ドラフト的甲子園注目カード【7日目】

高校野球ドラフトニュース 2021年ドラフトニュース

ドラフト会議で注目されそうな選手を中心に、夏の甲子園大会の注目カードと、チェックしたい選手を紹介します。7日目の4試合から。

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7日目

第0試合 智弁和歌山vs宮崎商(智弁和歌山の不戦勝)

エースの中西聖輝投手は、182cm91kgまで体が作られ、そのパワーを生かした力強いストレートを投げる。それでも和歌山大会は対戦相手のレベルが高かったこともあるが、高めに行くと外野に運ばれ、初戦の箕島戦では2回で降板をするなど、まだ課題も残った。その後は主にリリーフで登板し、短いイニングで力いっぱい投げることで結果を残しているが、上のステージで活躍するには、変化球、制球が鍵となる。投手では3年生の伊藤大稀投手、2年生の塩路柊季投手も140キロ台の力のある球を投げており、将来の可能性を探りたい。

例年ならば智弁和歌山は猛打が目立つのだが、今年はそのようなシーンはみられなかった。市和歌山・小園投手などドラフト候補の投手との対戦が多かったこともあるが、1番・宮坂厚希選手、4番・徳丸天晴選手なども特に目立つという結果は残せなかった。それでも徳丸選手は四球で出塁して貢献するなど、各々が勝利のための打撃を見せて、下位の2年生の高嶋奨哉選手などが還す流れも見せていた。個々の選手の打撃、守備はレベルが非常に高く、甲子園でも派手な活躍は無いかもしれないが、全ての選手をチェックしたい。

宮崎商は遊撃手の中村碧人選手が長打力もあり、センバツ時でも注目された。宮崎大会では3番ショートで出場するもホームランはなく、安打数も少なく本調子ではなさそうだが、守備と打撃の両方をチェックしたい。4番・西原太一選手の長打力と強肩が評価される選手、5番・水谷圭佑選手は打率の高い選手だが、都城東戦でホームランを放っており、スイングの強さもチェックしたい。

エースの日高大空投手はスライダーを中心に投げる投手だが、ストレートを投げる時の腕の振りの鋭さが魅力で、体ができてくればストレートで勝負できる投手となりそう。そしてセンバツでも登板したが、2年生の長友稜太投手がリリーフで登板し、146キロを記録している。184cmの体があり、コンパクトなフォームから伸びのある球を投げるが、来年のドラフト候補として注目されそうだ。変化球の時の腕の振りなど課題を克服してゆきたい。

第1試合 近江vs日大東北

近江は2年生の山田陽翔投手がエース、どっしりと安定した体型で、体を横に倒して真上から投げ下ろす。高めの球が多いものの、その球で空振りを奪うのが目立ち、ストレートの強さを証明している。来年の注目投手の一人としてチェックしたい。リリーフエースは岩佐直哉投手。181cmの右腕で制球力が高く、崩れることの少ない投手。将来性を評価したい。

打線でも山田選手が中心で、八幡商戦、綾羽戦でホームランを放っている。また1番の井口遥希選手は、1番で出場し、滋賀大会では序盤から安打と盗塁を積み重ねた。北大津戦ではホームランを放つなど一発の魅力もある。足、打撃はもちろん、守備もセカンド、サード、ショートを守っており、守備の動きもチェックしたい。

日大東北は吉田達也選手が4番エースでチームの中心。投手としてはフォームのバランスが良く、ストレートの腕の振りに強さがある。制球力にも不安がなく、スライダー、チェンジアップを低めに投げられる。甲子園の好投手の一人となりそうだ。

第2試合 西日本短大付vs二松学舎大付

エースの大嶋柊投手は140キロ台のストレートの威力が十分で、躍動感あるフォームも非常に魅力的。福岡大会では7試合全てに登板し、5回戦から決勝までの4試合はすべて完投しているスタミナも光る。体力が無くなってからでも、制球を乱すことのない強さやバランスの良さがあり、やや上背がないものの、今大会の注目投手の一人に入ってくるだろう。

プロ注目の遊撃手・林直樹選手は打撃が評価される選手だが、福岡大会では全体的には調子はよくなかった。それでも準決勝の飯塚戦で貴重なホームランを放つなど2安打5打点の活躍を見せた。ショートでの動きとスイングの強さなどをチェックしたい。また二遊間を組むセカンドの江口翔人選手は1年生。1番バッターとして6試合で11四死球で出塁し、ヒットも広角に打ち分けた。来年以降はショートを守ってくると見られ、守備、打撃、足などを見ておきたい。4番捕手の三宅海斗選手もコンスタントに打点を挙げられ、折尾愛真戦でホームランも打った。捕手としてのフットワーク、肩などもチェックしたい。

二松学舎大付はエースの左腕・秋山正雲投手が非常に良く、この夏でドラフト指名を確実にしたと見られる。腕がなかなか出てこないフォームから、強いストレートをインコース、アウトコースに投げられる。ピンチにもギアを挙げて抑えきる精神力がある。チェンジアップはもう少し磨きたいが、とにかくストレートが強く魅力十分。2年生の布施東海投手も左腕投手で、秋山投手より上背やフォームの柔らかさがある。ストレートを強くしてゆけば、来年のドラフト指名候補に十分入ってくる。

打線では4番ファーストの関遼輔選手が、183cm92kgという恵まれた体がある選手だが、パワーもあるものの上手くヒットを打てる選手で、アベレージを残している。打撃をよく見たい。また、2年生の親富祖凪人選手が準決勝から2番セカンドで起用されると、準決勝・決勝の2試合でともに5打数3安打を記録した。安打を積み重ねられる選手で、来年のドラフト候補として守備、足などもチェックしたい。

第3試合 樟南vs三重

樟南のエース左腕・西田恒河投手は、鹿児島大会6試合全てに登板し、5試合に完投勝利をしている。疲労があるはずの決勝でも、9回を投げて7安打8奪三振で完封、無四球で投げており、フォームの安定感が抜群。体はガッシリとした感じで、下半身が安定しブレることがない。極点に小さなテイクバックから腕をビュっと伸ばし、ストレートのキレも抜群で、特に左打者はインコースを攻められると打つのは難しい。140キロ前後も記録し、大学などに進めば1年目からかなり実績を残しそうな雰囲気もある。

野手では尾崎空選手が途中から2番ショートに定着し、鹿児島大会4試合でマルチ安打を記録した。ショートの守備も評価が高く、守備・打撃をチェックしたい。また1番の町北周真選手も6試合で1番ライトで出場し、4試合でマルチ安打、四死球で出塁もしていた。左投げ左打ちの選手で足や肩もしっかりと見たい。

三重は2年生の上山颯太投手がオーソドックスで無駄のないフォームから、リリースで力を入れて力強い球を投げる。体はまだ細く、ポテンシャルを見たい。リリーフで登板する谷公希投手は、よりダイナミックなフォームから角度のある球を投げ、こちらもさらに注目したい。

打線は三重大会初戦の徳風戦で13本のホームランが飛び出し65点を奪ったが、それ以降の5試合は2本塁打だった。プロ注目の強打の遊撃手・品川侑生選手は全体的にはヒット数は多くないものの、白山戦で4打数3安打3打点1本塁打、決勝の津田学園戦で3打数2安打1打点2四球と、ポイントとなる試合で活躍を見せた。高校通算24本を越す長打力と、ショートの守備をチェックしたい。

第4試合 日本文理vs敦賀気比

日本文理の2年生・田中晴也投手は、186cmの体があり、ストレートのボリュームも抜群。下半身も安定し、状態の力感を感じさせずにそれだけの球を投げられる。高めに浮いて四球を出すなど課題もあるが、疲れている中で決勝の新潟産大付戦で、ドラフト候補の西村駿杜投手と投げあい、3失点完投勝利を挙げたのは見事だった。スケールの大きな選手で、来年もドラフト上位候補になる可能性もある。

打撃でも田中選手が圧巻で、新潟大会準決勝・新潟明訓戦の2本塁打は圧巻だった。野手としても注目したい。4番の渡邊暁仁選手は、決勝の新潟産大付戦など2試合でホームランを放った。三振も多い選手だがスイングの強さなどをチェック、さらに1番セカンドの土野奏選手は、新潟大会6試合全てでマルチ安打を記録、高い打撃技術とともに得点の数も多く、走塁、そして二塁の守備などをチェックしたい。

敦賀気比はプロ注目コンビの大島正樹外野手と前川誠太選手が福井大会4試合でしっかりと活躍を見せている。大島選手は3番を打ち、準々決勝の坂井戦でホームランを放つ。前川選手もヒットや四球などでしっかりと繋ぐ攻撃を見せている。打撃、足、肩、守備などを最終チェックしたい。その二人に挟まれ4番を打つ上加世田頼希選手は140キロを超す球を投げる投手でもあるが、福井大会は登板せずに打撃に専念、サードで出場し全試合でヒットを打った。身体能力に優れた選手で来年のドラフト候補として見ておきたい。1番の東鉄心選手は準決勝まで当たりがなかったが、決勝で2安打を記録し上向きか。

福井大会4試合中3試合に先発し2完投をした吉崎空投手は、スライダーを低めに集める投手で、制球力で見逃し三振も多い。福井工大福井戦では6回を投げて2安打10奪三振と、スライダーの威力を発揮した。また決勝ではセンバツでブレークした142キロ右腕の本田克投手が9回4安打7奪三振で完封と力を見せている。本格的に投手となったようで、まだ伸びしろが大きい事から、将来性をチェックしたい。

夏の甲子園大会(2021)7日目(日程変更後)の組み合わせと注目選手
夏の高校野球、7日目の対戦カードと注目選手です。※8月18日に変更された日程です。
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