金足農・吉田輝星投手が13奪三振完投、9回に149キロ連発

吉田輝星, 金足農

金足農・吉田輝星投手がこの日の快投を見せた。大垣日大を相手に13奪三振を記録し、初戦と合わせて2試合で27奪三振とした。

失点してからギアチェンジ

プロ注目の150キロ右腕・吉田輝星投手がこの日、大垣日大と対戦した。しかし初回に1点を失うと、3回に2失点、ともに味方が点を取ってから同点に追いつかれる失点だった。

しかしそれによってギアチェンジ投法の吉田投手のギアが挙がった。4回以降は6イニングをわずか1安打に抑え、球速も後半に行くにつれて上がっていく。8回にはさらに上のギアに入れ、140キロ後半を連発しはじめ、9回は149キロを連発した。

9回を投げて6安打13奪三振3四死球で3失点、140球を越えてからのMAXスピードを連発し、無理をしているのではないかという怖さも感じるが、すごい投球だったことは間違いない。ストレートで三振を奪っていくのが吉田投手の特徴、球速とともに球質の良い球は、マックスで投げるとそれ自体が必殺球になる。

またランナーを出してからも、得意のけん制モーションで走者を幻惑させた。大垣日大のベテラン・阪口監督も「うまいなあ。いつものように仕掛けられんのよ」と話し、機動力で攻略できなかった。盾と矛を持つ吉田投手、完成度が高く、桑田2世と言われるゆえんだろう。

もうプロ側の評価は定まっている。あとは甲子園でどこまで勝ち上がっていけるか、U18代表での投球、そして進路の決断、この夏から秋にかけて最も注目される選手になる。

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覚醒したエースはこん身の力を繰り出し、3者連続で見逃し三振。「狙い通り。九回裏まであるので、相手に嫌なイメージを植え付けたかった」。したたかな右腕は、九回にもこの日最速の149キロを3球続け、たくましくねじ伏せた。
2試合で計27K。この日、13奪三振のうち9個が見逃し三振だ。打者が最も手を焼くのはホップする直球。「下から伸びてくる球筋で、低めのボール球かと思ったら浮き上がってくる」と、女房役の菊地亮太捕手(3年)すら捕球に苦心してきた。その球の力強さに、月に1度はミットのひもを替えなくてはならないほどだった。

この日も相手打線が直球狙いだと確信し「打者の反応を見て心理的に攻めました」と中盤は変化球主体に切り替え、終盤の力の投球の効果は増した。戦局を読む力は投球だけではない。指導歴52年を誇る大垣日大の74歳、阪口慶三監督が「うまいなあ。いつものように仕掛けられんのよ」とうなったけん制のうまさがあった。素早いターンに、左肩越しに一塁走者を見る首は、左足を上げ始めてから捕手のミット方向を向く。岐阜大会で13盗塁を記録した相手の攻め手をふせいだ。「足を使ってくると思ったので、走れないなと思わせたかった」。初回1死一塁ではけん制であえて速球を投じた。

2試合で計27奪三振は、決勝まで勝ち抜いた場合の6試合に換算すると81三振となった。板東英二(徳島商)が持つ大会記録の83三振も視野に入れ、同2位・斎藤(早実)の78三振は現時点で上回っている。


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