近畿大が今年の練習初めを行い、150キロ左腕の大石晨慈投手と151キロ左腕の久保玲司投手がプロ入りに向けて動き始めた。
両左腕に注目
大石晨慈投手は180cm90kgの左腕で、150キロの重い速球を投げる。近大付時代から注目され、近大ではリーグ通算8勝を挙げた。昨年の侍ジャパン大学代表合宿にも参加し、力のある球を投げ込んでいた。
今年の目標について、「関西学生野球からは先輩の佐藤さん(輝明・近畿大・2020年阪神ドラフト1位)、黒原さん(拓未・関西学院大・2021年広島1位)、野口さん(智哉・関西大・2021年オリックス2位)と上位指名が続いているので、自分もドラフト1位で行けたら。佐藤さんと対戦してみたい」と話した。
そして、「ストレートのスピードは155キロを出したい。カーブは見せ球だったのですが、決め球でも使いたい」と話し、投球をさらに向上させることを誓った。
また、171cmと上背はないものの、最速151キロの速球を投げる久保玲司投手も、「プロを目指したい。やっぱり憧れは佐藤さん。あれくらい有名になりたい」と話した。
久保投手は関大北陽から近大に進み、リーグ通算5勝を挙げている。スライダー、チェンジアップを織り交ぜる投球を見せるが、昨年秋は左肩を痛めて登板がなく、「体作りから。リーグ戦を投げ通せる体を作る」と今年への決意を示した。
大石投手は「練習から意識し合って切磋琢磨している」と話すと、久保投手も「ライバル。練習でやっている姿を見て自分もやろうと思う」と話す。お互いに刺激し合いながらの良いライバル関係にある。
両左腕が最後の年にさらに飛躍し、昨年、ドラフト上位で指名されていった大学生左腕に続いて行くことができれば、今年のドラフト戦線は盛り上がりを見せる事になる。期待したい。
両左腕は1年時の寮生活で約半年間、同部屋で寝食をともにした。プロ入りを目指すところも共通しており大石は「練習から意識し合って切磋琢磨(せっさたくま)している」。久保も「ライバル。練習でやっている姿を見て自分もやろうと思う」と同調する。
大石は昨秋リーグ戦で9試合に登板したが2勝2敗で防御率4・21だった。チームも春が3位で秋が5位と低調で、同リーグ最多47回の優勝を誇る名門の力量を発揮できなかった。大石は言う。「同じリーグで去年(関学大の)黒原さんが(広島に)ドラフト1位だった」。同じ左腕の黒原拓未投手(22)の存在も発奮材料になる。昨季、阪神で活躍した佐藤輝明内野手(22)は同校で2学年上の先輩。「阪神戦はよくテレビで見ていました。スゴイなと。プロはいいなと思いました」と思いを明かした。
コメント