準決勝で横浜高校に敗れ、直球を痛打されたことをきっかけにボールの質の改善に着手し、埼玉西武の今井達也投手を参考に脱力フォームを参考にフォーム改造を行った。「球速以上にスピードが出ている感覚がある」と手応えを感じている。フォームを短期間のうちに習得するのも石垣投手の得意な所で、センバツ後の約1ヶ月半でフォーム習得に成功した。

この日は4回を投げて1安打4奪三振で無失点、無四球の投球だったが、48球中、ストレート20球全てが150キロを超え、平均球速は152.5キロだった。石垣投手は大会前から自身を示していたが、「準備はできていたので、これくらいの投球ができて当然」と話した。

プロも高い評価

この日の投球には、巨人、阪神、横浜DeNAなど複数の球団のスカウトが、それぞれ複数人で視察した。

  • 横浜DeNA・稲嶺茂夫スカウト:「力感なく150キロが出すことができ、変化球でかわせる。完成度の高さも出てきた」

と評価した。

佐藤龍月投手、野手で決勝打

この日は東海大菅生のプロ注目左腕・上原慎之輔投手と健大高崎・下重投手の技巧的な投球の前に、お互いにチャンスを作りながらも1点が奪えない展開が続いた。

しかし、6回表の石垣投手のピッチングで健大高崎のベンチや応援席が活気づくと、健大高崎が死球と安打で1アウト1,3塁のチャンスを作る。その後、スクイズ失敗があって2アウト1,2塁とまた得点が奪えないかと思われたが、7番レフトで出場した佐藤龍月選手が、追い込まれてからの4球目を捉え、右中間に決勝の2点適時二塁打を放った。この打撃に、「勝負かけるところはそこしかなかったので、うれしい。わずかなチャンスをつかむことが出来てよかった」と話した。

佐藤投手は昨年は石垣投手と左右の2枚看板でセンバツ優勝に貢献したが、昨年夏にトミー・ジョン手術を受けて現在はリハビリを続けている。「甲子園では自分の打撃で石垣をカバーすることが出来なかったので、カバーしようという思いで打席に入りました」と話し、156キロを記録したエース石垣投手を援護したいという強い思いを持って打席に入っていたことを明かした。

決勝打の瞬間、ベンチそばで肩慣らしをしていた石垣投手は「打ってくれると思っていた。うれしかったです」と佐藤選手の活躍を喜んだ。投手としても約2週間前に捕手を座らせてのブルペン投球を再開し、142キロを計測するなど順調な回復ぶりを見せている。佐藤投手も6月中旬には実戦登板に入る見込みで、夏を見据えて焦らず準備を進めている。

石垣投手の投球については「かなわない」と認めたものの、「最終的にプロの舞台で越せたら」と話し、将来はプロの舞台でライバル超えを目指すとライバル心も示した。

甲子園へ、プロへ!Wエースが描く道

昨秋から公式戦の敗戦は2敗の健大高崎、その黒星は秋季関東大会とセンバツに横浜高校に喫した。石垣投手もその壁に跳ね返されてきた。今大会、横浜高校も出場をしており、勝ち進めば決勝で3度目の対戦になる可能性もある。石垣投手は「決勝で倒せたらいいなと思う」とリベンジへの意欲を見せた。

夏は昨年のセンバツを制したときのように石垣投手、佐藤投手の2枚看板がそろい、再び全国制覇をすることが目標となる。そのためにも乗り越えなければ行けないのが、今年のセンバツ覇者で公式戦連勝を続けている横浜高校、この大会でその突破口を見つけ、夏の甲子園の舞台での最終決戦に備えたい。

選手プロフィール

石垣 元気投手 プロフィール

  • 氏名: 石垣 元気(いしがき げんき)
  • 所属: 健大高崎高校 3年
  • 経歴: 健大高崎高等学校(今春センバツベスト4)
  • 投打: 右投右打
  • 身長・体重: 181cm・84kg
  • 最速: 158キロ
  • ポジション: 投手
  • 特徴: 今秋ドラフト1位候補に挙がる本格派右腕。最速158キロ。今春センバツでは大会最速155キロを記録。センバツの敗戦を糧にコントロール重視の練習に取り組む。今季最速156キロを記録し、脱力フォーム習得に手応え。

佐藤 龍月投手 プロフィール

  • 氏名: 佐藤 龍月(さとう りゅうが)
  • 所属: 健大高崎高校 3年
  • 経歴: 健大高崎高等学校(昨夏甲子園優勝、今春センバツベスト4)
  • 投打: 左投左打
  • 最速: 146キロ
  • ポジション: 投手、外野手
  • 背番号: 7(今春関東大会)
  • 特徴: 昨夏の甲子園優勝投手。昨夏トミー・ジョン手術を受けリハビリ中。野手として公式戦初先発出場し、決勝の2点適時二塁打を放つ。投手としてもブルペン投球を再開し、142キロを計測するなど復調。6月中旬の実戦復帰を目指す。
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この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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