全日本大学野球選手権の準々決勝が神宮球場で行われ、5年ぶりに出場した国学院大(東都大学)が、富士大(北東北大学)に3対2で逆転勝ちを収め、2度目の出場で初となるベスト4進出を果たした。1点ビハインドで迎えた8回裏、打席に立った4番・石野蓮授外野手(3年)が劇的な逆転2ラン本塁打を放ち、東都新記録となるチーム通算21本塁打を放った強力打線を象徴する大砲の一振りが、ホームグラウンドの神宮での勝利を呼び込んだ。
8回裏に体勢を崩されながらも仕留めた価値ある劇的逆転弾
試合は富士大に2点を先制され、国学院大が追う緊迫した展開となった。5回裏に赤堀颯選手(4年・主将)の左前適時打で1点を返し、1対2と1点差で迎えた8回裏、1死からランナーを一塁に置いた場面で、主砲の石野蓮授選手に第4打席が巡ってきた。
富士大の2番手・古堅鈴之輔投手(3年)が投じたチェンジアップに体勢を崩されながらも、軸がブレないフルスイングでボールを捉えると、打球は大きな弧を描いて左翼席中段へと飛び込み、試合をひっくり返す値千金の逆転2ラン本塁打となった。打った瞬間の感覚に、「上手く拾えたので、いったかなと思った」と振り返る確信の一打(サンケイスポーツ)。ベンチ前で出迎えた仲間たちと熱い抱擁を交わした際、その目には大粒の涙が浮かんでいた。石野蓮授選手は、「とにかくうれしくて、赤堀さんと抱き合った時に勝手に出てきた。気持ちが入っていて、勢いで打てました」と興奮を隠せない様子で語り、大一番での一振りをかみ締めた。
報徳学園高の同期・林純司選手への対抗心とOB矢野謙次氏の校歌熱唱
石野蓮授選手がこの重要な打席で高い集中力を発揮できた背景には、対抗心と特別なエールがあった。直前に行われた第2試合では、同じ報徳学園高出身の同期であり、慶大の主力として活躍する林純司選手(3年)が本塁打を放っていた。その様子を目にしていた石野蓮授選手は、「自分もホームラン打ちたいなと思っていた」(スポーツニッポン)と明かし、ライバルであり親友でもある同期の活躍が最高のモチベーションになったことを明かした。
春のリーグ戦で5本塁打を放ち本塁打王となった石野選手、大舞台でも4番としての仕事を果たした。国学院大の鳥山泰孝監督は、「よく仕留めてくれた」(サンケイスポーツ)と手放しで絶賛。さらに、「本当に野球に対して誠実に向き合って練習している。去年の春から心と技術が伸びてきた」と、真摯に野球と向き合って成長してきた頼れる大砲の姿勢に目を細めた(サンケイスポーツ)。
初の準決勝進出を決めた国学院大の次なる相手は、中2日で完投リレーを演じた米沢友翔投手らを擁する関大との対戦となる。東都21本塁打の強打が勝つか、プロ注目左腕の2枚看板が勝つか、注目の一戦となる。
【石野 蓮授】 プロフィール
- 氏名:石野蓮授(いしの・れんじゅ)
- 所属:国学院大学(3年)
- 出身:兵庫県(宝塚ボーイズ - 報徳学園高校出身)
- ポジション:外野手(左翼手)
- 投打:右投左打
- 身長・体重:180cm、82kg
- 主な特徴や実績:東都大学リーグで今春チームトップの5本塁打を放ち、チームを5年ぶりの全国大会へと導いた若き大砲。報徳学園高時代は強打の外野手として甲子園に出場し、同期の慶大・林純司らとともに腕を磨いた。鳥山泰孝監督から「野球に対して誠実に向き合っている」と評されるストイックな練習姿勢が実を結び、打球の飛距離とコンタクト力が急上昇。全日本大学選手権準々決勝の富士大戦で、8回に劇的な逆転2ランを放ち初の4強入りを決めた、来秋ドラフト注目スラッガー。












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