152キロ右腕・齋藤響介投手と、高校通算74本塁打の佐々木麟太郎選手の対決が注目された盛岡中央vs花巻東の試合は、盛岡中央が3−2で勝利した。
対決
注目対決は初回から、齋藤響介投手は佐々木麟太郎選手の打席でインコースに厳しい球を投げる。しかし147キロのストレートと佐々木選手が痛烈にライト前に転がした。
4回の第2打席では148キロをつまらせてセンターフライ、5回は144キロのストレートを二塁後方に落ちるヒットとなったが、7回2アウト1塁の場面では119キロの変化球を打たせてライトフライに抑えた。2人の対決は4打数2安打だった。
この日の齋藤投手は最速は149キロ、もともとストレートの伸びがあり、球速が昨年よりもアップしている。このストレートに花巻東の多くの打者が空振りをした。それだけじゃない。カットボール、スプリットなどタイミングを外す変化球も変化が大きくなり、総合力の高い投手となった。
また、初回は送りバントをスピード良く走り込んで捕球すると、サイドスロー気味にセカンドの送球してもドンピシャに二塁手の胸に送球した。その後もマウンド上で躍動感のある投球、そして守備を見せ、花巻東打線をロックした。
この投球を複数の球団のスカウトが視察した。
東京ヤクルト・斉藤スカウト:「ランナーが出ると、握る時間を長くしてタイミングを外している。フィールディングもうまく、投げる以外の部分でもセンスを感じる」
中日・八木スカウト:「疲れている中で自分の特徴を出してくれた。まっすぐで押してカットボールも交ぜていた。投球フォームに無駄がない」
広島・近藤スカウト:「一人で投げた披露もある。夏になってスピードが出てきた。カットボールも良い」
千葉ロッテ・柳沼スカウト:「疲れているのにあれだけの投球ができる。1試合ごとに良くなっている」
これで齋藤選手と佐々木選手の対決は、高校野球では終わった。齋藤選手は「オーラがあって少し怖かったけど、自分の投球ができたと思います」と話した。ともにプロが注目し、プロ入りを目指す2人。次の対決は、同じ球団に指名されなければプロでということになりそうだ。
ついに強豪を倒したことで齋藤投手を推薦する時に、強い説得力を持つことになった。これを更に強くするには甲子園で圧倒的な投球を見せる事、その投球がおこなわれたら、ドラフト2位では残っていない選手になるかもしれない。



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◆ネット裏から視察したヤクルト・斉藤宜之スカウト 「ランナーが出ると、握る時間を長くしてタイミングを外している。フィールディングもうまく、(球質や球速といった)投げる以外の部分でもセンスを感じる」

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