ドラフト上位指名候補のアピール状況

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5月に入り、高校、大学、社会人とドラフト候補選手がアピールする場面が多く見られるようになった。現時点でのドラフト注目選手のアピール状況をまとめてみる。

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アピール○

今年の中心選手となるような、もうドラフト1位指名は固い、という評価をされているのは、現時点で日体大の矢澤宏太投手だけだろう。

今シーズンは投手としてこれまで3勝2敗、38回1/3を投げて38奪三振を記録し、防御率1.41(リーグ3位)の成績を残している。球速は常時140キロ中盤から後半を記録し、消えるスライダーやスプリットなども織り交ぜ、イニング数と同じ奪三振数を記録している。

前週の武蔵大戦で2敗を喫し、少し疲れも見られ始めているかもしれないが、東海大戦での投球などは見事だった。また打者としても38打数12安打で打率.375(リーグ3位)、1本塁打7打点と活躍を見せている。今季は打率を残すことを目標としており、ホームランも期待したいところだが、目指すところに近い結果を残していると思う。

スカウトもリーグ戦の早い時期に球団の首脳クラスも訪れてクロスチェックをしており、最近はスカウトの姿もあまり見られなくなった。もうすでにランク付は済んでいると見られ、次に大勢のスカウトの姿を見るのは、大学野球選手権や侍ジャパン日本代表などを除けば、秋になりそうだ。

大学生野手では中京大の沢井廉選手も評価が高い。本調子ではなく序盤は出場しない試合もあったが、1試合2本塁打など結果も出し始めると各球団からの高い評価が相次いだ。以前からの高い評価をそのまま維持しているような印象で、このままいけばドラフト1位、2位での指名になりそうだ。

東都リーグでは、早々と優勝を決めた亜細亜大のエース・青山美夏人投手が先発として6勝0敗と素晴らしい成績を残している。リリーフとしての威力ある投球からスタイルを少し変えた形だが、成績としてアピールできる内容となりそうだ。また、白鴎大・曽谷龍平投手もノーヒットノーランを達成するなど、アピールが続いており、ドラフト上位指名への足がかりをしっかりと作っている。大学選手権に出てきてその投球を見せれば、昨年の隅田知一郎投手のような形でドラフト1位指名へとつながっていくかもしれない。

関西では大商大の伊原陵人投手、大経大の才木海翔投手などが素晴らしい投球を見せており、才木投手はリーグ戦序盤の投球は素晴らしかった。もうすでに高い評価を受けていると思われる。

アピール△

このほか、ドラフト上位候補では高松商・浅野翔吾選手が四国大会にも出場し、3球団のスカウトが視察しているが、本来ならもっと注目されてもいいと思える選手だと思う。また東京六大学リーグの早稲田大・蛭間拓哉選手、立教大・山田健太選手、法政大・斎藤大輝選手などの野手陣も注目されているが、蛭間選手が打率.227で0本塁打と、チーム状況をそのまま反映するような形で結果を出せていない。山田選手は現時点で打率.357も0本塁打、斎藤選手も打率.160で0本塁打とアピールできていない状況。スカウトとしては決め手となる結果が欲しいところだろう。

その中で立教大の荘司康誠投手は150キロを越す威力ある球を投げ、現時点で1勝1敗、防御率2.25だが魅力ある球を投げている。東洋大の羽田野温生投手は、東都2部でそのポテンシャルを見せているが、結果としては昨年と同じような投球をしており、能力としてはドラフト上位クラスとして評価できるだけに、一皮剥けた所を見せたいところ。

東都リーグでは中央大の森下翔太選手が2本塁打で打率.316を記録しているが、アピールにもう2本塁打くらい欲しいところ。亜細亜大の田中幹也選手は11盗塁を記録しており、昨年の病気からの復活としては十分もアピールをしている。これからはさらに上の指名順位に入るかどうかという所になりそうで、大学野球選手権でのプレーが大きいかもしれない。

この他では、センバツ組の近江・山田陽翔選手は4試合に完投するなど投手として決勝進出に大きく貢献をした。ただし、球団によっては野手として評価している所もあり、投手に力を入れていたことで打撃は少し良くなかった感じもある。スカウトとしては、現在行われている春季大会や夏の大会では野手・山田選手の評価もしてゆきたいところだろう。

市和歌山の米田天翼投手も、花巻東戦では9回4失点も佐々木麟太郎選手を封じ、明秀日立戦でも9回9安打も1失点で完投し、評価される内容だった。ただし、今年のドラフト会議で指名ということになると、さらにもう一押し、アピールが必要にも感じる。夏の投球が注目される。

この他の高校生投手としては、京都国際・森下瑠大投手や日本文理・田中晴也投手、智弁和歌山・武元一輝投手などは、これから春季大会を越え、6月の練習試合や招待試合の時期に、夏に向けて調子を上げていく過程でスカウトの視察などが増えることになりそう。

また、富士大の金村尚真投手や九産大の渡辺翔太投手など地方リーグの選手は、やはり大学野球選手権での投球が大きく影響をしてくる。

社会人野球では東芝・吉村貢司郎投手、トヨタ自動車・長谷部銀次投手、東京ガス・益田武尚投手などが力強い球を投げており、視察しているスカウトには高い評価を得ていると思う。この評価を持って都市対抗本戦で評価を固めたいところ。

アピール度×

昨年に高校卒2年目で社会人NO.1の活躍をした大阪ガスの河野佳投手は、まだ調整が続いている感じで、注目度は高く複数球団のスカウトが視察しているが、昨年の良い時の状態にはまだ遠い印象を受ける。都市対抗本戦への戦いに合わせていると見られるが、益田投手などに比べると遅い調整で少し不安も感じさせる。都市対抗に向けての戦いで昨年のような投球を見せられるか注目される。

慶応大の生井惇己投手は復帰登板をしたものの、その次の試合で故障と見られる状況ですぐに降板をした。その素質や将来を考えると、今年に関しては無理をしない方が良いような状況にも思える。

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