春季秋田大会では、ノースアジア大明桜の153キロ右腕・風間球打投手が5回10奪三振3失点。この日は8球団のスカウトが視察し、各球団から絶賛の声が挙がった。
7者連続三振
強豪の大曲工業との試合で先発した風間球打投手は、最速149キロの速球と、得意のフォーク、スライダー、そしてこの冬に習得したチェンジアップなど、全ての球を決め球にし、初回の2アウトから4回まで7者連続三振を奪った。
4回に1アウト2,3塁のピンチから3ランホームランを浴び、「スピンとかがあまり効いていなかった。ボール先行でストレートを狙われてしまった。」と反省をしたが、「修正したい」と前を向いた。5回を投げて3安打10奪三振3失点でマウンドを降り、その後は石田一斗投手が4回をパーフェクトに抑え、チームは６−３で勝利した。
この試合には8球団が視察をした。
○阪神・和田テクニカルアドバイザー：「腕の振りが良い。直球に速さと強さがあり、高校生トップクラス。なかなか高校生でこのぐらい投げられるピッチャーは、そうはいない。センバツで投げた上のクラスと同等の力がある。変化球はキレがあり、スライダー、フォークで空振りが取れていた。上から投げるので角度がある。」
○東京ヤクルト・橿渕スカウトグループデスク：「指にかかったストレートが素晴らしい。変化球も多く使うことができていた。打撃も良く、野球センスが抜群。角度があるので、落ちるボールを有効に使えている。才能の一端は垣間見えた。森木、小園、達と同じところにいる上位指名は間違いない。」
○千葉ロッテ・榎アマチーフスカウト：「直球のスピードも変化球も良い。フォークを低めに集めることができるので、三振が取れている。ストレートを投げるときは、上手く叩くことができている。甲子園に出た小園健太や達孝太らと同等のレベルにある。」
ドラフト1位候補として名前も挙がる高校生投手と完全に肩を並べた。ドラフト会議では1位指名が予想されるが、今後のピッチング次第では指名競合をするレベルになってくるかもしれない。
スタンドでは8球団のスカウトが視察。大器の可能性に高評価が与えられた。
▼阪神・和田豊テクニカルアドバイザー 腕の振りが良い。直球に速さと強さがあり、高校生トップクラス。センバツで投げた上のクラスと同等の力がある。変化球はキレがあり、スライダー、フォークで空振りが取れていた。上から投げるので角度がある。
▼ヤクルト・橿渕聡スカウトグループデスク 指にかかったストレートが素晴らしい。変化球も多く使うことができていた。打撃も良く、野球センスが抜群。角度があるので、落ちるボールを有効に使えている。上位指名は間違いない。
▼ロッテ・榎康弘アマチーフスカウト 直球のスピードも変化球も良い。フォークを低めに集めることができるので、三振が取れている。ストレートを投げるときは、上手く叩くことができている。甲子園に出た小園健太（市和歌山高）や達孝太（天理）らと同等のレベルにある。
本調子でない中で、バックネット裏からはポテンシャルの高さを認める声が飛んだ。初めて視察した阪神・和田ＴＡは「球が強い。なかなか高校生でこのぐらい投げられるピッチャーは、そうはいない」と評価。世代トップクラスの実力の片りんを示した。
ヤクルト・橿渕スカウトグループデスクも「才能の一端は垣間見えた。森木（高知）、小園（市和歌山）、達（天理）と同じところにいる」と高校生投手ではトップクラスと認めた。投球の幅を広げた右腕は、ドラフトの目玉となる可能性を秘めている。
反省も残った。序盤は打者9人に対して無安打投球。しかし、4回に突如手元が狂い、ボールが先行した。先頭に四球、次打者の投前犠打を一塁に悪送球し、無死一、二塁のピンチ。1死後に悪い流れを止められず、相手4番にカウント2－1から3ランを浴びた。「自分のエラーでランナーをためて、真っすぐが甘かったというか、うまく打たれてしまい心残りです」。明桜のスピードガンでは、この日の最速は149キロを計測。登板予定だった5回を投げ終えると、石田一にスイッチした。
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