第75回全日本大学野球選手権は11日、神宮で準々決勝4試合が行われ、慶応大(東京六大学)が日本体育大(首都大学)に11―1と6回コールドで快勝。5年ぶりの4強入りを果たした。1番打者として打線を引っ張ったのは、慶応高時代の2023年夏の甲子園で同校107年ぶりの優勝に貢献した丸田湊斗外野手(3年)。この日は中前打、左翼線二塁打、二塁内野安打の猛打賞で4打数3安打3得点と躍動し、大学進学後初の全国の舞台で存在感を示した。
切り込み隊長がチームを勢い付ける
大学に入って初めての全国の舞台で、丸田湊斗外野手がやはり輝いた。初回、中前打で出塁すると、4番・今津慶介主将の適時打で先制のホームを踏む。2回は左翼線への二塁打で2ランを呼び込み、6回には二塁内野安打でチャンスを広げて4得点を演出した。4打席で凡退したのは4回の第3打席のみ。3安打がいずれも得点に絡む活躍だった。
丸田外野手は、「1番打者として出塁をテーマにしている。(1打席目は)四球でも何でも良かったけど、ヒットで勢いづけられて良かった」(スポーツニッポン)と振り返り、「1打席目に塁に出ることがバリューになる」(日刊スポーツ)と自らの役割を語った。堀井哲也監督や今津主将も「丸田が出塁してくれるとチャンスにつながる」(スポーツニッポン)と口をそろえ、リードオフマンへの信頼は厚い。
甲子園優勝の「プリンス」、けがを越えて掴んだレギュラー
丸田外野手は慶応高3年だった2023年夏も「1番・中堅手」として甲子園に出場し、夏の甲子園史上初の決勝初回先頭打者本塁打を放った。打率4割9厘の活躍で同校107年ぶりの優勝に貢献し、色白で端正なマスクから「美白王子」「プリンス」と話題を呼んだ。
だが大学進学後は壁に当たった。「大学レベルの体ではなかった。結果を出せず悩むことが多かった」(スポーツニッポン)と話し、肉離れなどけがにも苦しんだ。それでもウエートトレーニングで下半身を中心に鍛え、筋肉量を増やすと、持ち前の俊足に体の強さが加わった。今春のリーグ戦は全試合フルイニング出場でチームを5季ぶりの優勝に導き、3年となってようやくレギュラーの座を掴んだ。30メートル走で3秒8台を出したという俊足も売りで、2回1死からは左翼線への微妙な当たりで迷わず二塁を陥れる走塁を見せた。
米球団も注目、高校と大学での二度目の日本一へあと2勝
その快足にはプロのスカウトも視線を注いだ。視察したMLBナ・リーグ球団のスカウトは丸田外野手の足を、「プロでもトップレベル」と評価した。
負けたら終わりのトーナメント戦でも「高校で全国大会を経験したから、そこまで緊張してないです」(日刊スポーツ)と話し、全国の舞台だからこそ輝く丸田選手の真骨頂を見せた。
慶大は13日の準決勝で、連覇を狙う東北福祉大(仙台六大学)と対戦する。高校に続く2度目の日本一まで、あと2勝に迫った。「大学野球を始めるにあたって、大学でも日本一を目標にして門をたたいた。チームの目標は4冠なので、日本一を取りたい」(スポーツ報知)。塾高時代に続くてっぺんを見据え、慶大のスピードスターは静かに闘志を燃やしている。
【丸田 湊斗】 プロフィール
- 氏名: 丸田湊斗(まるた・みなと)
- 所属: 慶應義塾大学(3年)
- 出身: 慶応高(神奈川)
- ポジション: 外野手
- 主な特徴や実績: 慶応高3年だった2023年夏の甲子園で1番打者として打率4割9厘を残し、同校107年ぶりの優勝に貢献。「美白王子」「プリンス」と呼ばれた。30メートル走3秒8台の俊足が最大の武器で、視察したナ・リーグ球団のスカウトからも「プロでもトップレベル」と評価された。大学では肉離れなどのけがを乗り越え、ウエートトレーニングで体を強化。今春は全試合フルイニング出場でチームを5季ぶりの優勝に導いた。リードオフマンとして高校に続く大学日本一を目指す。










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