第108回全国高校野球選手権埼玉大会の準々決勝では、3年ぶりの甲子園出場を目指す浦和学院が秀明英光を10-0の5回コールドで下し、4強入りを決めた。「4番・捕手」で出場したプロ注目の内藤蒼捕手(3年)は初回に高校通算12号となる先制2ランを放つなど3打数3安打2打点と大暴れ。巨人、東京ヤクルトなどNPB3球団のスカウトが視察する前で、攻守に大黒柱ぶりを見せつけた。
初球のカーブをフルスイング、狙い澄ました高校通算12号
初回2死二塁、内藤蒼捕手は秀明英光の左腕・大矢勇斗投手(3年)の初球カーブを振り抜き、左翼芝生席へ先制の2ランを打ち込んだ。今春の関東大会以来となる高校通算12号は、毎回10得点の口火を切る決勝弾となった。「2ストライクからはカーブが多いというデータがあった。まっすぐが来て打てなくてもいいと割り切った」(日刊スポーツ)と狙い球を明かし、「ちょっと、こすり気味でレフトフライかなと思ったけど、うまく力が乗ってスタンドに行ってくれたのでよかった」(スポーツニッポン)と振り返った。
打球がスタンドに入ったのを確認した内藤捕手は、「準々決勝でレベルも上がってきている中で、先制点をどうしても取りたいとこだわっていた。そこで自分の1本で先制点を勝ち取れたことが嬉しかった」(スポーツ報知)と笑顔を浮かべた。森大監督(35)も「先制が欲しいところで決めてくれた。ナイスゲームだった」(日刊スポーツ)と目を細めた。
二塁打にセーフティーバントも、野球脳で3打数3安打2打点
3回先頭では再び初球を捉えて中堅への二塁打。4回2死一塁では初球に意表を突く三塁前への絶妙なセーフティーバントを決めた。「1、2打席目で長打を打ったことで、相手が警戒して下がったので裏目をついた」(スポーツニッポン)と、優れた野球脳を印象づける小技も絡めて3打数3安打2打点の大活躍だった。好調の理由については「自分の100%の体のコンディションでいける準備をした結果、調子が上がってきた」(スポーツ報知)と明かした。
内藤捕手は関東No.1捕手として注目され、遠投110メートル、二塁送球タイム1秒8のプロ級の肩を持つ。「自分より肩が強い選手は見たことがない」と自信を見せる。昨秋から4キロ増の体重88キロで打球も伸びるようになった。この日視察した巨人のスカウトも高く評価した。
巨人・武田スカウト:「強肩強打の捕手。スローイングもいいし、柔らかい打撃もしている。(セーフティーバントは)器用な面もあるんじゃないですかね」
2年生左腕・佐々木蓮也投手が1安打完封、甲子園まであと2勝
投げては、関東大会以来約2カ月ぶりの先発となった2年生左腕・佐々木蓮也投手が5回1安打無失点、5奪三振と力投した。最高気温38度の酷暑をものともせず、力強いフォームから144キロの直球にカーブ、チェンジアップ、スライダーを投げ分けた。4回のマウンドに上がる際には、森監督から「自分らしくない、楽しめていないぞ。お前は秋以降もチームを背負う左の投手だ。小島(ロッテ)や宮城誇南選手(早大)に匹敵する素材なんだから、堂々と投げてこい」とハッパを掛けられ、ノーワインドアップへのフォーム変更と「楽しもう」という切り替えで秀明英光打線を寄せ付けなかった。森監督は「まだムラはあるが、それも含めて浦学の左らしい投手。しっかり投げきってくれたのは次につながる」(日刊スポーツ)と評価した。
昨夏はまさかの3回戦敗退だったが、今年は初戦の2回戦から5試合連続のコールド勝利で、前回甲子園に出場した2023年以来の4強入りをした。準決勝は24日に立教新座と対戦する。内藤捕手は「優勝をつかむために、1日1日を過ごしてきた。最後はこの仲間みんなで優勝をつかみたい」(スポーツ報知)と、3年ぶりの聖地まで残り2勝に迫った戦いへ力強く意気込んだ。
【内藤 蒼】 プロフィール
- 氏名: 内藤 蒼(そら)
- 所属: 浦和学院高(3年)
- ポジション: 捕手
- 主な特徴や実績: 浦和学院の4番・正捕手を務める攻守の大黒柱。遠投110メートル、二塁送球タイム1秒8のプロ級の強肩で「キャノン内藤」の異名を取る、高校生では関東No.1と評される捕手。埼玉大会準々決勝の秀明英光戦では高校通算12号となる先制2ランを含む3打数3安打2打点の活躍で、チームを5戦連続コールド勝利での4強入りに導いた。昨秋から4キロ増の体重88キロで打球の伸びも増し、巨人スカウトから「強肩強打の捕手」と称賛される今秋ドラフト候補。3年ぶりの甲子園出場、その先のプロの舞台を目指す。










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