第108回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕・甲子園)の出場49校を決める地方大会が6月13日、全国のトップを切って沖縄で開幕した。秋春ともに県4強のKBC未来沖縄が初戦を制し、今夏の「全国一番星」を挙げた。先発した背番号11の2年生右腕・中村琉碧投手が14三振を奪い、5安打1失点で完投勝利を飾った。
14奪三振の力投、2種類のスライダーで毎回三振
1回戦の相手は宮古総合実・宮古工。中村琉碧投手は9回を投げ抜き、5安打1失点の好投。130キロ台の直球に2種類のスライダーを織り交ぜ、2回からは毎回三振を奪う圧巻の内容だった。最終的に14奪三振を積み上げ、相手打線につけ入る隙を与えなかった。
打線も6回に3連打と本盗で4点を先制し、エースを援護した。KBC未来沖縄は4-1で宮古総合実・宮古工を退け、全国のどの高校よりも早く、この夏最初の勝利の校歌を歌った。
力投を終えた中村投手は「自分が勝たせる気持ちでした」(スポーツニッポン)と胸を張った。
胸の「GAKUEN」、PL学園への憧れを胸に
ユニホームの胸に刻まれた「KBC GAKUEN」の文字。この「GAKUEN」は、かつて甲子園を席巻したPL学園のフォントだ。
神山剛史監督は「野球部自体が12年目になるので、その時から変わらずです。PL学園に憧れているんで」(スポーツ報知)と明かした。世代的にはPL学園のスター・田中一徳選手への思い入れが強く、「何度かお会いしたこともあります」と語る。前監督である父・昂さんも高校野球の監督を務めており、その遠征に同行してPL学園のグラウンドを訪れた記憶が、今も鮮明に残っているという。「独特の雰囲気ですね。目標にしているチームでもありますし、あれぐらい強くなって、応援されるっていうのは一つの憧れでもある」(スポーツ報知)と話した。
初出場へ、群雄割拠の沖縄で壁を越えられるか
KBC未来沖縄は、オリックスの宜保選手、元巨人の大城元選手の母校としても知られる。昨秋、今春はいずれも沖縄で4強に進出したが、春夏を通じて甲子園出場はまだない。今夏こそ、初の全国切符をつかみたい。
昨夏の甲子園覇者・沖縄尚学に、今春の九州王者・エナジックスポーツとハイレベルな争いが予想される群雄割拠の沖縄で、秋春ともに県4強のチームが、もう一つの壁を越えられるか。背番号11の2年生右腕を軸に、新たな未来をつくる。
【中村 琉碧】 プロフィール
- 所属: KBC未来沖縄(2年)
- ポジション: 投手
- 背番号: 11
- 主な特徴や実績: 130キロ台の直球に2種類のスライダーを操る右腕。第108回全国高校野球選手権沖縄大会の開幕戦に先発し、9回5安打1失点・14奪三振の完投勝利で全国一番星を引き寄せた。2年生ながらチームの大黒柱として、春夏通じて初の甲子園出場を目指す。










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