1月にはドラフト上位候補に挙がっていなかった2人

プロ球団は毎年1月にスカウト会議を開き、今年1年間のスカウティングの方針や担当地区、チェックする候補選手などについて話す。そして球団によって、または前年までのドラフト候補たちの状況によって、ドラフト上位候補として名前の挙がる選手がいる。

今年の1月のスカウト会議で、上位候補に名前が挙がってきたのは、大阪桐蔭・根尾昂選手、藤原恭大選手、報徳学園・小園海斗選手、そして東洋大の甲斐野央投手、梅津晃大投手、日体大・松本航投手だった。

他にも大阪桐蔭の柿木蓮投手、日体大の東妻勇輔投手、関西大の山本隆広投手、法政大・菅野秀哉投手や、社会人ではHondaの齋藤友貴哉投手、パナソニックの吉川峻平投手、日本通運の生田目翼投手などの右腕投手の候補の名前が挙がり、また左腕投手でも富士大の鈴木翔天投手、八戸学院大・高橋優貴投手、Honda鈴鹿の平尾奎太投手、日本生命・高橋拓巳投手等の名前が挙げられていた。

現在、各球団が1位候補に挙げる選手を見てみると、高校生では金足農・吉田輝星投手が、大学生では東洋大・上茶谷大河投手がほぼ入っている。上茶谷投手は3年秋に球速が140キロ後半まで伸びたという情報があったが、今年3月のオープン戦で150キロを超す球を投げ、プロとの交流戦でも素晴らしい投球を見せた。そして春のリーグ戦でリーグ戦初勝利を挙げると、一気に6勝を挙げ、今年の大学生投手のNO.1に躍り出た。

金足農の吉田投手についてはご存知の通り、夏の秋田大会をすべて投げぬき、初回と9回に150キロを超す球を投げて驚かせた。甲子園でも150キロの球と変化球も制球され決勝戦に進出、大阪桐蔭に敗れるもこの夏のヒーローとなった。

この急成長は早稲田実の斎藤佑樹投手を思わせる。斎藤佑樹投手も春のセンバツで延長15回引き分け再試合を投げるなど、話題になりそうな投球をしていたものの、130キロ台の球が中心でそれほど話題にならなかった。夏の西東京大会で140キロ台の球を投げて甲子園に出場したものの、そこでもそれほど話題にならず、注目されるようになったのは甲子園でハンカチを使ってから、その後は駒大苫小牧との決勝戦で甲子園2度目の15回引き分け&再試合での登板をし、ブームになるほどのスターとなった。

吉田投手は春の東北大会で好投を見せ、専大北上で監督を務める元阪神スカウトの中尾氏が「たとえるなら桑田みたいな感じ。制球、フィールディング、けん制。すべてのレベルが高くて、高校では見たことない。野球センスがずばぬけている。」と話し、対戦相手の監督として吉田投手の能力を評価していた。140キロ中盤の球も投げ、フィールディングなどの良さはすでに知られていたが、身長がそれほど高くない事から、ドラフト1位までの評価はなかったように思われる。

そして社会人でも、トップクラスと評価されていたパナソニックの吉川投手が色々な問題もありながらMLB参加の球団と契約してしまう。まだドラフトで指名される可能性は無きにしも非ずだが、NPB入りする可能性はほぼなく、指名する球団もないだろう。社会人のNO.1投手というと混沌としている。Hondaの斎藤投手は球威があり、日本通運の生田目投手は先発して勝てる力がある。左腕では日本生命の高橋投手がキレの良い球を投げる。

しかし、今年の都市対抗で最も注目されたのは三菱重工広島の杉山一樹投手だった。192cmから投げ下ろされる150キロの球は、昨年の中日ドラフト1位の鈴木博志投手と同じくらいの印象を与えた。もし杉山投手がもう1年社会人でやれば、来年にはドラフト1位として注目される投手になるだろうが、今年、すでにドラフト指名が解禁されており、プロ側は放っておかないだろう。

また、社会人で今年一番活躍したのは、Honda熊本の荒西祐大だった。荒西投手は玉名工業からHonda熊本入りし、今年で8年目、26歳になる。やや横から投げられるストレートは140キロ後半を記録し迫力十分だった。ドラフトで指名されるにはやや年齢的に遅いものの、福岡ソフトバンクが狙っているという報道もあり、ドラフトでの指名が注目される。

昨年は清宮幸太郎選手に7球団が1位指名し、清宮ドラフトとなったが、今年は根尾選手にすでに中日、巨人、東北楽天の1位指名が予想され、根尾ドラフトとなりそうだ。しかし、今年1月から10カ月でドラフトの勢力図を大きく変えた吉田投手、上茶谷投手も、ドラフト1位指名は間違いない。

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