済美・安楽智大投手の2度目の甲子園も終わる、来年はエースとして戻ってくる

高校野球ドラフトニュース 2014年ドラフトニュース

 安楽智大投手の2度目の甲子園も終わった。センバツ大会で決勝まで勝ち上がった怪物投手も夏の難しさを痛感した。

 愛媛大会で157km/hを記録して勝ち上がった済美・安楽智大投手だったが、甲子園に来ると開会式前日に微熱を出し、予選大会の疲れから関節が腫れるなど万全の状態ではなかった。初戦の三重高校戦で11安打7失点すると、この日も初回に3失点するなど延長10回で7失点し敗れた。

 しかし1回戦では155km/hを記録、この日も152km/hのストレートを投げ、8回にスライダーなどで三者三振を奪うなど14奪三振を記録し、力はずば抜けている。また延長10回の裏に1点差まで追い上げる3ランホームランを放つなど、打撃でも力を見せた。来年の超目玉候補であることに変わりはない。

 センバツで772球を投げで準優勝、夏は球数を減らす事に挑戦しながらも157km/hまで球速を伸ばした。この夏の甲子園で来年への課題を得る事ができ、また成長するチャンスを得た。最後の年への成長は難しい。1年生や2年生で怪物と言われた選手が、より上を目指したものの3年生の夏に力を出す事ができなかったという事は多い。

 秋、冬をどのように使ってどんな成長を見せるのか、少しの不安もあるが楽しみの方が大きい。

 意地があった。4点を追う10回無死一、二塁。奇跡を信じて安楽が強振した打球は、大きな放物線を描いて右中間席へ飛び込んだ。4番としての今夏甲子園初安打となる3ランで1点差。しかし、後続にあと1本が出なかった。「悔しいという言葉しかない。3年生に『すいませんでした』と謝りたい」。怪物2年生は、涙が止まらなかった。

 甲子園入り後も思うように調子が上がらず、初戦(14日、三重戦)は7失点。それから中2日。右肩に抱えた張りも完全には回復せず、本来の輝きは取り戻せなかった。球速にこだわりを持っているが、制球を意識しスローカーブを多投も、初回に押し出し死球などで2失点。ようやく調子が上がってきた中盤以降は、130キロを超える高速スライダーで4者連続三振を奪ったが、10回にそのスライダーが甘く入り、直球も狙い打たれて痛恨の4失点だった。

 183球目でこの日の最速152キロを計測し、14個目の三振に仕留めたのが夏のラストボールとなった。「苦しい試合で勝てなかったのは甘さ。気持ちが弱かったということ。最後は今持っている一番いいボールを投げました」。チームの士気を高めるため、8回には中学以降したことのなかったという一塁へのヘッドスライディングも見せた。投手とは思えないほど真っ黒になったユニホームで奮闘した。

済美・安楽散った 7失点も意地の130m弾  - デイリースポーツ:2013/8/18

 済美(愛媛)のMAX157キロ右腕・安楽智大投手(2年)が、壮絶な延長戦の末、3回戦で散った。3‐3で突入した延長十回、花巻東打線につかまり4失点。その裏に自ら右中間へ推定130メートルの特大3ランを放って1点差に迫ったが、逆転の願いは届かず6‐7で敗れた。2試合で計320球を投げ14失点。初戦で甲子園の球場表示最速タイの155キロをマークしたものの、怪物右腕にとって初めての夏の聖地は不完全燃焼のまま終わった。

 祈りを込めたひと振りだった。延長十回無死一、二塁。4点差。済美・安楽が放った大飛球は、右中間スタンドの奥深くに吸い込まれた。推定130メートルの特大弾であと1点に迫った。逆転してくれ‐。その願いは届かなかった。最後は7番・盛田の併殺打で敗退が決まると、怪物はベンチで涙にむせんだ。

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