夏の高校野球選手権和歌山大会の準々決勝が7月22日、紀三井寺公園野球場で行われ、熊野高の2年生左腕・杉若寅示投手が昨秋の県王者・近大新宮を相手に9回5安打3失点、12奪三振の力投で完投勝利を挙げた。チームは10-3で快勝し、7年ぶり5度目のベスト4進出を決めた。
最終回は3者連続空振り三振、142キロ直球で三振の山
先発のマウンドに上がった杉若寅示投手は、166センチ75キロと小柄ながら、最速142キロの直球にカットボール、チェンジアップを織り交ぜて近大新宮打線から三振の山を築いた。圧巻は最終回だった。3者連続空振り三振で試合を締めくくるとガッツポーズを見せた。
「力を全部出し切りました」と語った杉若投手について、吉田茂監督は「彼をどこかで休ませてという展開は難しいので、投げてもらいました。彼の“体力”には感謝しています」(スポーツ報知)と労をねぎらった。「とりあえず暇さえあれば走っていました」(スポーツ報知)という強靱な下半身が、9回を投げ抜くスタミナを支えている。
いとこの山本颯太郎主将と二人三脚、5度の出塁で全て生還
杉若投手は中学時代、南部リトルシニアに所属し、関西代表として台湾遠征にも参加した実力派。多くの学校から誘いを受けたが、進学先に選んだのは地元の熊野高だった。決め手は主将の山本颯太郎選手(3年)の存在だ。「お母さん同士が姉妹の、いとこなんです」と明かす。自宅は徒歩30秒圏内で「ほとんど兄弟のようでした」と、一緒に野球をやりたいとの思いで同じチームを選んだ。
その山本颯太郎主将もこの日、「1番・中堅」で出場し、5打数4安打1打点、1四球を選ぶなど5度出塁して全て生還する大暴れで、いとこの快投を援護した。
「2人で甲子園に行きたい」、7年ぶりの4強から頂点へ
昨秋の県王者を破っての4強入りに、杉若投手は「3年生とちょっとでも長く野球をしたい。2人で甲子園に行きたい」(スポーツ報知)と満面の笑みで答えた。兄弟のように育ったいとこ同士のバッテリーならぬ二人三脚で、熊野高は初の甲子園へあと2勝に迫った。142キロ左腕の快進撃は、来年以降のドラフト戦線でも注目を集めそうだ。
【杉若 寅示】 プロフィール
- 氏名:杉若寅示(すぎわか・とらじ)
- 所属:熊野高校(2年)
- 出身:南部リトルシニア(関西代表として台湾遠征に参加)
- ポジション:投手
- 投打:左投
- 身長・体重:166cm、75kg
- 主な特徴や実績:最速142キロの直球にカットボール、チェンジアップを操る2年生左腕。第108回全国高校野球選手権和歌山大会準々決勝では昨秋の県王者・近大新宮を相手に9回5安打3失点、12奪三振で完投し、7年ぶり5度目の4強入りに導いた。走り込みで鍛えた強靱な下半身が持ち味で、いとこの山本颯太郎主将とともに甲子園出場を目指す。








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