U18代表、決勝進出逃す

高校野球ドラフトニュース 2018年ドラフトニュース 侍ジャパン

U18アジア選手権で決勝進出をすることは出来なかった。侍ジャパンU18代表にとって、いろいろな意味で大きな敗戦となった。

今の実力

まとめてしまえば今の実力という所だろうが、戦いで勝利するには普段の実力を出し切ること、または実力以上の力を出すことも必要だろう。

今回の侍ジャパンU18代表を見ていると、失点をした投手、エラーをした選手へ他の選手の声掛けが少なかったように見える。エラーをした後、または失点をした後は選手だけでもマウンドに集まっても良かったが、誰かがそれをできなかったか。一人ひとりは必死になっているものの、チーム全体が一つになって戦っているという雰囲気は感じられなかった。エラー的なプレーを連続して起こした小園選手も、最後まで不安そうな顔をしながらプレーをしていた。それはベンチでも、失点をした吉田投手がベンチの後ろに座り、前に座っている選手たちを眺めていた。ベンチでも選手が声を出しているものの、一点を見つめて考え事をしている場面も多かったと思う。

投手起用でも吉田投手が韓国戦の先発に続き、この日も4回から登板したが、吉田投手は宮﨑選抜との壮行試合の時からフォームに違和感があったといい、台湾との試合後に「どこが悪いかよく分かっていなくて、そのまま投げてしまった」と反省を口にしている。このことを首脳陣に伝えられていたか、首脳陣がしっかりと状態を把握していたのか。

また、相手選手の情報を得て分析をすることも、実力以上の力を出すことにつながるが、この日の台湾戦では、バントヒットに虚を突かれ、先発投手に102球で完投を許した。相手がどんな戦いをしてくるのかが把握できていなかったように感じる。対して台湾は日本の投手をよく知っていた。柿木蓮投手、吉田輝星投手が8安打を許し、エラーも絡んで3失点をした。

そして日本は弱点をさらけ出して戦いに臨んだ。主力打者は左バッターが多く、右の選手が薄かった。韓国も台湾もその国のNO.1左腕を先発させて封じた。台湾戦では藤原恭大選手、小園海斗選手、根尾昂選手というこの国の高校生トップ3を並べたが、藤原選手から始まる回が3度あったものの、3度とも三者凡退に抑えられた。

コミュニケーション、雰囲気作り、相手の情報を知ること、すべてができていなかったと思う。己を知り敵を知れば百戦百勝、侍ジャパンは己を知ることも敵を知ることもできてなかった。それによって選手は実力以上を出すこともできず、普段の実力も出すことができなかった。これは選手の選考、そして準備不足の侍ジャパンと首脳陣の責任と言える。

国際大会

侍ジャパンは正直いって結果を残せていない。WBCで2度優勝をしたものの、その後、結果を残せているのは大学生と女子だけ。トップチームもその後、ベスト4どまりだし、U18はW杯では優勝に届いていない。その都度、木製バット、日本で使っているのと違う球などが指摘されるが、それに対する対策は、一時、統一球という事で行ったものの、それもなくなってしまい、現在は何も行われてはいない。

また、国際大会になると、どのチームも雰囲気が重くなる。昨日の台湾のように選手がいろいろなことをできる、のびのびとした雰囲気はなくなる。どうしてもチャレンジャーという立場ではなく、負けられないという形になってしまう。格下との戦いが先に行われてしまう事も影響してしまうのかもしれない。しかし、侍ジャパンは結果を残せていないのだから、四球を選ぶ、バントヒットを狙うなど、チャレンジャーとしての戦いをしていくべきだろう。

今大会はフライアウトも多かった。MLBではフライボール革命といって、ゴロを打つよりもフライを上げたほうがヒットの確率が高いという事で、結果を出している選手もいる。しかしそれをそのまま受けてはいけない。日本でも狭い球場で軽いボールでやれば、メジャーと同じような統計が出るかもしれない。高校生でも飛ぶようになった金属バットでやれば、近い数字になるかもしれないが、木製バットを持つU18の国際大会では、フライアウトになる。昨日の試合の両チームのヒットでも、ゴロ以外のヒットは野尻選手のヒットだけだと思うが、外野手がお見合いをしたエラーに近い。

次につながる

選手は良い経験をした。大学選抜と戦ってよい試合をしたって、国際大会では勝てない。藤原選手、小園選手は2度もくやしさを味わった。まだ今大会は終わっていないが、最後まで手を抜かずに3位を獲得し、来年のU18W杯出場権を獲得して、次につなげてほしい。

この経験が上の代表で出場した時に、活かしてくれると信じたい。

侍ジャパンU18日本代表メンバー(2018)

アジア連覇の夢が散った責任を、吉田が一身に背負った。「2試合とも全部自分がつぶしている。申し訳ない」。同点に追いついた直後の四回からマウンドへ上がると、この回だけで2失点。「ゼロに抑えよう」という気持ちとは裏腹に、思うようなボールを投げられなかった。
フォームの違和感をぬぐえなかった。投球時に頭がぶれてしまう部分の修正を試みながら、「どこが悪いかよく分かっていなくて、そのまま投げてしまった」と猛省。

1次リーグ全3戦でマルチ安打の藤原が今大会初めて1番を任されたが…。芯にさえ当てさせてもらえず4打数無安打。九回は先頭で打席に立つも、三邪飛。2年生の昨年から日の丸をつける男は「自分と(2番の)小園が出ないと点にならない。そこが敗因」と責任を一身に背負った。

「悪いことは分かるのに直すところのイメージが出ない。こんなことは初めてです」。
8月31日の宮崎県高校選抜との壮行試合から、投球フォームに違和感を感じていたという。同点に追いついた4回。永田裕治監督から「スクランブル。ここは吉田しかないと思った。流れを取れれば」と期待され上がった中1日のマウンド。中前打、四球などで2死一、二塁のピンチを招くと、8番・曽伝昇に投じたスライダーが高く入って勝ち越しの左前適時打。「全て甘いところだった。打たれて当然です」。さらに9番・郭天信の意表をつく三塁へのセーフティーバントで追加点を奪われた。

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