東京六大学が明日開幕する。各チームの分析と注目選手を紹介する。
2016年春季リーグ戦日程
月 | 日 | 第1試合 | 第2試合 |
4月 | 9日 | 東大vs早大 | 法大vs慶大 |
10日 | 慶大vs法大 | 早大vs東大 | |
16日 | 東大vs明大 | 法大vs立大 | |
17日 | 立大vs法大 | 明大vs東大 | |
23日 | 早大vs立大 | 慶大vs明大 | |
24日 | 明大vs慶大 | 立大vs早大 | |
30日 | 法大vs早大 | 東大vs慶大 | |
5月 | 1日 | 慶大vs東大 | 早大vs法大 |
7日 | 明大vs法大 | 東大vs立大 | |
8日 | 立大vs東大 | 法大vs明大 | |
14日 | 早大vs明大 | 慶大vs立大 | |
15日 | 立大vs慶大 | 明大vs早大 | |
21日 | 立大vs明大 | 法大vs東大 | |
22日 | 東大vs法大 | 明大vs立大 | |
28日 | 慶大vs早大 | – | |
29日 | 早大vs慶大 | – |
チーム分析
早稲田大
昨年、春秋連覇に大学野球選手権も優勝した早稲田大は、チームを支えた茂木栄五郎選手、重信慎之介選手、丸子達也選手といった上位打線や、守備の要として下級生から活躍してきた河原右京選手、道端俊輔捕手などが抜け、レギュラー陣が大きく入れ替わる事になる。
ショートで5番をうっていた石井一成選手が4番か3番を打つことになりそうだが、前後を固める選手、またはリードオフマンが出てこないとなかなか厳しい。1年生から活躍していた中澤彰太選手が1番打者として調子を取り戻せばよいが。
投手力は、すごい投手というのはいないが、2年生になる小島和哉投手、3年生になる大竹耕太郎投手、4年生になる竹内諒投手の左腕陣は、コントロールが良くクレバーな投球で、大学生レベルでは攻略をするのは難しいタイプ。楽しみな投手としては150キロを投げる新3年生の柳沢一輝投手が独り立ちすると来年のドラフト注目候補に入ってくるかもしれない。
明治大
明治大も高山俊選手、菅野剛士選手に守備でも活躍を見せた坂本誠志郎捕手、宮内和也選手などが抜け、投手でもリリーフの上原健太投手が抜けた。投手については4年生になる柳裕也投手がエースとして投げており、ほかにも水野匡貴投手、乾陽平投手、斉藤大将投手にルーキーの森下暢仁投手と楽しみな選手も多く、戦力アップも期待できる。
ただし打線についてはオープン戦でも貧打が続く。多少実績のある加勢一心選手、佐野恵太選手、吉田大成、竹村春樹選手が中心となることを期待されるが、4人とも20試合から30試合に出場し打率も1割台から2割台前半と、高校時代に期待されたような活躍ができていない。リードオフマンを担える選手、主軸として格となる選手がおらず、苦しい戦いになりそうだ。
投手がどれだけ抑えられるか、そういう試合展開となりそう。
慶応大
慶応大は横尾俊建選手、谷田成吾選手、山本泰寛選手などの1番から4番までの上位打順がぬけ、打線としては厳しい戦いとなりそうだ。下位打順ながらも思い切りの良い打撃を見せていた岩見雅紀選手、山本瑛太選手などがどれだけ成長を見せるかではあるが、まだ実績も少ない。
投手についてはエースの加藤拓也投手が4年生となり、軸がいる。しかし2番手やリリーフとして任されてきた三宮舜投手、加嶋宏毅投手の代わりをする投手が見当たらない。亀井倫太朗投手、清水洋二郎投手などがどれだけ投げられるかで、勝ち点を挙げられるかがかかってくる。
立教大
立教大は大城滉二選手が抜け、1番ショートの穴は大きいものの、1番や佐藤拓也選手が務めそうだ。ショートは3年生になる熊谷敬宥選手が守ってくれそうだが、1年生が入る可能性もある。
主軸では3年生になる笠松悠哉選手はホームランを期待できる六大学の期待のスラッガーといえるだろう。4年生の田中和基選手の活躍も期待をしたい。
投手はエースで大黒柱の沢田圭介投手がいる。2番手としても田村伊知郎投手などもいるが層はやや薄く、卒業した齋藤俊介投手の穴が埋められるかどうか。またエースの沢田投手も昨年後半は調子を大きく落とし心配もある。
法政大
法政大は精神的な柱だった畔上翔選手や主軸を打った4年生がぬけるが、青木監督は下級生を試合で使い経験を積ませていた所もある。しかし、下級生も期待に応えたとはいえず、昨年秋は5位に終わった。
投手については、玉熊将一投手が4年生になり、新3年生の熊谷拓也投手や新2年生の菅野秀哉投手と森田駿哉投手など選手の層は厚く、菅野投手と森田投手は六大学のエースとして君臨しそうな力を持っている。また入学してくる中野祐一郎投手や内沢航大投手も期待の逸材で、投手の成長を楽しみながら見ることができそう。
打線は金子凌也選手や柴田圭輝選手が4年生となり、打撃の中心になることが期待されている。また3年生になる森龍馬、2年生になる大西千洋選手も起用されており、一皮むけてほしい所。投手中心に守り、打線で何とか1点を奪うという試合展開が多くなりそうだ。
東京大
投手では3年生になる左腕の宮台康平投手は、リーグを代表する左腕投手と見る。また148キロを投げる山本俊投手もおり、東大の野球史において屈指の投手陣かもしれない。山本選手は制球の課題を克服したい。
打線も高い守備力を見せる遊撃手の山田大成選手が、昨年は春1本秋1本のホームランを放った。打撃が良く下級生からマスクをかぶる喜入友浩選手もおり、他の5チームも欲しい選手ではないかと思う。二人がチームを引っ張り、何とか点をもぎ取って投手に託したい。
優勝予想
早稲田大が中心となりそうだ。主力が抜けたとはいえ、左腕投手陣の巧みな投球と、石井選手などが中心となりバランスが良い。
エースの残る明治大、慶応大、立教大は2戦目を投げる投手がカギとなり、層の厚い明治大が有利か。ただし打線では立教大が迫力があり、慶応大、明治大と続く印象。
法政大はエースの活躍が見られず苦しんだが、2年生になる森田投手、菅野投手が故障もなく投げられれば、他球団は簡単に点を奪えないだろう。打線も若いが爆発力で一気にトップに行く可能性も秘める。
東大は、昨年も法政大に2勝を挙げ、立教大戦でもエースの沢田投手に10安打を浴びせて4点を奪った試合もあった。今年は相手投手の出来によっては年間4勝くらいはできそうで、今年のリーグ戦の鍵を握る存在となるし、台風の目になる可能性もある。
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